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【TOYO TIRES】No1.オフロードタイヤの現在と未来を辿る〝#オプカン〟の世界

2024年末、最新タイヤ『オープンカントリーR/Tトレイル』が、3月から順次日本でも発売することが発表された。これはアグレッシブなルックスとオンロードの快適性を追求したカテゴリーのタイヤ『R/T(アールティー)』とはまた別のタイヤであり、両者は併売される。
日本の4WD・SUVユーザーが〝#オプカン〟を支持する起爆剤となったR/Tは、オフロード性能とオンロード性能を両立するA/TタイヤとM/Tタイヤの中間的キャラクターの〝ラギッドテレーン〟として、ベストセラータイヤの座をキープ。実際、みんカラの「パーツ・オブ・ザ・イヤー2024年間大賞」タイヤ(SUV/4×4)部門で3年連続の殿堂入りとなるなど、そのイキオイはとどまることを知らない。このR/Tの導入を契機に、従来モデルのリニューアルやサイズ追加、またホワイトレター仕様の充実など、次々とラインナップを強化した#オプカンだが、そもそもどういったタイヤブランドなのか。商品企画本部 グローバルマーケティング部の2人に話を聞いてみた。

(左)市野 智史氏(右)藤井 直樹氏

市野(以下、市): 当社におけるオープンカントリーの位置付けですが、やはり当社の強みをしっかり打ち出せているタイヤブランドであり、他社にない特徴を持った差別化されたタイヤだと思っております。
藤井(以下、藤):
そうですね、オープンカントリーは1983年にデビューして、今年42年目。3月発売の最新タイヤを含め、国内で展開するオープンカントリーは全部で8モデルあります(『R/T』『A/TⅢ』&『A/T EX』『U/T』『M/T』&『M/T‐R』『785』、そして『R/Tトレイル』)。当初は北米を中心に、そこからオーストラリア、中近東向けの輸出をターゲットとして、4WD・SUV、およびピックアップトラックのカスタムというイメージがつくり上げられてきたと思います。

—— 特に北米カスタムのイメージは強いですよね。

市: 日本ではまだそこまで浸透しきれてないのですが、そういったグローバルな印象とともに、オープンカントリーの世界観を訴求し、ユーザーに響くようなタイヤをリリースしていければと思って、展開しております。
藤:
実は北米での人気は、実績を重ねて獲得してきたところも大きいのです。北米のモータースポーツはとても活発で「レースで勝つタイヤはイイ、見た目もカッコイイ」という意見が多く、実際にレースをしていないユーザーでも、本物の性能を求めて、自分のクルマに選ばれる方が多いんです。だからこそ、日本国内でも北米と同じように感じて欲しくて、ダカールラリーに挑戦するトヨタ車体「チームランドクルーザー・トヨタオートボデー」や、クロスカントリーラリーやBAJA1000といったオフロードレースにチャレンジする『TEAM JAOS』、哀川 翔さんが監督を務め、トーヨータイヤのブランドアドバイザーでもある川畑真人選手がドライバーの『FLEX SHOW AIKAWA RACING with TOYO TIRES』といった活動に共鳴してタイヤを供給しています。そこでは一緒に次のタイヤ開発を模索したり、レース活動によって技術を積み重ねながら、ユーザーが自然と選びたくなる信頼性を証明したいんですね。

—— 近年のオープンカントリーのラインナップ拡大やサイズ拡充、バリエーション増加は非常にユーザーのツボを抑えたもので、それがブランドの躍進にも繋がっていると思います。そうした展開はどのように決定するのでしょうか?
市:
2024年は『オープンカントリーA/TⅢ』だけでも、3回4サイズを拡充しました。

OPEN COUNTRY A/TⅢ 225/95R16C

—— サイズの拡充ひとつとっても、とても小回りが利いているイメージがあります。国内で言うとランドクルーザー250のモデリスタオプションへの20インチの採用であったり、先頃発売されたばかりの「225/95R16C」というコアなサイズも拡充されました。

藤: サイズ要望が多いもの・強いものをリリースさせていただいております。国内ではトーヨータイヤジャパンという販売会社を通じて情報を集めていたり、またダイレクトにお客様相談室やSNS、イベント出展時に「このサイズが欲しい」といった話をいただくこともあります。

—— イベント出展やSNS活動を積極的に行ない、ユーザーに近い存在であることも要望を寄せやすい土壌を生み出しているのかもしれませんね。

藤: さらにタイヤショップやプロショップからの声も聞いて、一緒になって、ニーズに対応しています。それは当社としてはすごく大事なことで、我々が主催するイベントだけでなく、積極的にイベントにブース出展させていただいているのもそういう目的ではあります。実際に見て直接話を聞くのは情報の厚みが違います。また装着したから終わりではなく、イベントに参加するとさらに広がりがあると思います。
市:
また我々のいるグローバルマーケティング部は、実は商品企画部の隣に部署があってとても連動しやすい。そのためユーザーニーズをすぐフィードバックして、サイズ追加の検討をする、といういい流れが作られてきたのです。

—— 最後に2025年の最新トピックを教えて下さい。

市: すでに発表済みの最新タイヤ『オープンカントリーR/Tトレイル』が3月から順次日本でも発売されることが大きなトピックですね。
藤:
また今年もダカールラリーマシンへの装着タイヤとして、TLCのサポートをします。こちらも応援よろしくお願いします! 

—— ちなみに今年も東京オートサロンに出展されると思いますが、話せる範囲で良いので、内容を教えてもらえますでしょうか?

藤: 基本的にはこちらも例年通り、トーヨータイヤブースと連動するスペシャルサイトを開設します。もちろん現地に行けないファンもいるので、詳細はそちらでご確認いただけます。
市:
具体的には、当社のオープンカントリーとプロクセスの世界観を表現したブースやステージコンテンツを予定しています。キーワードは「たたかう #オプカン」「はたらく#オプカン」「俺の #オプカン」、そして「#オプカン女子」などです。こちらもご期待ください!

*  *  *

—— ユーザーとそのユーザーの使われ方に寄り添い、さらにコアなメーカーやショップのカリスマの意見も伺いつつ、市場ニーズに応える製品展開をするトーヨータイヤ。一般的には消極的消費材と言われるタイヤだが、ユーザーに〝指名買い〟してもらえるように常に努力し続けている。先述の通り、同社が主催するイベントの中には『トーヨータイヤFANミーティング』があるが、それこそがファンを大事にしているメーカーという証明なのだ。

今回の#オプカン・クロストークには、TOYO TIRE株式会社商品企画本部 グローバルマーケティング部に所属する市野 智史さん(写真左)と藤井 直樹さん(写真右)に行なった。この1年間、誰よりもイベント現場に出向き、オプカンに真摯に向かい合ってきたお二人だけに、さまざまな裏話も飛び出す、とても面白いインタビューとなった。

■OPEN COUNTRY R/T TRAIL

2024年末に突如発表された〝第9の#オプカン〟このOPEN COUNTRY R/T TRAIL(オープンカントリー・アールティ・トレイル)。

先日メキシコで開催されたBAJA1000に参戦した「TEAM JAOS」のLEXUS LX600がその足もとに本タイヤを装着。見事Stock Full Size部門でのクラス優勝達成に貢献した。

2024年は「#オプカンタイカン」をテーマのひとつとして、各種イベントに積極的にブースを出展した『OPEN COUNTRY』ブランド。

さらに 『TOYO TIRES FAN MEETING』やオープンカントリーを愛車に装着したアグレッシブな女性ユーザーを対象とした『#オプカン女子会』などのイベントを主催して、SNSで大きな話題を呼んだ。こうした#オプカン女子会の流れは、改めて男性ユーザーに波及。10月には『俺の#オプカン』をコンセプトとする漢オンリーなイベントも行なわれた。

このオープンカントリーの世界と性能が楽しめる体感イベントでは、貴重な体験やレアグッズがもらえたりする。2025年も要注目だ!

〝#オプカン〟の魅力は見た目のみにあらず!その確かな実力でオフロードレースを席巻

2024年は#オプカンが 〝たたかうオフロードタイヤ〟であることを証明した1年でもあった。『OPEN COUNTRY』ブランドのアンバサダーである三浦昂選手(TLC所属)は、同チームのダカールラリー2024マシンに装着してクラス優勝したほか、オフロードラリーシリーズFIA World Bajas Cupの第2戦「Baja Greece(バハ ギリシャ)」においては、最上位のULTIMATEクラスにM/T-R装着車で参戦してクラス優勝。

ほかにも、AXCR2024でクラス優勝を飾ったドリフト王者でもある川畑真人選手(TEAM SHOW AIKAWA RACING with TOYO TIRES)や、BAJA1000でクラス優勝した能戸知徳選手(TEAM JAOS)などの足もとをタフにサポートしてきたのだ。

識者に聞く! 最新・サイズ拡充タイヤの魅力とは?「OPEN COUNTRY A/T Ⅲ」

株式会社ジャオス 代表取締役 赤星 大二郎さん

34㎜外径のオールテレーンタイヤはこれまで国内ラインナップが少なかったんですが、今回トーヨータイヤさんが国内ユーザーのニーズに応えて、ナロー系のランドクルーザー向けのサイズを打ち出したことは嬉しいですね。

しかもこのA/TⅢは〝スノーフレークマーク〟が刻印されているので、降雪地域でなければ、ある程度のシーズンがカバーできるためオールマイティに使用できます。サイズ的には海外、とくに豪州がメインなのかなと思いますが、今回日本でも販売されるに至ったことで、市場の活性化にも繋がるでしょう。大いに期待しています!

LAND CRUISER 78 Troopy

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