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再び始動したFLEXのレーシングプラド!技術が光る本気のチューニングは要注目!

俳優の哀川翔氏が総監督を務める『FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRES(以下 TEAM FLEX)』が、5年振りにアジアクロスカントリーラリー(AXCR)に参戦する!AXCRとは、1996年から毎年8月頃にタイとマレーシアを舞台として開催されるクロスカントリーラリー。東南アジア特有の高温多湿な気候と山岳や密林を中心とした過酷なオフロードが待ち受けるラリーレイドだ。本年のAXCR2024は、安全上の理由でタイのみの開催となったが、変化に富んだ過酷なコースであることには変わりない。
 TEAM FLEXの参戦車両は、2023年のラリー北海道のXCRスプリントカップ第5戦で総合優勝を飾ったランドクルーザー150プラド。これをベースに中央大学校(CTS)の生徒らが一度完全にクルマをバラバラにして、各部のオーバーホールや整備を実施。さらにAXCR用に新たなサスペンションを新調し、ボディの大幅な軽量化も実施している。
 実は今回から、FLEXの店舗に勤務するメカニックが選抜され、CTSでの車両製作および整備アドバイスにも参加。加えてAXCR2024にも3名のメカニックの帯同が決定!新たな経験値やノウハウと技術の獲得、さらにカスタム技術の高さをアピールすることも、今回のAXCR2024に参加する目的のひとつ。もちろん目標はただひとつ勝利!ドライバーは再びD1王者・川畑真人選手、相棒はコ・ドライバーにデイチャポン・トオイチャロン選手。前回、2019年の参加時はクラス2位だっただけに、今回はクラス優勝が期待される!

AXCRレーシングプラドのフロントサスペンションは、アッパーアーム&ロアアームにTOTAL CHAOS FABRICATIONのロングトラベルキットをセット。これにより、ワイドトレッド化とロングストローク化を実現。また同時装着するダンパーは前後ともにKINGショック。これにスプリングはHALのワンオフを奢る。大きく進化した足回りだが、さらにドライバーの川畑選手がテストで実走してセッティングを煮詰めていく。AXCRの過酷なオフロードでの熱い走りが期待できる。
新品に交換されたリアホーシングに収まるデフには、悪路でのトラクション確保に有効なOS技研のLSDを装着。ブレーキはプロジェクトμの大径ローター&6ポットキャリパーへ交換。

DAY1

ラリー北海道・XCRスプリントカップに参加していたTEAM FLEXのレーシング150プラドを、海外クロスカントリーラリーのAXCRに適した仕様とするため、中央自動車大学校 (CTS)にてまずはリフレッシュ&ブラッシュアップ。さらにラダーフレームとボディを一度分離した上で全パーツをバラして、整備&カスタムを実施。歪みが生じていたリアのホーシングは新品に交換済み。整備したエンジンをフレームに載せた後に、写真の通りフレームとボディをドッキング!

DAY2

ボディとフレームの合体後、各部の整備を実施した後に外装のカスタムを開始!ボンネットやリアドア、テールゲートやクォーターウインドーをワンオフのFRPパーツに交換することで、大幅な軽量化を実現。これらの軽量パーツは耐久性に配慮してインストールされている上、ラリーマシンならでのカスタムチューニングも多数行なわれている。贅沢なワンオフパーツでも、簡単に装着できないのがレース車両であり、ここがまさにメカニックの腕の見せ所なのだ。
シートはブリッドのフルバケで、シートベルトはサベルトの4点式、ラゲッジには生徒達が製作したスペアタイヤラックが収まる。またTOOLメーカーのTONEが工具の提供を行なっている。

■AXCR本戦はもちろんそこに至るまでの道のりに関わるスタッフは多数

CTS STEPUP プログラム

FLEX 自動車本部 整備推進室
サービス部担当 課長
2級整備士 自動車検査員
小柴 謙二郎氏

ラリーマシン製作および整備をサポートするFLEXの敏腕メカニック。「カスタムパーツの製作や装着、ラリーマシン製作や整備など、ディーラーにはない経験ができるのがFLEXの良いところ。クルマ好きが楽しめる職場ですよ」とコメント。

FLEX ランクルさいたま入間インター店
1級整備士
永井和音氏

ランクル40に乗るFLEXランクルさいたま入間インター店の工場長の永井和音さん。とにかく機転が利くメカニックで、ラリーマシン製作においても生徒に指導しながらも、効率良く仕事を行なう有能な人材だ。

FLEXハイエースベースさいたま
1級整備士
荒井 岳氏

若かりし頃からクルマが好きでチューニングも好き!その志はもちろん、豊富な経験と高い技術力が評価され、現在はハイエースベースさいたまの工場長として活躍中。今回AXCRにメカニックとして初参加となる。

FLEXハイエースベース柏
1級整備士
長濱 頼宏氏

実は中央自動車大学校の卒業生であり、JAPAN CROSS COUNTY RALLY in 長野とラリー北海道という2つのラリーにメカニックとして参加していた長濱さん。その経験が認められ、今回のAXCRにも参加することに。

(専)中央自動車大学校2年生
佐藤なつみ氏

AXCRには参加しないが、ラリーマシン製作および整備に参加している佐藤さん。父親がランクル100オーナーで実はFLEXのお客さんでもある。中央自動車大学校はラリーマシン製作および整備にも参加できることも特色なのだ。

日本から参戦するすべてのAXCRマシンは8月11日からタイで始まる戦いの時を待つ!

FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRESのレーシングプラドは、アセアン最大規模のクロスカントリーラリーであるアジアクロスカントリーラリー2024に参戦予定。29回目となる今年は8月11日(日)~17 日(土)にかけて行なわれるが、現地メカニックとして今回紹介したFLEXの3名、さらに選抜されたCTSの学生もサポートメカニックとして帯同。AXCRはあくまでチーム戦であり、メカニックにもとても熱い戦いが待っているのだ。
チーム名にもある通り、サポート体制が築かれるトーヨータイヤ製のOPENCOUNTRY M/T-R(LT285/70R17)タイヤを装着。ダカールラリーやBAJA1000などのオフロードレースで装着車を勝利に導いてきたタイヤ。そこに組み合わせるのは、過去のラリーで耐久性とメンテナンス性の実績があるクリムソンのホイール・MG GOLEM(17×8.0J+20)だ。
中央自動車大学校ではFLEXのマシン以外にもAXCRに参戦するジムニー等のも製作している。それにパーツ提供や技術指導を行なっているのがTRDとnanoカーボンパーツ製作担当の有限会社Tras。取材2日目のこの日は講師として、TRD本部 事業企画推進グループ主査の柏村勝敏さん(写真右)とTras代表・新田正直さん(写真中央)が、学生達に指導を行なっていた。ラリーに参戦するマシンの製作状況を見ると同時に、FLEXのレーシングプラドも視察。今後FLEXとTRDとTrasが組んでラリーに参戦するの可能性も浮上!?

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