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AXCR2021に向けて激走中!来期に向けてさらに熟成度を加速するFLEXのAXCRラリープラドが降臨した!

2020年11月6日、ラリーチーム「FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRES」がアジア・クロスカントリー・ラリー(以下AXCR)に参戦するマシン、ラリープラドのシェイクダウンが行なわれた。
同ラリーチームは、その名の通り、俳優の哀川翔さんが監督としてチームを率いている。本誌でもお伝えしてきたが、2020年のAXCRは新型コロナウイルスの影響で開催が中止となった。今回のニューマシンは2021年に向けたもので、そのためのシェイクダウンであり、またドライバーの希望に沿ったセッティングを煮詰めるという目的があった。

お披露目された当日、山梨県にある富士ヶ嶺オフロードにラリープラドが登場。通常は夏までにマシンを仕上げなければならないが、今年はたっぷり開発期間が取れられたことで、リフレッシュもモディファイもさらに熟成された仕上げとなっていた。今回だけの仕様となるのだろうが、あえてラリーマシンらしくないソリッド系のグレーにボディをオールペン。各スポンサーロゴの中には、本誌レッツゴー4WDのロゴも!

2020年はコロナ禍のため、国内外のラリーはほとんど開催されなかった。もちろん哀川翔さんが監督を務めるFLEX SHOW AIKAWA Racingも、一部規模を縮小して行なわれた国内ラリーのみ参戦。ただし、今年積み上げてきたラリーマシンのリフレッシュやマシンづくりはそのまま来期に向けて、FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRESの活動へと引き継がれる。ドライバーには、D1で世界チャンピオンに輝く実力を持つ川畑正人選手が担当。
AXCRは、フレックスがカスタムを模索するテストの場でもある。そのため、さまざまな試作が行なわれている。そのひとつがSARDプロデュースのエアロパーツ(フロントリップやフェンダー、リヤバンパーカナード、GTウイングなど)であるFLEXオリジナルボディキットの装着。もちろん、ラリーの状況に応じて脱着されるが、レーシーなスタイルで実にカッコイイ!
また、今回の目玉の一つが、プロジェクトミュー製の6POD・ブレーキシステムへの換装。「効くところではガツンと入り、じんわり調整もできると」川畑選手は評価した。
足回りは2019年に強化したリザーバータンク付き・コイルオーバータイプのKINGレーシングショックで変更はないが、今回は川畑選手の走りに合わせてセッティングを出した。しなやかなのにコントローラブルな走りはここから生まれる。
国際自動車連盟(FIA)規格に則って、ロールケージを張り巡らされた車内。レスキューアイテムやスペアタイヤも使いやすいように積載される。コクピットにはBRIDEバケットシートを装備するほか、足もとを縞板状のプレートでガード。Sparcoステアリングなども実装。
2020年、そして来年2021年もチームのメインオフィシャルパートナーは、TOYO TIRESが継続する。なお今回のシェイクダウンでのタイヤは、これまでラリーで使われたオープンカントリーM/T(LT265/70R17)だけでなく、新たな可能性を探るべくオープンカントリーR/T(LT285/70R17)でのテストも行なわれた。前回もノートラブルで走りを支えたクリムソンのMGホイールとの組み合わせで、ラリーを戦う。テスト走行のドライ路面では川畑選手のドライビングテクニックが冴え渡っていたのが、印象的だ。4.0ℓV6ガソリンエンジンに換装されているラリーマシンは、V6エンジンならではの排気音を響かせながら、本番さながらの本格オフロードをすごいスピードで疾走しクリアする。

ちなみに、テスト走行で使われたマシンはAXCR用ラリーカー/ランドクルーザープラド、そして現地でのサポートカーとして帯同するハイエースも披露された。2台はこのご時世の中だが、例年通り、千葉県にある専門学校・中央自動車大学校(CTS)の学生たちの手によって作られた。これは、後述する「CTSステップアッププログラム」によるもので、これまで実際にAXCRに参戦しサポートしてきた実績とノウハウが活かせれたものだ。

マシンを製作した中央自動車大学校の学生に対して、監督のみならず、ドライバーの川畑選手も仕上がりを高く評価。それを知ってか知らずか、テスト走行当日の学生たちによるサービス作業は力のこもったものに。ちなみにこのマシンをさらにグレードアップするとしたら? の問いに川畑選手は「軽量化」とコメント。

一部メディアに同乗試乗する機会が与えれられたのだが、川畑選手ならではの3輪ドリフトでは激しいスピード感を味わわせてくれたし、土埃を上げながらのテールスライドは外でみているより室内の挙動はブレがなく、終始安定した走りをみせた。さらにマシン全体が宙に浮くほどのジャンプでは、着地時のサスペンションの挙動があまりにしなやかで驚愕!同じく同乗してマシンの仕上がりをチェックした監督の哀川 翔さんも激賞した。

実際に運転した川畑選手は、今回試した2種類のオフロードタイヤ「オープンカントリーM/T」と「オープンカントリーR/T」の性能をしっかりと評価。また、セッティングがほぼ完璧に煮詰められていた世界に名立たるオフロードショック「KING」ショックアブソーバーの性能も相まってクルマの動きは想像以上に良好だったという。また、今回から新採用したされたプロジェクト・ミューのブレーキシステムも、制動力やブレーキタッチなど、とても満足な仕上がりだったようだ。

◆公式インフォメーション

◆FLEX