誠心誠意取り組む真面目で実直な工場
首都高9号線の一之江インターからクルマで約10分、新中川を渡った東松本に位置しているのが田中自動車だ。日本輸入車整備推進協会(JISPA)の加盟店であり、ヤナセの販売協力店でもある田中自動車。その創業は昭和45年で、長くヤナセのディーラー指定工場としての役目を担っていた。そのため設備やテクニカルデータ、特殊工具などはまさしくディーラー並みに整っているところで、コンピュータ診断機などは最新車両に対応するものを導入している。
現在もヤナセと太いパイプを持つことから、最新車両の整備情報などに困ることはなく、かつディーラーの指定工場では無いので幅広い車種と整備アプローチに対応していることが特徴といえるだろう。
例えば、並行輸入車などの整備も受け付けているし、純正パーツ以外のサードパーティパーツを使用した整備も積極的に行なっている。結果として、ディーラーよりもリーズナブルな整備を可能にしているファクトリーでもあるのだ。
ディーラー並みの施設にディーラー以上の対応力を持つ田中自動車。ここのもうひとつの特徴となるのが、高度な技術力を持つ工場を2つ持っていること。本社工場は先に述べた江戸川区の東松本に位置するが、ハイテックセンターと呼ばれるもうひとつの工場が鹿骨にある。このハイテックセンターは、かつてメルセデス・ベンツ専用の工場として稼働していた場所で、その流れもあって現在もメルセデス・ベンツの整備に精通したメカニックが常駐しているファクトリーだ。
また、このハイテックセンターはエンジンのオーバーホールといった重整備も実施されるところで、取材日にはジャガーのEタイプのエンジンがバラされているところであった。ATのオーバーホールなどは外部の専門業者に委託するそうだが、AT本体の脱着やバルブボディの脱着などは自社で行なう。また先にも述べたとおり、エンジンのオーバーホールはボーリング加工などを除き自社で行なうのが基本となっている。
このように最新の整備アプローチも行ないながら、伝統的な分解整備も実施している田中自動車。同社は高度な技術力を持つことに加えて、真面目な仕事への取り組みが評価され、老舗の整備工場として長い歴史を持つまでに至っている。当たり前の仕事を真面目にこなす誠実な整備工場が、田中自動車というところなのである。
最近多い修理事例
代表モデル:M-Benz&VW
01.タンブルフラップレバー
メルセデスのM272とM273エンジンのインマニに備わるタンブルフラップの樹脂リンケージが割れなどが生じやすい。アルミ素材の対策品に交換することで、タンブルフラップ故障から開放される。
02.バルブボディ
フォルクスワーゲンのゴルフⅣで増加傾向にあるトラブルがバルブボディの作動不良。ATのASSY交換ではなく、バルブボディ単体の交換で完治することが多く、リペア部品が流通している。
03.オイル漏れ/ブッシュ交換
オイル漏れやサスペンションブッシュの交換、樹脂やゴムパーツの交換などは国産車よりも多いといえるのが輸入車の整備。それらの劣化状態を正しく把握し、適正なタイミングでの交換を行なっている。
●パーツの持ち込み可
●代車有り(無料・要予約)
●得意なメーカー:M-Benz、BMW、ポルシェ、VW、GM、FORD
- 有限会社 田中自動車
- 東京都江戸川区東松本1-14-16
- 03-3672-4911
- 営業時間:8:30〜17:00 定休日:日曜日/祝祭日/第2土曜日
- http://www.tanaka-auto.com