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【オールドメルセデスに強い頼れるプロショップ】多くの愛好家が訪れるオールドメルセデス再生工場/WERKE

 近年の旧車ブームを牽引しているオールドメルセデス。クラシカルなルックスと往年のメルセデスらしいフィーリングは僕たちをさらなるディープな世界へと誘う。そんな愛好家たちが頼りにしているのが、大阪にあるオールドメルセデス専門店「ヴェルケ」である。

部分修理をすることで費用を抑えることができる

 オールドメルセデス(主に60~80年代)について、この世代に精通しているショップ「ヴェルケ」の猪岡氏に聞いてみた。結論から言うと、古い年式の方がより再生しやすく、新しい年式になるにつれて単一素材から樹脂と金属による複合材になるため、パーツ単体の再生が難しくなる。新しい年式はパーツ交換をする際にアッセンブリーとなるので、新品パーツが手に入る場合は効率的だと言える。だがモールなどのメッキパーツは、古めのモデルに多い金属のみの作りならリクロームできるが、ゴムや樹脂、メッキの複合材だとアッセンブリー交換のみとなるため、パーツの有無が修理できるかどうかの判断基準となる。ただ、古いモデルを再生するにはそれなりに手作業を要し、部品の入手に時間がかかることもあるので手間と時間による費用がかかる可能性があるのは、オールドモデルの整備においてはある意味仕方がない部分だ。  
 年式によってボディ構造が異なるのもオールドメルセデスの特徴。例えば、W108やW111などはラダーからセミモノコックシャシーとなり安全面も考慮したボディフレームとなったが、W123以降の完全モノコックフレームにクロスメンバーの組み合わせとなってからは、今日にもおいても決して見劣ることのない剛性感となっており、より現代的なハンドリングを味わえるボディ・シャシーとなっている。一方で、往年のダイレクトなフィーリングを重視してタテ目世代を愛好するユーザーも多いから、試乗する機会があるならどちらも乗っておくと自分の感性に合う1台が見つかるはずだ。
 メンテナンスについてはタテ目も角目世代もシンプルな構造なので大きな違いはないが、年式が古いからといって維持しにくいというわけではない。メルセデス・ベンツは世界的にも人気が高く、パーツの入手については他国のクラシックカーと比べても入手しやすい。だが、パーツによっては時間がかかることもあることは覚えておきたい。
 これからオールドメルセデスを購入したいというビギナーに向けては、W123などの角目世代から始めてみてはいかがだろう。オールドメルセデスとの付き合い方を肌で感じて、さらにディープなタテ目世代の世界にハマっていく人も多いとのことだ。

オールドメルセデスに詳しいヴェルケの猪岡氏。昔ながらの修理をモットーとするメルセデス再生請負人だ。
M110型エンジンの場合、排気ガス対策の狭間で現役だったため、エキゾーストマニホールドにEGRや触媒装置が付くモデルがある。年式によって明らかなパワー感の違いが出てくる。
金属素材のみのモールにサビが浮いていても、それを除去して下地を作れば綺麗にリクロームで再生できる。
メッキと樹脂が複合されたものはリクロームができないので新品交換しかない。
オールドメルセデスのグリルの網目には微妙な違いがあり、より古い方の目が細かい。こういった外観上の違いを知ることもオールドメルセデスの楽しさのひとつ。
 
SHOP DATA

所在地:大阪府枚方市尊延寺6-9-12 
TEL:072-859-8301
HP:http://werke.jp