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【旧車乗りにとって気になるメンテナンスパーツの供給状況】BMW2002 専門店で聞く 旧車のパーツ事情

前号で紹介し話題となったジェネリックパーツ。今回はそのフィッティングやチリ感を検証すべく、大阪のシンプルオートでレストア中のマルニを取材してきた。

 

専門店の技術と知識が
現代に名車をよみがえらせる

納得のいくパーツを生み出す
シンプルオートのこだわりとは?

安心して使うために
入念なテストを繰り返す

 台湾のメーカーと幾度となく連絡を取り合い、時には直接訪問して細部のクオリティに関して打ち合わせを重ねるシンプルオート。同社は今、ジェネリックパーツ開発に一切の妥協を辞さない姿勢で挑んでいる。代表の吉田氏は、レストアが本業なのだからユーザーに提供する補修パーツは自信を持ってオススメできる製品でなければ意味が無い。そう語り、本気で取り組むレストアの新たな選択肢は着々とプロジェクトが進行している。今回はそのパーツを実際に使用してレストアを進めているという個体をもとに、そのクオリティや新たな補修アイテムを紹介しよう。 まずは前回誌面を飾ったボンネットやフェンダーなどのパネル類。御覧の通りグリルやヘッドライト、バンパーやエンブレムが未装着の状態ではあるが、パネルラインから造形まで完全にクローンと言えるまでのフォルムに仕上がっている。また、取材直前に到着した新たなメッキパーツは、通常イグニッション、ドア、給油口と3つが異なる鍵で構成される部分を1本で済むように配慮されたドアノブ、キーシリンダー、給油キャップ。さらにはヘアライン仕上げまで巧みに再現されたパークシグナルやサイドミラーなど、再メッキをかけるよりも安価で、新品にてリフレッシュできるアイテムが充実する。今後はE30、E28、E24のバンパーやフロントグリルなども順にパーツ開発に着手していくとのことなので、ネオクラシックファンも同社の動きに注目しておいてほしい!

 

レストアの現場に密着!

新たなボディパーツを装着して
新車時のようなルックスを再現する!

フェンダーアーチの造型からボンネットとのチリ感までピタリとフィットする感覚は、ジェネリックパーツと呼ぶ由来であり、クオリティの高さを感じさせる仕上がりとなっている。
 
ドアの開閉で干渉してしまうこともあるフェンダー部分は、プレスラインにズレがないように配慮。モールで隠れる部分ではあるがこうした細部にまでこだわっている。
 
ヘッドライトベゼルやライト、グリル、バンパーの装着前ではあるが、仮合わせしてみたところ、純正品同等にフィッティングに問題なし!
 

今後、塗装工程を終えて実際に街を走らせて振動や雨風にさらされた時の耐久性や強度、歪みの有無などを入念に検証。その上でパーツ単体での販売を開始するとのことだ。

 

「キーケースに鍵が収まり切らない」
なんて悩みともおさらば!

ロックが故障して運転席と助手席で別の鍵を使用する。なんて話も珍しくない旧車の世界。どの鍵がどれだかわからなくて煩わしいなんて声も多い。そんなオーナーの声に応える形で、1本の鍵で全てをこなせるように配慮。これは非常にありがたい。
 

メッキパーツからドアウインドーレギュレータ
などの機能パーツまで幅広く展開!

メッキの浮きやくすみが目立ちやすいサイドミラーの他、くすんだレンズのまま愛用してるオーナーも多いパークシグナルも販売開始。
ギアとハンドルの接続部分のかしめが外れ、ドアウインドーの開閉ができなくなったり、重くなったりするので中古ではなく新品がベターだ。
 

SHOP DATA シンプルオート

所在地: 大阪府寝屋川市宝町29-8 
TEL: 072-839-6778 
URL: http://simpleauto.jp/
 
シンプルオートの新たな取り組みがE30などネオクラシック世代のレストア。海外の企業と提携してクラシックBMWのジェネリックパーツ開発に着手している。現在はまだ開発段階ではあり、純正と遜色のないクオリティとするため、同社でテストが行なわれている。