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【愛車の状態がすぐに分かる】ボッシュの高精度テスターを試す!!/ GERMAN CARS アーカイブ/2014年9月号より抜粋

ドイツ車のみならず、世界中の自動車メーカーに多くの純正部品を供給するボッシュは、そのノウハウを生かしたテスターも多数用意している。ここでは、ボッシュが開発した最新テスターを活用した「BSP」という点検プログラムに注目。実際に「BSP」を受けながらその内容を解説していきたい。見逃せないキャンペーンもあるので要チェック!ちなみに記事はすべて2014年9月号からの抜粋なので、中古車の相場や「現行型」「先代」などの表記はすべて2014年当時のものとご承知おきいただきたい。

ボッシュのテスターをフルに活用した点検システムである「BSP(ボッシュ・サービス・プログラム)」。現代のクルマにおいて電子ユニットやセンサーの状態を点検しておくことは重要なメンテナンスだ。今回は走行13万kmオーバーのVWゴルフⅣをサンプルにチェック!
 

ドイツ車に多く使われる
ボッシュ製の部品

 ドイツに本拠地を置くボッシュは、多くの輸入車に純正部品を供給している有名サプライヤー。ドイツ車に使われている部品の多くも、ボッシュが開発し生産したものだ。
 近年、自動車は大きな進化を遂げており走行性能、安全性能、快適性能が大幅に向上。その大きな要因となっているのが、あらゆる制御機構がエレクトロニクスに置き換えられたこと。これにより、コンピュータ診断機がなければまともな整備ができないほどメンテナンスの環境は大きく変わっている。
 ボッシュではそんな状況にも対応した、整備用のテスターを数多くリリース。今回訪れた「アウトハーフェン」でも、最新のテスターが導入されていた。これらをフルに活用する点検システムが、ボッシュ・サービス・プログラム、通称「BSP」である。
 ここではBSPを実際に受けてみて、その内容を解説していきたいと思う。サンプルカーは走行13万㎞オーバーのVWゴルフⅣで、多走行車ゆえに各部の劣化が気になるところ。早速、クルマを預けて点検してみることにした。
 BSPの流れについては下記を確認してほしい。ここではポイントを絞って解説していこう。まずは、すべてのタイヤの空気圧をチェックし最適な状態にする。その後点検ラインへと入っていき、ショックアブソーバーの点検を行なう。これはSDL(サービス・ダイアグノーシス・ライン)と呼ばれるもので、ショックアブソーバーの劣化具合を数値やグラフで表示してくれる画期的な点検プログラムだ。従来の点検ではオイル漏れの確認や乗り心地といった感覚的な診断だったが、SDLを使えばなんと左右の減衰力の差まで分かるのである。高価なテスターゆえに、SDLを導入している工場は全国的に見ても少ない。
 足回り関係の点検が終わると、エンジンルームをチェック。診断機を車両側に接続しエラーコードが出ていないかを診る。エラーコードが出た箇所に必ずしも不具合があるとは言い切れないため、ここはメカニックの経験がモノを言う。電子制御が進んだ現代のクルマは複合的な要因によってエラーコードが出るケースもあるから、診断機を扱うメカニックにも知識と経験が求められるのだ。今回担当してくれたのは元ディーラーメカニックで、ボッシュ・テクニシャンの資格を持つ。現代のクルマの制御について精通しているので安心してクルマを任せることができる。
 また、テスターによる診断を待っている間にエンジン回りを点検してくれるのも嬉しい。あらゆる欧州車に対応できるボッシュ・カー・サービスなので、定番のウィークポイントを中心にチェック。下回りも点検してくれるので、足回りのブッシュやボールジョイント、オイル漏れなど普段あまり確認できない箇所も診てもらえるのは安心感が高い。  
 すべての点検が終わると、診断カルテを作成してくれる。これが素人にも分かりやすい内容になっていて、愛車の状態をひと目で確認できるのだ。今回のサンプルカーで問題となったのがオーツーセンサー。波形を見ると不安定になっていて、正常な波形とは明らかに違う状態だった。空燃比も狂っているのか、排気ガスにもそんな傾向が見られたのである。
 最終的な診断としては、オーツーセンサーを交換することがまず最初に行なうべきメンテナンスとのアドバイス。診断カルテはグラフや数値化されており担当のメカニックが丁寧に説明してくれるので、分からないことがあっても気軽に相談できる。
 今回の取材を通じて感じたのは、信頼のボッシュ製テスターをフルに使ったBSPが、ハイテク化していくクルマに対応した世界でもっとも進んだメンテナンスを実践している。

※全て GERMAN CARS 2014年9月号より抜粋。
相場や「現行型」「先代」などの表記は
全て2014年当時のもの

 

ボッシュは世界でもっとも進んだ
メンテナンスを実践している

Bosch Service Program の魅力 01

最新のボッシュ製テスターを使って
クルマをまるごとチェック!

タイヤの空気圧をチェックしたら検査レーンに入る。まずはSDLと呼ばれる足回りの診断からスタート。ボッシュの画期的なテスターの一つだ。
 
止状態からタイヤが上下に動き出し、ショックの減衰力をチェック。左右の差まで確認できてしまうのだ。
 
ローラーが回り、ブレーキの制動力や引きづりがないかを点検する。この時に駐車ブレーキのチェックも行なう。
 
サイドスリップもチェック。一般的な車検の基準に合わせて設定されているが、欧州車の場合、車種によって基準値が若干異なる。
 
足回りの点検が済んだら、車両側に診断コンピュータを接続してエラーコードがないかを確認。同時に目視での点検も行なってくれる。
 
クルマにとって重要なのが電気の状態。バッテリーテスターを使ってチェックするほか、オルタネータの発電状態についても点検する。
 
エラーコードが出たら、その原因を探る。接触不良などによってエラーが出ることもあるので、このの診断はメカニックの経験と知識が重要。
 
車検時のように排気ガスの状態を確認。リフトアップして下回りの点検も行なうので、足回りやオイル漏れの有無などもチェックできる。
 

Bosch Service Program の魅力 02

ボッシュ・システム・テクニシャン
による正確な診断

テスターを扱うメカニックにも、クルマの電子制御システムやエラーコードを見極める知識と経験が求められる。アウトハーフェンには、ドイツでの技能と理論をマスターした人のみが得られる「ボッシュ・システム・テクニシャン」の称号を持つメカニックが在籍している。テスターを完璧に使いこなせるからこそ、正しい診断ができるわけだ。今回担当してくれた落合氏もその資格を持っている。
 

Bosch Service Program の魅力 03

診断カルテが分かりやすい!

ショックの減衰力を示したグラフ。劣化していると線の落ち込みが大きくなるという。
 
オーツーセンサーの波形。正常な状態に比べると波形が乱れているとのこと。図表があると素人でも分かりやすい。
 
 
 

\GERMAN CARS FACTORY REPORT

ボッシュ・カー・サービス

AUTO HAFEN (アウトハーフェン)

最新のテスターを揃え、現代のクルマにマッチした整備を提案するのがボッシュ・カー・サービス。千葉県千葉市にある「アウトハーフェン」はその看板を持つファクトリーだ。あらゆる欧州車に対応できる豊富な知識と高い技術力を持ち、ドイツで技能や理論を習得したボッシュ・システム・テクニシャンの称号を持つメカニックも在籍している。
 

●住所:千葉県千葉市中央区塩田町383-1
●営業時間:AM9:30 ~ PM6:00
●定休日:日・祝・夏季・年末年始・一部月曜日※詳しくはHPで要確認
●☎:043-208-5515
●URL: http://www.autohafen.com/

 

※全て GERMAN CARS 2014年9月号より抜粋。
相場や「現行型」「先代」などの表記は
全て2014年当時のもの