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ALPINA

2022.08.18

【BMW M&ALPINA あなたの感性に合うのはどっち?】世界限定30台!特別仕様が施されたアルピナB3Sビ・ターボ

 メカニカルチューンやターボでモンスターマシンを作り上げてきたアルピナが、E46やE39の時代から高級路線へと舵を切る。 高級路線とはいっても走りへの情熱は健在で、上品ながら繊細、そしてその気になればハイパワーを捻り出す、特別な個性を身につけている。取材車はE90をベースとしたB3Sだが、世界限定30台の超希少モデルである。

2011y ALPINA B3S(E90)

Bi-TURBO Limousine 3333 Limited Edition

 アルピナの輸入台数3333台を記念して生産された世界限定30台の3333リミテッドエディション。

 取材車はダコタレザーのシート、ステアリング、インテリアトリム、ボディ同色となるリアエンブレムなどが特別仕様。ベースとなっているのはBMW335iで、エンジンや足回りなど独自のチューニングを施すことでアルピナらしい1台に仕上がっている。

高い技術で丁寧に作られた特別なアルピナモデル

 新旧問わずコアなファンが多いアルピナ。一度乗ってしまうと、ユーザーからその感動が忘れられないという話もよく聞くほど、ファンの心を鷲づかみにしている。
 E90型335iをベースに、2979㏄直噴ツインターボユニットに、マーレー製の専用ピストンを組み込んだスペシャルモデル。335iのナチュラルなフィールと比べれば「ターボ感」が顔を出すシーンもあるが、低回転からトップエンドまで40 psのパワーをバランス良く上積みしている。スペックは最高出力370ps/51.0㎏‐m。リムジンの他、ツーリング、クーペ、カブリオをラインナップしている。
 取材車はアルピナの輸入台数3333台を記念して、なんと世界限定30台で生産された超希少なB3S。インテリアを中心に特別な仕様となっており、リアエンブレムがボディ同色となるなど差別化が図られている。走行距離は5.4万㎞と少なく、内外装のコンディションは極上。機関面もきっちりとメンテナンスされている個体だ。
 アルピナは他の自動車メーカーのように大量生産の道は選ばず、1台1台の精度を高めながら性能を追求している。そのため、このE90型であっても250台程しか存在しない。そんなスペシャル感がコアなユーザーの心を掴んでいることに加えて、走りは独特な個性。硬さと柔らかさを高次元でバランスさせたその繊細な走行フィールは、感動の極みと言っても過言ではない。

BMW伝統のセダンスタイルにマッチするアルピナのデコライン。ボディは3シリーズがベースなので程よい大きさで、運転しやすいのが魅力。
「これぞ、アルピナ!」といったフィンタイプのアルミホイール。これはロナールやBBSと共同開発したもので19インチを無理なく履きこなす。4本のテールを持つ迫力のエギゾーストシステム。触媒によってエミッション値を非常に低く抑えている(Euro-4適合)仕様のもので、ALPINAらしいジェントルなサウンドを奏でる。フロントスポイラーには伝統のアルピナのロゴが刻まれ、シンプルながら上品な雰囲気を漂わせている。ボディサイドにはシルバーのデコライン。新車当時は1000万円オーバーの高級車。それが半値以下で買えるのは嬉しい状況だ!

高精度なメカニカルチューン

圧縮比をベース車となる335iの10.2から9.4に落とし、最大出力410ps/6,000rpm、最大トルク55.1kg・m/4500rpmを発揮するパワーユニットに仕上げている。徹底したフリクションの低減、エアフローシステムの改良、インタクーラーの追加などアルピナの技術力の高さが伺えるパワーユニットである。
ツートーンで構成されるアルピナB3Sのインテリア。ステアリングやメーター、シートなどに専用品を装備し、オーナーの満足感を高めてくれる。HDDナビを装着し、DVDの視聴もできる。
搭載されるトランスミッションは、ZF製ALPINA SWITCH-TRONICを搭載。これは6速タイプでスムーズな変速を実現する。
300km/hまで刻まれた専用メーターがドライバーの気分を盛り上げてくれる。所有する満足感を高めるプロダクションプレート。
ダコタレザー製のアルピナ本革シートはキレイな状態を維持している。ブランドロゴが特別なBMWであることをアピールする。前席にはシートヒーターも備わっている。

基本的なメンテナンスはノーマルと変わらない

 「アルピナは本家BMWよりも壊れない」という都市伝説はやはり生きているようで、このモデルでも確かにその傾向はあるように思える。それでも基本的なメンテナンスはノーマルと同じなので、点火系、水回り、燃料系の消耗品は定期的に交換していく必要がある。
 ベースとなっている335iのエンジンにはインジェクターや高圧噴射ポンプの問題などが出ていたが、初期のロットでかなり解消されたため1年以上後発となったアルピナではトラブルが少ないのかもしれない。ちなみにこちらのエンジンでは最大ブーストを0.6から1.1まで引き上げ、これに耐えるため圧縮比は10.2から9.4に落とされている。ピストンはマーレーによる専用品で燃焼室はもちろん半球形と念入りだ。電子制御の塊のため電気系トラブルの不安要素はあるが、定期的にメンテナンスされたクルマなら安心だといえるだろう。

高い技術による整備力が強み

BMW専門ショップ「つたえファクトリー」には元ディーラーメカニックが在籍しており、E30のようなネオクラシックから現行モデルまで幅広く整備できるのが強み。スタッフ全員がBMWフリークあることも心強く、何でも相談できる。

問い合わせ:つたえファクトリー
●所在地:埼玉県越谷市南荻島640-1
●TEL:048-961-8591
●営業時間:9:30~19:00 ●定休日:月曜日
●URL:http://www.tsutae-f.com/