1988年の設立以来、4×4エンジニアリングサービス株式会社は、日本国内のみならず、世界中の四輪駆動愛好家から厚い信頼を集めてきた。四輪駆動車、いわゆる〝4×4〟の性能と可能性を最大限に引き出すことを使命とし、長年にわたり独自の技術と哲学を持って製品開発を行なっている。
中でも、同社の代表作とも言える「BRADLEY(ブラッドレー)」シリーズのアルミホイールは、その象徴的存在だ。1982年の初登場以来、数多くの過酷なラリーレースやオフロードシーンで鍛え上げられ、その耐久性と信頼性は他の追随を許さない。無骨で力強いデザインに宿るのは、単なるスタイルではなく、〝走破性〟と〝安全性〟を追求した結果である。
このホイールは単なるパーツにとどまらず、四輪駆動の本質を知るユーザーにとっての信頼の証であり、〝本物を求める者だけが選ぶギア〟として、今もなお進化を続けている。
そして近年、4×4エンジニアリングが注目している車両のひとつが、デリカD:5である。このクルマは、ミニバンでありながら高い最低地上高とフルタイム4WDを備え、SUV顔負けの走破性を誇る稀有な存在だ。都市部での使い勝手と、アウトドアでのタフさを高次元で両立するため、多くのアウトドアユーザーや家族連れにとって〝理想の相棒〟といえるだろう。
同社では、そのポテンシャルを最大限に引き出すべく、専用設計のカントリーサスペンションキットを開発・投入。単なるリフトアップではなく、ダンパー特性やスプリングレートを緻密に調整することで、日常の乗り心地を損なうことなく、荒れた路面や未舗装路でも安定したトラクションと優れた操縦安定性を実現している。
■4x4ESの歴史が語るブランド力

1988年は、4×4エンジニアリングサービスにとって大きな節目の年となった。この年、同社はオリジナルシート「スパイダルコ」を世に送り出すと同時に、株式会社として正式に設立される。四輪駆動車のための専門メーカーとして、ここから本格的な歴史が幕を開けたのだ。同年12月には、後に「4WD専用ホイールの定番」と呼ばれることになる名作 BRADLEY V(ブラッドレー・ファイブ) がデビュー。軽量かつタフな5本スポークデザイン、鋳造ワンピース構造、16インチサイズというスペックは、当時のオフロードシーンにおいて最先端を走る存在だった。その性能とデザインは、多くのユーザーの心を掴み、現在に至るまで続くロングセラーモデルへと成長していく。さらにこの年、同社は世界的な過酷ラリー「第10回パリ–アルジェ–ダカールラリー」において「チームなるほど!ザ・ワールド オンエアー」をサポート。当時、国民的人気を誇ったテレビ番組「なるほど!ザ・ワールド」でも特集が組まれ、その活躍ぶりはお茶の間にも届けられた。
1980年

1980年、オリジナルショックアブソーバー「カントリーチャレンジ」を発売。当時としてはまだ珍しかった高圧単筒式を採用し、ランドクルーザー40および三菱ジープ向けとして販売され、大きな話題を呼んだのである。
1982年

1982年、開発当時の「BRADLEY」。4WD専用ホイールとして、3ピース構造での開発が始まった。写真は、アルミ無垢材を切削して製作された最初の試作ディスクである。
1983年

1983年、BRADLEY 01、BRADLEY 03(鋳造3ピースホイール)が登場。当時アメリカで流行し始めていたマルチピースホイールをいち早く採用したモデルである。01は試作ディスクのデザインを忠実に再現し、03はメッシュデザインを採用。いずれも鋳造による3ピース構造となっている。

4×4エンジニアリングサービス「デリカD:5専用パーツ」の世界

足もとを支えるのは、長年愛され続けるロングセラーモデル「BRADLEY V」と、新世代ホイール「Air/G」シリーズ。いずれもタフな環境で本領を発揮し、デリカD:5の個性と存在感を際立たせる。さらに、ボディの微振動を抑え操縦安定性を高めるMotion Control Beam(MCB)を装着すれば、長距離移動の疲労も軽減。高速道路、ワインディング、アウトドアの入り口からすべてを〝本物の走り〟として体感できる。
サスペンション、ホイール、Motion Control Beam、4×4エンジニアリングサービスが手掛けるこれらのパーツは、「走れるだけじゃない、冒険できるミニバンを実現するための本物の手段」として、多くのデリカオーナーから高い評価を得ている。単なるドレスアップや外見重視のカスタムとは一線を画し、あくまで〝実用性と機能性〟を重視した、真のオフロードパッケージである。

カントリーサスペンションを装備し、Air/G Rocksとオフロードタイヤでスタイルを強調。さらにMotion Control Beamを導入することで、走りのポテンシャルを高めている。
■注目のカスタマイズパーツ6選
カントリーサスペンション

カントリーサスペンションは、リアルオフローダーから“カンサス”の愛称で親しまれる、走りと快適性を両立した4WD専用サスペンションキットだ。ジムニーやランドクルーザーだけでなく、デリカD:5でもその性能を余すことなく体感できる。コイルスプリングやリーフスプリング、ショックアブソーバーを車種やリフト量に合わせて最適に組み合わせ、オンロードの安定性とオフロードでの接地感を両立。さらに一部モデルには減衰力14段階調整機構を搭載し、街乗りから林道走行までシーンに応じたセッティングが可能だ。加えて、フロントにはHLSバルブを採用。微細な入力をスムーズに受け止めることで初期の動きをしなやかにしつつ、大きな衝撃にはしっかりと対応し、操縦安定性と快適性をさらに高い次元で両立させている。愛車の走行性能を底上げし、デリカD:5を本格オフローダーへと変貌させる、頼れるパートナーだ。
◆BRADLEY V

1983年に登場した「BRADLEY 01」を起点として、4×4エンジニアリングサービスは日本製4WD専用ホイールのパイオニアとしての地位を確立した。その後、機能性と耐久性を追求した「BRADLEY V」が登場し、オフロードレースが盛んな欧州を中心に高い評価を得たのである。BRADLEY Vは低圧鋳造による1ピース構造を採用し、軽量性と驚異的な耐久性を兼ね備えていた。さらに注目すべきは、トヨタや日産、いすゞといった国内大手自動車メーカーがBRADLEY Vを生産ラインで装着する初の社外ホイールとして採用した点である。この事実が、同ホイールの信頼性の高さを物語っている。ホイールに求められる性能とデザイン性を両立させたBRADLEYは、オフロード愛好者のみならず、自動車メーカーまでも魅了する存在あり、まさに、日本製4WDホイールの象徴なのである。

1988年、パリ・ダカールラリーに挑んだマシンに装着されていた特注ホイールは、過酷な衝撃に耐えきれず変形。期待された結果を残せず、悔しさだけが残った。その経験が原点となり誕生したのが、4×4専用ホイール「BRADLEY V」。ラリーでの使用を前提に、堅牢性と競技性能を徹底追求した設計が施されている。
◆Air/G VULCAN

◆Air/G Rocks

さらに、「Air/G Rocks(ロックス)」は、メッシュフェイスを基調とした直線的なスポークデザインを採用。シャープさと骨太さを併せ持ち、力強さと繊細さを両立した印象を与える。リム部にはリムエンドを切削加工して光を反射させる「ダイヤカット仕上げ」を施し、外周との境界にメリハリを演出。ディスク外周を立ち上げ、中央に向かって落とし込む形状により、ディープコンケイブ感を強調している。これにより、ホイール全体に奥行きのある立体感が生まれ、視覚的なインパクトを高めている。
◆Air/G Massive

同シリーズの「Air/G Massive(エアージー マッシヴ)」は、楕円ホールを組み合わせたレンコン風デザインが特徴的で、都市型SUVのスタイルにも見事にマッチ。街中でのアクセントとしても高い存在感を発揮するデザインに仕上がっている。
「Air/G」シリーズは、単なるホイールを超え、クルマの個性を際立たせる“スタイルのスパイス”として、ドレスアップの楽しみを広げてくれる存在だ。
Motion Control Beam

Motion Control Beam(MCB)は、もともとラダーフレーム構造車の走行性能と快適性を飛躍的に向上させるために開発された、本物のチューニングパーツである。アイシン製フリクションダンパーを採用し、フロント・センター・リアの三箇所に装着することで、ボディの歪みや不快な振動を抑制し、コーナリングや路面追従性において高い安定性を発揮する。そして注目すべきは、このMCBの性能をデリカD:5でも存分に楽しめる点である。
デリカD:5用はフロント、リアの2本構成となっており、純正サスペンションとの組み合わせにより、都市部での快適な走行からアウトドアでの軽度オフロード走行まで、幅広いシーンで優れた走行安定性と快適性を実現する。まさに、四輪駆動車の本格的な挙動を、ミニバンで体感できる唯一無二のパーツである。MCBを装着したデリカD:5は、単なるミニバンの枠を超え、本格SUVとしての走りのポテンシャルを見事に引き出すことができる。
- 4×4エンジニアリングサービス
- https://www.4x4es.co.jp/










