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【次こそは乗りたい! 憧れの絶版名車SELECTION】Selection 04 Mercedes-Benz W460

 憧れのあのクルマはいくらで買える? 維持は大変? ここでは気になる憧れの名車たちのキャラクターついて解説していこう。第4弾はメルセデス・ベンツ 初代Gクラス(W460)。

 

ワイルドなリアル軍用車の雰囲気を存分に味わえるGクラス

5ナンバー枠のボディだが
室内は広々とした印象

 オーストリアのシュタイアー・プフ社が4WD技術を提供し、ダイムラーベンツが開発した軍用車を乗用車にリファインしたのがゲレンデヴァーゲンのルーツ。
 初代GクラスであるW460は、ラダーフレーム、分厚いボディパネル、頑丈なクロスメンバーなどオフローダーとしての性能を徹底的に追求。見た目の無骨な印象そのままで、とくに悪路における走行性能は高いレベルにある。ボディの幅は5ナンバー枠に収まるサイズだが、四角いボディ形状になっているため広々とした印象を受けるのも特長的な部分だと言える。
 エクステリアデザインだけを見ても、クラシカルな雰囲気がありオシャレ。セダンのような快適な乗り心地とは言えないが、ファッションとして選んでもこだわりを主張できるはず。何よりこのワイルドなスタイルは他のクルマではちょっと考えられない。インテリアを見ても大ぶりなステアリングに計器のようなメーターが並ぶ。別に軍事マニアじゃなくても、このデザインには引かれてしまう。ワイルドなボディから見るとエンジンはちょっと非力だが、街中を走る分には十分なもの。もっとも、このクルマが得意とするのはオフロードなのだから、アウトドアなどでガンガン使い倒したい。

角張ったデザインと悪路での走破性が魅力の初代Gクラス。ロングボディは日本でも人気が高い。現在のGクラスのような高級感はないが、クラシカルな雰囲気がオシャレに映るGクラスである。

「計器」といった印象のメーターが並ぶインテリア。
扱いやすいショートボディもラインナップしている。

旧世代ならではの作りの良さを感じるポイント

本格派オフローダーとしての高い性能
厚いボディパネル、強靭なラダーフレームなど本格的なオフローダーである初代Gクラス。耐久性の高さもこの時代のGクラスの大きな魅力。衝突実験によって高い安全性を確保しているのもさすがメルセデスだ。
 
Profile

今も続くGクラスのルーツとなっているのがW460。現行型では内外装の高級感が増しているが、W460は軍用車そのもので、パートタイム式の4WDシステムを搭載。エンジンはガソリンの直4とディーゼルターボの直5を用意し、ボディはショートとロングの2タイプ。

代表的グレード

300GD/230GE
230GEプレディカート

アンファングって何?

装備を簡素化した廉価版がアンファング。価格的にも割安な設定となっている。モデル末期に登場したこともあり、中古車はほとんど流通していない。

プレディカートって何?

230GEの豪華仕様がプレディカート。グリルガードなどが装備されるほか、インテリアもウッドパネルを贅沢に使い高級感を演出している。

生産期間

1983~1990年

主な小変更

●83年、300GDが正規輸入される。●86年、Gクラスの輸入が一時途絶える。●87年、230GEの輸入が再開される。●88年、230GEアンファング登場。●90年、230GEプレディカートを限定発売。

 

Specifications      89年式230GE

全長           4140㎜
全幅           1775㎜
全高           1960㎜
ホイールベース      2400㎜
トレッド(前)      1495㎜
トレッド(後)      1480㎜
車両重量         1990㎏
エンジン方式       直4SOHC
総排気量         2297㏄
最高出力         120ps/5100rpm
最大トルク        19.6㎏-m/4000rpm
トランスミッション    機械式4速AT

 

※GERMAN CARS 2016年4月号特集より