TOYO TIRES(トーヨータイヤ)が誇る4WD・SUVタイヤブランド『OPEN COUNTRY (オープンカントリー)』は、2025年で誕生42周年。歴史が長いだけでなく、現在もユーザーから愛されているタイヤブランドだ。
最新トピックとして、ファッショナブルなデザインと街乗り用としての静粛性を兼ね備えた最新のハイウェイテレーンタイヤ『オープンカントリーH/TⅡ』が4月から発売される。さらにその前に『オープンカントリーR/Tトレイル』が、3月から順次日本で発売。これはアグレッシブなルックスとオンロードの快適性を追求したカテゴリーのタイヤ『R/T(アールティー)』とはまた別のタイヤで、両者は併売される。
ちなみに日本の4WD・SUVユーザーが〝#オプカン〟を支持する起爆剤となったR/Tは、オフロード性能とオンロード性能を両立するA/TタイヤとM/Tタイヤの中間的キャラクターの〝ラギッドテレーン〟として、ベストセラータイヤの座をキープ。実際、みんカラの「パーツ・オブ・ザ・イヤー2024年間大賞」タイヤ(SUV/4×4)部門で3年連続の殿堂入りとなるなど、そのイキオイはとどまることを知らない。
このR/Tの導入を契機に、従来モデルのリニューアルやサイズ追加、またホワイトレター仕様の充実など、次々とラインナップを強化した#オプカンだが、そもそもどういったタイヤブランドなのか。商品企画本部 グローバルマーケティング部の2人に話を聞いてみた。

(左)市野 智史氏(右)藤井 直樹氏
市野(以下、市): オープンカントリーの位置付けですが、やはり当社の強みをしっかり打ち出せているタイヤブランドであり、他社にない特徴を持つタイヤと思っております。
藤井(以下、藤): そうですね、オープンカントリーは1983年にデビューして、今年42年目。3月と4月発売の最新タイヤを含め、現在国内で展開するオープンカントリーは全部で10モデルあります(『R/T』『A/TⅢ』&『A/T plus』&『A/T EX』『U/T』『M/T』&『M/T‐R』『785』、そして『R/Tトレイル』と『H/TⅡ』)。当初は北米を中心に、そこからオーストラリア、中近東向けの輸出をターゲットとして、〝4WD・SUVやピックアップトラックのカスタムに良いタイヤ〟というイメージをつくり上げてきました。
―― 特に北米カスタムのイメージは強いですよね。
市 : 日本ではまだそこまで浸透しきれてないのですが、そういったグローバルな印象とともに、オープンカントリーの世界観を訴求し、ユーザーに響くタイヤをリリースしていければと思って、展開しております。 藤 : 実は北米での人気は、実績を重ねて獲得してきたところも大きいのです。北米のモータースポーツはとても活発で「レースで勝つタイヤはイイ、見た目もカッコイイ」という意見が多く、実際にレースをしていないユーザーでも、本物の性能を求めて、自分のクルマに選ばれる方が多いんです。だからこそ、日本国内でも北米と同じように感じて欲しくて、ダカールラリーに挑戦するトヨタ車体「チームランドクルーザー・トヨタオートボデー」や、クロスカントリーラリーやBAJA1000といったオフロードレースにチャレンジする『TEAM JAOS』、哀川 翔さんが監督を務め、トーヨータイヤのブランドアドバイザーでもある川畑真人選手がドライバーの『FLEX SHOWA IKAWA RACING with TOYO TIRES』といった活動に共鳴してタイヤを供給しています。そこでは一緒に次のタイヤ開発を模索したり、レース活動によって技術を積み重ねながら、ユーザーが自然と選びたくなる信頼性を証明したいんですね。
―― 近年のオープンカントリーのラインナップ拡大やサイズ拡充、バリエーション増加はユーザーのツボを非常に抑えたもので、それがブランドの躍進にも繋がっていると思います。こうした展開はどのように決定するのでしょうか?
市 : 2024年は『オープンカントリーA/TⅢ』だけで3回4サイズ、2025年2月にも3サイズのラインアップを拡充しています。
―― サイズ拡充ひとつとっても、小回りが利いているイメージがあります。国内では、ランドクルーザー250のモデリスタオプションへの20インチの採用であったり、先頃発売された「225/95R16C」というコアな拡充だったり…。
藤 : サイズ要望が多いもの・強いものをリリースしています。国内ではトーヨータイヤジャパンという販売会社を通じて情報を集めてますし、ダイレクトにお客様相談室やSNS、イベント出展時に「このサイズが欲しい」といった話をいただくこともあります。
―― イベント出展やSNS活動を積極的に行ない、ユーザーに近い存在であることも要望を寄せやすいのかもしれませんね。
藤 : タイヤショップやプロショップからの声も聞いて、一緒にニーズに対応しています。それは当社として、すごく大事なことですね。我々が主催するイベントだけでなく、積極的にイベントにブース出展させていただいているのもそういう目的ではあります。実際に見て直接話を聞くのは情報の厚みが違います。
市 : 我々のいるグローバルマーケティング部は、実は商品企画部の隣に部署があってとても連動しやすい。そのためユーザーのニーズをすぐフィードバックして、サイズ追加の検討をする、といういい流れが作られてきたのです。


—— オープンカントリーの機能美を〝タイカン〟するといえば、自社主催のイベントが2024年にはたくさんありましたよね?
藤 : 2024年は、当社主催のイベントである『トーヨータイヤFANミーティング』のほか、『#オプカン女子会』や『俺の#オプカン』のようなオフロード体感やタイヤ工場見学などの気軽にユーザーが参加できるイベントを開催できました。装着したから終わりでなく、イベントに参加するとさらに広がりがあります。
—— 最後に2025年の最新トピックを教えて下さい。
市 : すでに発表済みの最新タイヤ『オープンカントリーR/Tトレイル』が3月から順次日本で発売されることが大きなトピックです。また今年もダカールラリーマシンへの装着タイヤとして、TLCのサポートをして、見事市販車部門で12連覇を達成しています。
藤 : 4月には、オンロード向けタイヤである『オープンカントリーH/TⅡ』も発売されます。これは街乗り用としての静粛性と転がり抵抗性能を兼ね備えた、言わばハイウェイテレーンタイヤですが、デザインにこだわったオープンカントリーらしいタイヤに仕上がったと思います。
* * *
—— ユーザーとそのユーザーの使われ方にしっかりと寄り添い、さらにコアなメーカーやショップのカリスマの意見も伺いつつ、市場ニーズに応える製品展開をするトーヨータイヤ。一般的には消極的消費材と言われるタイヤだが、ユーザーに〝指名買い〟してもらえるように常に努力し続けている。今年のキーワードは「たたかう#オプカン」「はたらく#オプカン」「俺の#オプカン」、そして「#オプカン女子」。同社はファンに向けたイベントを多数主催しているが、それがファンを大事にしているという証明なのだ。
■HISTORY of OPEN COUNTRY
1983年5月<OPEN COUNTRY 784/785/786/W11>

オン&オフロードの走行性能を向上した『OPEN COUNTRY』シリーズとして、4種類 (784・785・786・W11)のタイヤを発売。この頃からクロカン走行だけでなくアウトドアの使用も考えられていた。
2016年10月<OPEN COUNTRY R/T>

新生TOYO TIRESを代表するモデルとして、オン&オフロード性能とアグレッシブなルックスを両立した新カテゴリータイヤ。発売当初は大口径ではなく、ハスラーやジムニーなど軽のみが対象だった。
2018年4月<OPEN COUNTRY M/T>

北米のオフロードレースで数々の実績を築き上げてきたフラッグシップタイヤ『OPEN COUNTRY M/T』が日本国内でも本格展開。タフな構造を持つアグレッシブなタイヤで、ホワイトレターも採用。
2018年4月<OPEN COUNTRY U/T>

都市型仕様のSUV・CCV専用となり、静かで快適な乗り心地を実現。『U/T』はUrban Terrainを意味するネーミング。オンロードやウェット性能を重視したトレッドパターンを持つ。
2019年7月<OPEN COUNTRY M/T-R>

オフロードレースでの使用を想定した、シリーズ最高の悪路走破性と耐外傷性を高めたタイヤ。こちらもジムニーサイズを先行リリース。2021年12月にはTLCが採用したLT285/70R17を発売!
2021年5月<OPEN COUNTRY A/T EX>

非対称パターンと高剛性のブロックで、オンロードのレスポンスとオフロードの操作性を実現。国内で展開するOPEN COUNTRYシリーズ初のスノーフレークマークを打刻。全サイズホワイトレター。
2022年7月<OPEN COUNTRY A/TⅢ>

様々な地形はもちろん、あらゆる気象環境を走破する本格オールテレーン。シビアスノー要件を満たしたスノーフレークマークを打刻。A/T EXより、さらにオールラウンド感が強い。欧州環境規制に適合。
2022年10月<OPEN COUNTRY 785>

トレッドに当時のデザインを再現して復刻販売された『785』は、マッドテレーン系のブロックパターンを採用。サイドはレトロデザイン側と、アイボリーホワイトレターを採用したモダンデザイン側から選べる。
「#オプカンタイカン」というキーワードの通りオープンカントリーの性能を改めて体感してみてください!


2024年は「#オプカンタイカン」をテーマのひとつとして、各種イベントに積極的にブースを出展した『OPEN COUNTRY』ブランド。さらに『TOYO TIRES FAN MEETING』やオープンカントリーを愛車に装着したアグレッシブな女性ユーザーを対象とした『#オプカン女子会』などのイベントを主催して、SNSで大きな話題を呼んだ。こうした#オプカン女子会の流れは、改めて男性ユーザーにも波及。2024年10月には『俺の#オプカン』をコンセプトとする漢オンリーなイベントも行なわれた。こうしたオープンカントリーの世界と性能が楽しめる体感イベントでは、貴重な体験やレアグッズがもらえたりする。2025年のイベントも要注目だ!
- TOYO TIRE株式会社
- 兵庫県伊丹市藤ノ木2‐2‐13
- 問合せ(トーヨータイヤお客様相談窓口): 0800-3001456(フリーコール)
- https://www.toyotires.jp
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