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2022.02.09

【愛車の維持に役立つメンテナンス情報】積雪地域のユーザーは要注意!冬のダメージは夏にやってくる

 雪が多い地方では冬になると道路に融雪剤が撒かれるが、これはクルマにとっては天敵。ここではその対策とクルマのサビ問題について解説していこう。

下回りを中心とした入念な洗浄と防錆処理が延命のコツ

 秋田県横手市にあるオクヤマエンジニアリングは、輸入車に強いファクトリー。土地柄、雪が多い地域だが、それによるクルマのダメージと対策について気になる話を聞いてきた。
 じつは、クルマに対する冬のダメージは夏にやってくるというのだ。雪が多い地域では、道路に溶雪剤が撒かれるが、これが悪さをする原因になる。例えば、同社で多い事例としてブレーキパイプの腐食がある。溶雪剤がクルマの下回りや足回りなどに残ったままだとサビが進行し、厳しい冬が過ぎ去った頃に、サビでボロボロに腐食してしまうという。
 ブレーキパイプは部品が出れば新品に交換することが可能だが、古めのクルマになると部品が出ない、もしくは入手までに時間がかかることがある。そんな時、オクヤマエンジニアリングではパイプをワンオフで製作してくれる。「無い部品は作ってでも直す」というスタンスは修理工場としてとても好感が持てるし、何より修理が早く済むことが大きなメリットだといえる。
 サビというのは、溶雪剤によるもの以外でもクルマにとって天敵。サビが発生しやすいポイントとしては水や湿気が溜まりやすい部分。ドアの内部やリアフェンダーの内側といった、水が入りやすく抜けにくいところにサビは発生しやすい。
 サビを抑制する簡単なメンテナンスは、ドアの内側や下回りなど水や湿気の帯びやすい部分に定期的に防腐処理を施すこと。水抜き用の穴からスプレータイプのものを吹き付けておくだけでも、サビの発生を抑制することができる。
 年式にもよるが、オーバークオリティ世代と言われるメルセデス・ベンツであっても、サビの進行からは逃れられない。実際にサビは発生するし、塗装に割れも生じる。放っておけば確実に朽ち果ててしまうという事実は、メルセデスだろうが、それ以外のクルマだろうが変わりはない。ただし、他車より朽ち果てにくい傾向であることは確かなので、正しいメンテナンスを施してやる必要がある。
 取材したオクヤマエンジニアリングは、サビによって部品やボディなどが腐食してしまうケースを数多く経験している。だからこそ、ワンオフで部品を作る技術を得たり、下回りなどの防腐処理にも長けているのだ。
 大好きな愛車だからこそ、季節を問わず楽しみたいもの。オクヤマエンジニアリングではそういったサポートも積極的に行なってくれる、ユーザーファーストの工場なのだ。

サビを抑える簡単なメンテナンスとしては、定期的に防錆処理を施すこと。水抜き用の穴からスプレータイプのものを吹き付けておくだけでも、サビの発生を抑制することができる。
ブレーキパイプなどをワンオフで製作するのに必要な工具。無いものは作るのが同社の信条。
劣化したブレーキパイプは交換するしかないのだが、クルマによっては部品が出ない場合もある。

実際の整備事例を紹介!

足回りパーツの中でも頑丈な部類に入るのが、ショックアブソーバーとともに装着されているスプリング。経年劣化やサビなどの影響によって折れてしまうことがあるという。
頑丈なはずでも折れてしまったスプリング。新車から10年以上経過してくると、こうした部分の面点ナンスも必要になるというのがよくわかる事例だ。
ドライブシャフトブーツに亀裂が入り、そこからグリースが漏れ出してしまった事例。東北地方で4WDモデルに乗るユーザーが多いが、トランスファーなどからのオイル漏れにも注意したい。
オクヤマエンジニアリングで、今お勧めしているのがボッシュのACS。これはエアコンガスを回収し足りない部分を充填するだけではなく、トラブルの原因になりやすいコンプレッサーオイルラインなどをクリーニングできる整備マシン。エアコンはチェックしておきたい。

東北地方のユーザーから絶大な支持を集める修理工場

秋田県横手市にあるオクヤマエンジニアリングはドイツ車を中心とした輸入車に強い修理工場。一般整備のみならず重整備も難なくこなす高い技術を持っている。
 
問い合わせ:オクヤマエンジニアリング
●所在地/秋田県横手市大雄字八柏93 
●TEL/0182-52-2512 
●URL/https://www.okuyama-eng.net/