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ATタイヤ ラリー

2023.08.10

XCRスプリントカップ北海道第3戦/2023 ARKラリー・カムイ REPORT

■見ても楽しい競技でシン・マシンが激走!

2023/7/7[FRI]~7/9[SUN] 北海道虻田郡ニセコ町エリア

 市販車に近いマシンで、ターマック(舗装路)だけでなく、ダート路面のグラベル(砂利道・泥道)といったさまざまな公道路面を限界走行する、国内最高峰のモータースポーツに位置づけられる『JAF全日本ラリー選手権』。本誌読者にもこの全日本ラリーが好きだ!なんて方もいるだろう。そんな今季の全日本ラリー第6戦「2023 ARXラリー・カムイ」が北海道を舞台に開催された。
 GRヤリスや86、そしてシビックなどが熱い戦いを繰り広げたのはもちろんだが、今回我々が注目したのは、本格4WD・SUVが出場する『XCRスプリントカップ北海道』の第3戦が併催されたこと。出場車両は合計7台。内訳は「XC-2ラス」にエクリプスクロスPHEV、キャミ、そして3台のハイラックス。一方小排気量系の「XC-3クラス」にはジムニー、ライズの2台が参戦した。
 ちなみにこのライズは、塙郁夫選手がプロデュースした“ライズ・ラリー・コンセプト”。以前本誌でも紹介しているマシンだが、すでに今年のスノーラリーで優勝を果たすなど、結果を出している。むしろ今回のコースは全日本ラリーと同等ということで、そのポテンシャルを測るにはうってつけの機会といえよう。
「今回のラリーではSS2でトランスファケースのトラブルに見舞われましたが、なんとか完走。クラス優勝も果たしました! オールグラベルで後半スタートとなる我々(XC出場組)はワダチに悩まされましたが、そこはクルマ、そしてジオランダーという頼もしいタイヤに助けられましたね! ジムニー並みの大径タイヤ『195R16C』というチョイスも良かったです」
 と、新たな結果を残した塙選手。トラブル前のSS1では上位クラスを上回るタイムも叩き出すなど、ライズ×ジオランダーの今後の活躍に、ますます目が離せない。

オフロードレースに特化させたライズが
全日本ラリー選手権 XCRスプリントカップに殴り込み!

塙 郁夫 選手

日本屈指のオフロードレーシングドライバーでありながら、さらに凄腕のマシンビルダーという顔も持つ塙郁夫選手。これまでにアメリカン・オフロードレースの最高峰『BAJA(バハ)1000』への連続参戦や勝利、ダカールラリーやアジアXCラリーへの出場など、その経験値も唯一無二だ。今回のXCRスプリントカップには、自らがビルドアップしたライズ(=ライズ・ラリー・コンセプト)で参戦。1日目のSS1は順調にこなしたが、直後のSS2ではトランスファにトラブルが発生。それでも完走を果たして、クラス優勝をもぎ取った。

RAIZE RALLY CONCEPT とは?

ベストセラーSUVの1台でありながらも、カスタムシーンでは今ひとつ控えめな存在のトヨタ・ライズ&ダイハツ・ロッキー。しかしその潜在能力は決して見逃せない!というわけで『Z-ADVENTURE(フェアレディZベース)』、『KT-カミオン(軽トラックベース)』という個性的なオフロードマシンに続き、塙郁夫選手がビルドアップしたマシンが、この『RAIZE RALLY CONCEPT』だ。
 実際のラリー出場を目指してボディ&シャシーを大幅に補強してFIA規格に準拠したカスタムを実装。さらにサスペンションは、フロントに強化アームを採用しながらKING製レーシングショックを組み合わせている。さらにパワートレーン系はCPUプログラムをメインにチューニング。ノーマルライクなルックスながら、丹念に造り込まれた“羊の皮をかぶった狼的なマシン”であることが魅力だ

GEOLANDER X-AT

マシンが装着するタイヤはジオランダーX-AT(195R16C)のアウトラインホワイトレター仕様。マシンの車高はほぼノーマルだが、純正サイズよりひと回り大きなサイズを選んだという。ちなみに195サイズはライズのスポーティな走りを引き出すためのチョイスだが、街乗りからアウトドアまでのオールラウンド派には、同じX-AT・ホワイトレタースペックの215/65R16Cサイズもオススメ!と塙選手。

岩手トヨタのメカニックがチームをサポート

併催ではあるが、塙選手にとっては意外にも初参戦となった全日本ラリー。その中で力強いサポート体制を提供してくれたのが「岩手トヨタ」の皆さん。リーダーの小瀧学さんをはじめ、佐々木メカ、宮野メカの3人でバックアップ。そしてナビゲーターには全日本ラリーの経験豊富な佐竹尚子選手がついてくれた。

ARKラリー・カムイ2023

全日本ラリー選手権 第6戦「ARKラリー・カムイ2023」の総走行距離は369.79㎞、競技区間となる12本のSS(スペシャルステージ)の合計が94.04㎞で、SSは全てがグラベル(未舗装路)だ。うち4本のSSで観戦エリアが設けられる有観客ラリーとして、盛り上がる。

■ARKラリー・カムイの〝XCR〟参戦車両を支えたジオランダー

GEOLANDER X-AT(265/65R17)

GEOLANDER X-AT(185/60R16)

GEOLANDER X-AT(LT215/70R16)

GEOLANDER X-AT(LT265/65R17)

GEOLANDER AT G015(LT265/65R17)

『XCRスプリントカップ』は、排気量やボディサイズ別にXC-1、XC-2、XC-3に分けられる(今回の参戦車両はXC-2、XC-3のみ)。塙選手はXC-3クラス優勝だったが、総合優勝およびXC-2クラスを制したのは、#66 番場彬/加勢直毅組のハイラックスだ。ちなみに参加車両のタイヤには制限があり、XC-1クラスのタイヤ外径は940㎜以下、XC-2およびXC-3クラスは810㎜以下、さらにMTタイヤおよびHTタイヤの装着は禁⽌されている。そんな中、本大会では全車がジオランダーを装着!エキスパートたちが選ぶタイヤは、オールグラベルでワダチや水たまりが頻繁に現れるコースでも安心感を提供。改めて参加から大きな信頼を得ていた。

GEOLANDER X-AT(195R16C)

ちなみにXC-3クラスには、MAX☆ORIDOことサーキットのレジェンド・織戸学選手の愛娘である#70 織戸茉彩(おりどまあや)/槻島もも組もジムニーJB64で初参戦!見事完走し、XC-3クラスで2位入賞。今後の活動にも期待!総合優勝のハイラックスともどもCUSCO勢が活躍した戦いとなった。

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