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トライトン

2024.08.30

新型トライトンに秘められしオフロード性能に驚嘆!

テストコースは、かつてドライバーとしてパリダカールラリーで日本人初となる総合優勝2連覇を果たし、最近では、チーム三菱ラリーアート総監督としてアジアクロスカントリーラリーに参戦している増岡 浩氏の設計によるもの。しかしそのコースは、さまざまなコーナーを備え、いろいろなレベルのモーグルを用意し、角度を変えたヒルクライム(路面状況もさまざま)を設定するなど、クルマの性能を確認できる内容となっている。

 絶対的なボディサイズやホイールベースはともかくとして、その取り回しに、ピックアップトラック流の大回りを強いられる、リアタイヤの位置が遠くにあるような印象がまったくなかった。それは新たに採用された電動パワーステアリングやクイックなギア比がもたらしたフィーリングというよりは、その骨格であるラダーフレームをしっかりと作り込み、そこに繋がるハードウェアたちのリクエストをできるだけ叶えた、そんなバランスのよさに起因している、と、オフロードコースを走り終えた時に思った。
 それは、すべてが無理をしていない、どこかに何かを強いていないというバランスの良さだ。例えば、エンジンは走り出しから加速に至るまでストレスがない。自由に動くことを許されたサスペンションは、もちろん走破性をターゲットにしたものだが、そのゆとりというキャラクターが、オンロードにおいては快適性を導き出していた。そして、唐突な突き上げ感が皆無だった。

駆動システムにはパジェロに採用されていたスーパーセレクト4WD-Ⅱを搭載し、FRモードはもちろん、4WDに切り替えてもフルタイムとパートタイムモードを備えている。まさに日常からハードなシーンまで多用に対応できるポテンシャルをもつユニットだが、さらにローレンジとリアデフロックを活用すれば、まさに無敵といわんばかりの走破性を期待できる。そして、ノーマル、エコ、グラベル、スノー、マッド、サンド、ロックの7シーンを想定したドライブモードは、それぞれのモードにおける違いを明確に表現しており、安心感、そして愉しさのある走りをプラスしてくれている。