4WD・SUV専用タイヤのスペシャリストブランドである、ヨコハマタイヤの『GEOLANDAR(ジオランダー)』が、ブランド誕生から25周年を迎えた。
当時の4WDタイヤはまだトラック用タイヤと同じ扱いで、ヘビーデューティではあるものの日常ユースの快適性には配慮されておらず、一般ユーザーには敷居の高い存在だった。しかし『ジオランダー』は一線を画していた。ヘビーデューティな性能はそのままに、乗り心地の良さや静粛性の高さを同時に追求しながら、その歴史と進化を重ねてきた。今でこそ、各メーカーが4WDタイヤ開発でしのぎを削っているが、そのマーケットを切り開いてきた立て役者として、『ジオランダー』の功績はとても大きい。
そんなジオランダー誕生25周年を記念して〝ミスター・ジオランダー〞こと、塙郁夫(はなわ・いくお)選手が特別な1台を造り上げた。塙選手は日本を代表する世界的なオフロードレーサーであり、マシンビルダーでもあるのだ。
「Z-ADVENTURE」そう、そのシルエットをご覧になればお分かりの通り、日産・フェアレディZをベースとした、アドベンチャラスなスポーツSUVだ。ここでは、国内最高峰のオフロードレース「JFWDAチャンピオンシップレースシリーズ」で10年連続チャンピオンに輝いたほか、世界的なビッグオフロードレース「Baja(バハ)1000」で、日本人初完走(1991年)、2002年にクラス優勝を成し遂げるなど、数々の実績を持つ塙選手の新たなスペシャルマシンを紹介したいと思う。
「2020年からコロナ禍ということもあり、様々なレースやラリーは中止に。そこでできた時間で、ずっと頭の中にあって造ってみたかったクルマを、実際にカタチにしてみたんだよね」と塙選手。
最近の4WD・SUVカテゴリーはまさにクロスオーバーで、大別して3つのタイプがある。1つは昔ながらの本格4WD、それが車高ダウンしてSUVになったタイプ、そしてもう1つが乗用クーペやステーションワゴンが車高アップしてSUVになったタイプだ。
「以前、参戦した〝パイクスピーク・ヒルクライム〞では、新世代のSUV的マシンが多くて気になっていたし、最近の市販車もBMW・X6やメルセデスベンツ・GLEなど、クーペ的シルエットなのに大きなタイヤを履いてSUVに仕立てたクルマが存在感を発揮しているよね。昔のパリ‐ダカールラリーにも車高を上げたポルシェ911があったな…なんて」ちなみに1984年のパリ‐ダカでルネ・メッジが駆る、911ベースのポルシェ953は総合優勝を果たした。今でも伝説となっている〝ロスマンズ・ポルシェ〞だ。
今回はMr. ジオランダー・塙選手が手掛けたオフロード仕様のスポーツカー「フェアレディZ」を徹底解説する。
◆フェイアレディZに33インチタイヤを装着!Mr. ジオランダー・塙選手が手掛けるGEOLANDAR M/T G003をはいたスーパースポーツSUV「Z-ADVENTURE」のすべて
- 横浜ゴム株式会社
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