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BMW Mシリーズ

2022.08.25

【BMW M&ALPINA あなたの感性に合うのはどっち?】Mシリーズにまつわる維持のハナシ②

 E36型M3に搭載された2ペダルMTがSMG。現在のM-DCTのルーツとも言えるミッションであるが、当初はトラブルが多発したことから2世代目、3世代目のSMGにもネガティブなイメージがつきまとう。実際のところはどうなのか。

2ペダルMT
SMGとM-DCTの信頼性は?

 2代目M3(E36)には2ペダルMTのSMGが設定されている。これによりスポーティな走りをイージーに楽しめるようになったのだが、初期はトラブルが多く、ユーザーの評判もあまりよくなかった。
 3代目のE46型になると、SMGⅡに進化。E36時代に比べると信頼性は向上しているのだが、経年劣化によるトラブルが発生している。
 気になるのはハイドロユニットからのオイル漏れ。以前はユニット交換で50万円という費用が必要だったが、今ではシール単体で部品が出るようになったのでここは安心だろう。サーキット走行を積極的に楽しむなら、オイルも交換しておくと安心感が高まる。
 もうひとつ、SMG関係ではリレーの不良により警告灯が点灯し、ミッションの変速がおかしくなるというトラブルがあり、最悪の場合エンジンが始動できないケースもある。
 原因はリレーの接触不良、エンジンの熱によるリレー内部の不良などが考えられる。対策としては予備パーツを車内に積んでおくことだ。パーツ代も安いので新品を買っておくと安心感はグッと高まるだろう。
 もし、出先でこのようなトラブルが発生したときには、エンジンルームのコントロールユニットボックスの中にあるオレンジ色のリレーを交換すれば緊急脱出できるはずだ。
 3世代目のSMGになると、目立ったトラブルは発生していないようだ。現在では、トレンドであるデュアルクラッチ式のM‐DCTに進化している。素早い変速は魅力的だが、高度な電子制御と複雑な内部構造を持つため走行距離が増え経年劣化が進んだときのメンテナンスがどうなるかが気になる。現状ではオイル漏れや電気的なセンサー不良による警告灯が点灯するケースがあるが、まだまだ安心して使える。
 ここで紹介したSMGのトラブルはあくまでも一例。実際、SMGⅡに進化してからはE36時代よりも壊れにくくなっているし、シフトフィーリングも改善されている。
 E46に搭載されたSMGⅡ、その後継のSMGⅢであれば、初期に比べて信頼性は高まっている。それにはやはり整備履歴が残っているクルマを選ぶべきだろう。SMG関連の整備明細書などがあれば、どんな修理をしたかが把握できる。
 どんなトランスミッションでも警告灯やオイル漏れを放置しておくと大きなトラブルに発展するケースが多い。いつもと違う異変を感じたら、早めにBMWに詳しいメカニックに見てもらうようにしよう。

改良して完成度を高めたSMG
M-DCTは大きなトラブルなし

E36型M3(後期型のM3C)からは、シリーズ初となるセミATシステムのSMGモデルを導入。しかし当初はトラブルも多く発生したため、正直なところユーザーの評価はあまり良いものではなかった。そのためか、現在でも中古車の数は少ない。
E46型M3には2世代目となるSMGⅡを設定。変速のスムーズさとスピードが増し、信頼性も大きく向上している。ステアリングに備わるパドルシフトでの変速も可能だ。マイナートラブルが気になるが、まだまだ現役として使えるトランスミッションである。