ヨコスカ・ウェストコーストに拠点を置くことから、どうしてもアメ車のイメージが強い「クワドロペット」。ジープやシボレーのSUVなど、デッカいタイヤを履き、ドーンとリフトアップした迫力のスタイルを持ち味としているが、実はそこには緻密な設計思想が込められたりしているのだ。
例えば今回のランドクルーザー250だが、クワドロペットとしては久しぶりのランクル・カスタムとなるものの、見てのとおりの迫力のビジュアルに仕上がっている。ポイントは何といっても、37インチタイヤを履かせたことだろう。
ノーマルでは265サイズを履く250。外径で130㎜、幅で75㎜も大きくなる37サイズのタイヤを履かせるためには、手の込んだ、とくに足回りのカスタムが必要だ。そこで下回りを覗いてみると、なんとほぼノーマルベース。クワドロペットというと、オリジナルでアーム類を作って、独自のリンクレイアウトに仕上げてしまうことを得意としているのだが、今回はその形跡がまったくない。
ただしフロントにはノーマルのストラットとは少し形状の異なるコイルオーバーのショックアブソーバー、そしてリアはノーマルのコイルスプリングとショックアブソーバーは取り外され、代わってこちらもコイルオーバー式のショックアブソーバーが上半身を支えている。もちろんリフトアップもされていて、3インチほど車高は上がっているという。
この構造から分かるのは、サスペンションの動きの自由度が増し、それでいてしっかりシャシー剛性が得られていることだ。クワドロペットでは当然試走を重ねているが、ネガな部分はまったくなく、街乗りは快適そのもの。37サイズのタイヤを組み合わせていることから、オフロードでのポテンシャルもノーマルを凌駕するものだろう。ちなみに、これだけリフト量を稼いでも、37サイズ装着にあたっては、インナーフェンダーなどに加工が必要になるそう。このスタイルを目指すユーザーさんは、そのあたりを心得ておいてほしい。
一方、エクステリアの面では比較的シンプルに映るが、大径&ワイドタイヤを装着しただけに、オーバーフェンダーが追加されている。アルミ・パウダーコートで、ノーマルのシルエットを崩さないデザインと、高品質感。この考え方がクワドロペット流だ。そして個人的には、ノーマルのグリル内に逆付けし、ピタリと収まったウインチにヤラれてしまった!

フロントまわりは一見、ノーマルだが、なんとグリルのアンダー部には大型のWARNウインチが収まっている。しかも狭いスペースに対応するため上下逆さにして装着している。

装着タイヤは「NITTO RIDGE GRAPPLER」。R/T的なキャラクターで街乗りは快適そのものだ。サイズは37×13.5R18LTで、250のノーマルサイズよりかなり大径だが、無理なく装着。インナーフェンダーへの加工は必須とのことだ。


13.5インチ幅のワイドタイヤを装着しているゆえ、オーバーフェンダーは必要。出幅を抑えながら、ノーマルのシルエットを崩さないデザイン、アルミパウダーコートで質感も高い。





サスペンションはアームごと作り換えてしまうのがクワドロペット流だが、今回それはナシ。フロントはサブタンク付きショックアブソーバーに変更(ストラット形状はノーマル同様)、リアはコイルオーバー式ショックに変更し、純正コイルスプリングは取り外し。代わって大容量のバンプストッパーを備えた。剛性を確保しながら自由な足の動きを実現。




QUADRUPEDオリジナルのステッカー、トップアーティスト“KEN THE FLATTOP”さんのピンストライプなどが随所に。これだけでUS風のテイストを演出してくれる。

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