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【メンテのお悩み相談室 vol.03】異音や振動への対処

編集部に寄せられたアンケートやメール、さらにはキャラバン会場で聞いたーザーの悩みを解決するコーナー。ここではメンテナンスに関するQ&Aを紹介したい。いざという時に役立つ保存版だ。第3回は「異音や振動への対処」だ。

Q : クルマから異音や振動が発生した場合に、どう対処するのがベストなのでしょうか? すぐに工場に持っていかなければならないのは分かっているのですが・・・。(埼玉県・K.Hさん)

 

A : 音・振動の大きさや
発生状況によって緊急性を判断

異音や振動が走っている時なのか、アイドリング中なのかなど発生状況によって原因と対処方法は変わってくる。いつもと違うと感じたら、クルマを安全なところに停車させるのが第一歩だ。
 
 異音や振動が発生すると焦ってしまうが、まずは落ち着くことが大事。クルマにトラブルが発生した時に無理に走り続けると、突然路上で止まってしまったり、二次被害が発生して思わぬ大きなトラブルに繋がることもあるから、安全な場所にクルマを停めることが第一歩となる。
 まずは走り出す前、エンジンを始動した時に異音に気付いた場合。音の大きさにもよるけれど、基本的には乗るのを諦めて点検してもらうのが一番だ。エンジンが冷えている間だけ「キュルキュル」と音が出るようなケースもあるので、まずは十分に暖まってアイドリング回転数に落ち着くまで待ってみよう。
 一番困るのが走行中に突然大きな音が出始めたようなケース。ただ、次第に大きくなったのではなく、いきなりガーガー、ゴリゴリと大きな音が出るというのはそのまま走行してもいい状態ではないはず。まずは何かを引きずったりしていないか下回りを点検して、エンジンルームや駆動系などクルマから出ている音だと確認できたらロードサービスを呼んだ方がいい。
 走行中に「あれ?」と気付く程度の音であれば、すぐに走行不能になるような状態とは考えにくい。時間的な都合もあると思うので、なるべく早いタイミングで点検してもらうというのがベストなチョイスだろう。またタイヤの回転に合わせて音がするような場合は、タイヤの溝に石などの異物が詰まっているだけ、というケースもあるので、砂利道を走った後などは注意しておきたい。
 振動に関しては、音から始まり、それが大きくなって振動も加わってくるというケースが最も危険で、これは修理工場まででも自走は禁物。すぐにレッカーを呼んで移動してもらうべきだ。異音と同様、走行中にいきなり大きな振動が発生した場合は、何かが外れているような重大なトラブルが考えられるので、すぐに停止して助けを呼ぼう。もちろんパンクといったタイヤのトラブルでも突然大きな振動に襲われるので、このあたりも含めてまずはチェックすることが大切だ。
 慢性的な微振動については、緩衝部品の劣化などにより引き起こされるものという可能性が高いので、症状が酷くならないかを経過観察することも大切。最も危険なのはサスペンションやブレーキ関係に原因のある振動で、これは万一にも機能しなくなると大変なので、すぐに点検する必要がある。走行中以外に発生する振動は、逆に時間的ゆとりがあるものがほとんどなので、定期点検のついでに症状を話して、メンテナンスに生かしておきたい。異音や振動は原因も状態も様々なので、気になったらその場で馴染みの修理工場に連絡して相談するといいだろう。