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【豪華装備で快適なイマドキ独車研究 vol.3】2015y BMW 320i GT

セダンやツーリングが人気のBMWにおいて、意外な存在とされているのがグランツーリスモ(※以下、GT)。4ドアボディにクーペのようなルーフラインを持ち、ドライビングポジションはセダンよりも高い。そんなGTの魅力とはなにか? 実車を見ながら解説していこう。

 

セダン以上の実用性と
BMWらしさを融合した希少な存在
多彩な魅力に溢れるGTの素顔

独特な雰囲気を醸し出すフロントビュー。幅が広くなったキドニーグリルがBMWであることを主張する。足回りはフロントがストラット、リアが5リンクとなり、軽快かつ安定性の高い走りを披露する。

クーペのような美しいルーフラインを持つGT。取材車にはフロント、ドアミラー、リアにカメラを装着しているから駐車時などには便利。
 
 

ボディは想像以上に大きく
室内も広く過ごしやすい

 日本では意外な存在として、セダンやツーリングの影に隠れがちなのがGT。だが、海外では実用性に優れるBMWとして支持を集めているモデルなのだ。
 F34型GTは2012年にデビュー。クーペのような流麗なボディラインが特徴となるハッチバックスタイルとなっている。ボディは想像以上に大きく3シリーズの派生とは思えないほど。ひとつ前の5シリーズくらいの大きさはあるのでは? と思うほどの存在感である。事実はホイールベースはセダンよりも長く、そのおかげで居住スペースは想像以上に広い。後席に座ってみても、十分な頭上スペースは確保されていて窮屈な印象は受けなかった。
 エクステリアは迫力のあるキドニーグリル、GTならではのフロント回りの仕上げがなされており個性をアピール。取材車のボディカラーは人気のブラックサファイアで艶のある美しい色合いとなっている。そのボディに目立つようなキズは見当たらず、良いコンディションをキープしている。
 エンジンはダブルバノスやバルブトロニックといったBMW自慢のメカニズムを搭載した2ℓの直4ターボと3ℓの直6ターボをラインナップ。これに8速タイプのATが組み合わせられている。エンジンの始動にも全くは問題なく、気になる振動なども感じなかった。
 インテリアはセダンよりも着座位置が高いため運転しやすい。インパネ回りは現代的でスポーティな印象を与えるものだが、取材車はラグジュアリー仕様なので上質さも兼ね備えているのが特徴だ。シートはブラウンのレザータイプで、目立つようなキズや擦れもなく、良いコンディションをキープしている。室内の広さから3シリーズとはとても思えずクラスアップしているような満足感が得られるのはGTならでの魅力といえる。また、開口部が広いカーゴルームは非常に使いやすく、想像以上の活躍をしてくれるはずだ。

取材車はラグジュアリー仕様となっており、全体的に上質で高級な雰囲気のインパネ回りとなっている。ATは8速タイプを搭載。
高級感のとセンスの良さを感じるブラウンのレザーシートを装備。電動調整機能やシートヒーターなど快適装備も充実している。
320iに搭載されるのは2ℓの直4ターボ。バルブトロニックやダブルバノスなどBMW自慢のメカニズムが多数盛り込まれ、軽快な走りを実現している。最高出力184ps/5000rpm、最大トルク27.5kg-m/1250~4500rpm。
 

メカニズムトピック
アクティブリアスポイラーを搭載

優れたエアロダイナミクスを実現

BMWとして珍しいといえる装備がテールゲートに備わるアクティブスポイラー。これは車速に応じてアップダウンするもので空力性能をアップさせるもの。ちなみにこれはボタン操作でもアップダウンが可能になっている。加えて、BMWとして初採用となるエアブリーザー。フロントフェンダーに装着されており、ホイールハウスに流れ込んだ空気を整流するためのもの。このダクトにより乱流を防ぐ役割がある。こういった装備類ににより優れたエアロダイナミクスを実現している。また、GTはハッチバックスタイルなので、カーゴルームの開口部は広く、フラットで使いやすい構造になっている。リアシートを倒せばさらに広大スペースを確保できるので、荷物が多い時や長尺物を積むのにも便利。実用性にも優れるのがGTの魅力なのである。

BMW 3シリーズ GT(F34)の
中古車マーケットとトラブル事情を聞く!

消耗品の交換をしっかりと行なうことが大事

この世代の3シリーズにおいては大きなトラブルはなく、信頼性が高い。ただ、センサーなどは突然ダメになることが多いので、オイル交換などのついでにコンピュータ診断を受けておくことをお勧めする。基本的なメンテナンスとしては消耗品を交換していく時期なので水回りや点火系、燃料系を中心にチェックし、足回りの状態に気を配っておくことでトラブルを未然に防ぐことができる。
「気軽に楽しく乗れるBMWなので、はじめての輸入車という方も大歓迎です。購入や維持で分からないことがあれば何でも相談してください!」と話してくれた支配人の宍戸氏。
 

中古車の流通量は少なめだが
掘り出しモノが見つかるかも!?

セダンやツーリングに比べると中古車の流通量は少なめだが、ある程度絞り込んでいけばお目当ての1台が見つかる可能性もある。中古車相場としては150~250万円がボリュームゾーン。200万円の予算で走行3万km台のGTを見つけることが可能だ。グレードは直4モデルの320iが中心となっている。取材車は2015年式、検6年3月、走行3.5万km、ブラックサファイア、レザーシート、ディーラー車、禁煙車、記録簿付きというスペックで、価格は228万円。
 
 
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