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【JAOS】ほんの少し背伸びをして丁度いい〝ジムニー感〟を手にする!話題のBATTLEZ SUSでツウな上級スタイルを創る

昨今主流となりつつある「ちょいアゲ・カスタマイズ」だが、その先鞭を切ったメーカーの一つがジャオスだ。ランドクルーザーなど大型4WDで2インチリフトアップを得意としていた同社が、JB23(前モデル)でジムニー用サスペンションを手掛ける際、「車両のサイズがまるで異なる車両なのに同じ量のリフトアップで良いのか?」との思いで度重なるセッティングの末に編み出したのが、少し抑えめの40㎜という設定だった。
 当時、2インチどころか、3インチが流行り始めていたジムニーカスタマイズの中にあって一見地味な商品設定であったが、その優れた乗り味もあって瞬く間に定番の一つとなったのはご存知の通り。そんなジャオスの「BATTLEZリフトアップセット」に、新たに加わったのが、更にリフト量を抑えた「20㎜リフトアップセット」だ。
 「力学上、リフトアップをすると車体は不安定になります。その不安定さを打ち消すためにサスペンションを固めると、今度は乗り心地が損なわれる…その基本性質の中で、いかに操縦安定性と乗り心地を確保するかがサスペンションチューニングの肝となるわけですが、我々BATTLEZのサスペンションは『チタン配合コイル』や『ハーモフレック内蔵ダンパー』という優れた素材を使わせていただけていることと、長年にわたって大小さまざまな4WD&SUVのチューニングを行ってきたノウハウによって、おかげさまで多くのご支持をいただいています。そのうえで、リフト量を20㎜に抑え、更に間口の広いリチューニングを行なったのが今回リリースしたリフトアップセットです」と、ジャオスの広報氏。それでは、定番の「40㎜」と新登場の「20㎜」の比較という微に入り細を穿つレポートを展開してみよう。

■JB74 40mmUP

JAOS EXCEL JX (16×6.0J インセット0)
TOYO TIRES OPEN COUNTRY M/T(LT225/75R16)

こちらの車両はタイヤサイズもかなり大径化しており、純正比約70㎜弱のリフトアップを果たしている。このタイヤを十分にストロークさせるには薄型バンパーへの交換などが必須となるが、それだけに戦闘力を感じさせるシルエットだ。

●BATTLEZ VF-Rリフトアップセット

●ver.A(40) コンプリート 近日発売予定

今回の40㎜アップテスト車両には、リリース予定のプレミアムダンパー「BATTLEZダンパーVF-R」が装着されていた。スプリングは通常のリフトアップセット ver.A(40)と全く同じ。ちなみに、JB64/74の場合は、40㎜アップを行なうにはロングブレーキホースが必須となるが、もちろんパッケージに含まれている。

■JB74 20mmUP

JAOS EXCEL JX (16×6.0J インセット0)
YOKOHAMA GEOLANDAR A/T(215/70R16)

サスペンションによるリフトアップとタイヤのサイズアップで純正比約30㎜弱のリフトアップとなったジムニー シエラのサイドビュー。ぱっと見には純正然としているが、なんとなく大きく見える…というある意味「ツウ好み」のシルエット。
「20㎜」と侮るなかれ。ノーマルでもジムニーのオフロードパフォーマンスは十分なのだから、さらに余裕を得たサスペンションに不満などあろうはずもない。

●BATTLEZ リフトアップセット

●VFS ver.B(20) コンプリート

20㎜リフトアップスプリングと、それに合わせてリチューニングされたハーモフレック内蔵ダンパー(VFS)、そしてホーシングのズレを解消するラテラルロッドや、キャスター角を補正するブッシュまでパッケージされたコンプリートセット。さらに今回のテスト車両は直進性を強化するステアリングダンパーも装着済。

BATTLEZ SUSを選択する理由❶

ファミリーカーという側面も持つジムニー。そこで、ジャオスが提供するサスペンションには、安心・安全に直結する「操縦安定性」と「快適性」の両立は不可欠だという。「1点突破型…例えば『リフトアップ』『ハンドリング』『走破性』どれか1点を引き上げることはそれほど難しくない。しかし、何かを我慢しなければならない状態は…スタイリッシュじゃないですよね」とジャオス広報氏。そこで、全方位引き上げを実現するため、実走によるトライ&エラーを実直に重ねていくのだという。

BATTLEZ SUSを選択する理由❷【JB74 20mmUP ON-ROAD】

□コーナーリング

20㎜アップ(以下ver.B)が40㎜アップ(以下ver.A)の単なるスケールダウンでないことはオンロードでステアリングを握るとすぐにわかる。車高の上げ幅が少ないので、同じレート(固さ)のコイルとダンパーの組み合わせながら通常スピード上におけるコーナリングでは無駄な動きが少ないのだ。

□荒れたアスファルト
荒れた路面での乗り心地に優れているのは、ハーモフレック内蔵のBATTLEZダンパーVFS最大の特徴だ。路面などから発生する微振動(早く短い動き)をいなす(受け流す)その機能によって、ボディやステアリングに伝わる不快なバイブレーションを低減する。その美点はジムニー用リフトアップセットでも有効だ。

□一般道
端的に言うと「“カスタマイズサスペンションだから”というエクスキューズとは無縁」なのがジムニー用BATTLEZリフトアップセットver.Bだ。一般道に限らず、それくらい自然に使用(運転)できるのが最大の特徴。それでは物足りないというエキスパートもいるかもしれないが、そんな方のためにver.AやVF-Rモデルがラインナップされている。

■3つのキーワード

❶ロールを「抑える」のではなく「コントロール」
❷ハーモフレックによる上質な乗り味
❸クセのないハンドリング

BATTLEZ SUSを選択する理由❸【JB74 20mmUP OFF-ROAD】

□起伏の激しい悪路
ノーマルではアクスル(車軸)が暴れてしまうような路面状況+スピードでも、しなやかなコイルと強力なダンパーによってワンランク上の操縦安定性を確保している。しかし、さらに過酷な路面状況や高速域になってくると、ストロークに余裕のあるver.Aに走破性は一歩譲る。ただし、低重心なver.Bも捨てがたい。

□砂利が敷き詰められた路面
ここでも本領発揮するのが周波数感応バルブハーモフレック。微振動時に減衰力を落とすフリーバルブの機能によって、砂利による細かなサスペンションの動きを阻害しないので、快適…とまでは言わないものの、不快なバイブレーションを低減している。更にサスペンションの無駄な動きが少ないので操縦安定性も確保されている。

□ゴロゴロした大きめの岩が転がる路面
大きめの石がごろついている路面では、高速域での操縦安定性よりもサスペンションの素直で長いストロークが肝となる。ここでもしなやかなコイルの伸縮によって純正よりも路面追従性は高く保たれている。また、たかが20㎜とは言え、物理的にロードクリアランスが拡大されているので余裕を持った走行が可能だ。

■3つのキーワード

❶スムーズなストローク
❷ハーモフレックで制御される微振動
❸適切なダンピングによる路面追従性

BATTLEZ SUSを選択する理由~定番編~【JB74 40mmUP ON-ROAD/OFF-ROAD】

 
□ゴロゴロした大きめの岩が転がる路面
大きめの石がごろついているような路面では多少の重心の高低よりもサスペンションの素直で長いストロークが重要。ここではリフトアップによって確保された地上高に加え、ダンパーのストロークまで延長されているver.Aが有利(ver.Bも純正よりは長い)。もちろん、タイヤ外径の差まで入れればその差は歴然。□一般道
JB23/43時代より、多くの支持を得ているver.Aのこと、エントリーユーザーからエキスパートにまで満足させるパフォーマンスは現行JB64/74でも不変だ。しかし、リリースが予定されているVF-Rと組み合わせるとまた新たな表情が垣間見える。その長時間安定して発揮される減衰力と、執拗ともいえる路面追従性は別格だ。
□コーナリング
意外なほど優れたver.Bと比べると、重心が高くストロークも長いver.Aはわずかながらロールスピードが速い傾向にある。しかし、ロールしてからの挙動が素直なのがBATTLEZリフトアップセットの支持されている所以だ。更に近日にリリースが予定されているVF-Rは、ロールしてからもなお路面の起伏をトレースし続ける。