メルセデスらしい走りを生み出す
アジリティコントロールを搭載
W204は、同じ排気量でエレガンスとアバンギャルドという2つの仕様を選べるのがトピック。実際には、グリルにスリーポインテッドスターが備わるアバンギャルドの人気が高く、中古車の流通量も多い。
エクステリアは堂々としたもので、エッジを利かせた力強いデザイン。見た目はまだまだ新鮮な印象であり、中古車だからといって古臭さを感じることはない。エンジンはスーパーチャージャー付きの直4とV6。どちらも扱いやすいトルク特性を持ち、先進の技術によって燃費性能も向上させている。足回りやステアリングには「アジリティコントロール」と呼ばれる統合的な制御技術を搭載。快適性を維持しながらハードな走行にも対応している。ATは5速と7速が設定されているが、今回お勧めグレードとしたC200コンプレッサーはシンプルな5速で、エンジンもベーシックな4気筒である。
快適装備も充実していて、左右独立してエアコンの温度設定ができるクライメートコントロール、キーを抜くとステアリングが上方に移動し乗り降りをラクにするイージーエントリーなどを備える。
現代のクルマゆえに、電子デバイスはそれなりに搭載されている。維持が大変なのでは? と思うかもしれないが、メンテナンスにおいては効率化が図られており部品で困ることもない。消耗品の交換が必要になるのはどんなクルマでも同じだけれど、古いクルマに比べて経年劣化は圧倒的に少ないのだ。今後長く乗り続けることを考えると、モデルが新しいことはメリットになる。
中古車として流通しているW204の走行距離は総じて少なめ。C200コンプレッサーをサンプルに平均走行距離を調べてみると3.6万㎞だった。まだ新しいということもあり走行10万㎞以上のクルマは少ないが、走行7万㎞以上になると価格が安くなるというのが現在の相場状況。新型の登場により中古車の数がもっと増えれば、より割安になってくるだろう。 ( GERMAN CARS 2014年9月号より抜粋 )
Mercedes-Benz メルセデス・ベンツ
先代型Cクラス(W204)
●全体の中古車相場:100~300万円
●多走行車の中古車相場:100~170万円
●平均走行距離:3.6万km(C200 AVG)
( すべて2014年当時 )
■お勧めグレードは?
C200 コンプレッサー アバンギャルド
タマ数が豊富にあり相場も割安。今のメルセデスは7速ATが基本だが、このクルマは5速タイプとシンプルなのが魅力。
主な小変更
●生産期間:2007~2014年
●2011年~後期型
●08年、C200コンプレッサーを追加。●10年、直4モデルに直噴エンジンを搭載。装備を簡略化した「ライト」を追加。●11年5月、内外装デザインの変更や安全装備などを充実させる。10月、C180ブルーエフィシェンシーを追加。●12年、C180ブルーエフィシェンシーAVGを追加。( すべて2014年当時 )
Specifications
2008年式 C200K
●全長×全幅×全高:4585×1770×1445㎜ ●ホイールベース:2760㎜ ●トレッド(前)/トレッド(後):1535/1535㎜ ●車両重量:1490kg ●エンジン方式:直4DOHC+SC ●総排気量:1795㏄ ●最高出力:184ps/5500rpm ●最大トルク:25.5㎏-m/2800~5000rpm ●トランスミッション:電子制御式5速AT