愚直なまでにランクルを愛し、ランクルにこだわる。そんな店が栃木県にある「ダイレクトとちぎ」だ。代表はランクル専門的に勤めた後、よりこだわりの強い店にすべく独立した浦川氏。そんな強い想いと情熱を持つ人物の周りにはやはり同じ匂いの人物が集まるのは必然。商売よりも品質や個性を重視する、そんなプロ集団が作り上げたクルマの1台がこの70である。実はこのクルマは未完の状態。まだまだ進化の途中だが、まずは現状を紹介しよう。
ベース車は平成7年式のLX。ショートボディ、デフロック、サンルーフ付きのレアな個体となる。なおこうしたレア車体を積極的に仕入れるのも同社のコダワリのひとつ。最終的に販売価格が高くなっても、分かる人に乗ってほしいという想いがあるからだろう。さて70だが、最終的な姿は街でも映える本格オフローダーとのこと。今後は36インチタイヤにする予定だが、現在はオープンカントリーA/TⅢの225/95R16というマニアックなサイズ。ホイールは浦川さんが好んで使うというレイズのグラムライツ57DR‐Xだ。フェンダーは大径化をした際にパイプフェンダー化するつもりだが、現状はフェンダーをカットしてインナーフェンダーを鈑金で製作。大径タイヤをストロークさせるための前準備なのだ。さらにリアフェンダーやリアクオーターパネルも大幅にカット。切りっぱなしではなく上質感を演出するように鈑金でつないでいるのも見事というほかない。
鈑金や塗装を行なうのは30年以上の経歴、しかも手掛けたクルマは東京オートサロンで受賞するほどの腕前を持つ熟練の職人。これは想像するしかないのだが、おそらく作業前に鮮明に完成した姿が見えていると思われる。というのも仕上がったラインに迷いがないのだ。納得がいくまで何度もやり直すというが、それは見えている姿との誤差を埋める作業なのだろう。こうした作業に加え、ウインドーモールやドアハンドル、ネジの1本に至るまでできる限り新品に交換するのが浦川氏のコダワリ。しかも「デモカーだから」ではなく、手掛ける販売車両は同じ熱量で仕上げるというから驚く。
■ダイレクトとちぎの魅力を知る3つのポイント
1.ランドクルーザーを愛するプロフェッショナルがいる
ランドクルーザーというクルマには流行り廃りに流されない確固たる魅力がある。そんなクルマに10代の頃から惚れ込み、職業とした浦川氏。オフロード走行も楽しむなどランドクルーザーの本質も知りぬく人物を、4WD愛好家なら信頼に足ると感じるだろう。
2.クルマへの深い知見を持ち価値あるモデルを仕入れる
4WDカスタムショップで長年勤め上げただけでなく、ランドクルーザー好きだからこそ着目するレアな個体を探し出す嗅覚を持つのも浦川氏のこだわり。結果的に販売価格が上がっても自分がしっかりと仕上げたい、というランドクルーザー愛の表れなのだ。
3.「後悔させない」の一歩先を提案する板金塗装&整備技術
中古車でも安心して乗れる、それはダイレクトとちぎにとっては当然。ランクルの本質であるオフロード性能も含めてユーザーへと納車すべく、細部に至るまでしっかりと仕上げるのがランドクルーザーのプロフェッショナルを自認する浦川氏たちの矜持なのだ。
ダイレクトとちぎの魅力がペイントワークのセンス。通常は同色としてしまうバンパーとグリルだが、濃淡を付けているのだ。こうすることで立体感が生まれフェイスに表情が付くだけでなく、大きなバンパーでも軽やかに見せることが可能となるのだ。手間がかかる作業、しかも言われないと気が付かないが確かな効果を生み出している。


驚くほどのコダワリの一例を紹介しよう。例えばフェンダーミラーのネジはすべて同じ向きで統一。さらにインナーフェンダーはボディ同色にすることで一体感を生み出す。神は細部に宿るというが、まさに神レベルと言える。


バンパーは前後ともスチールでワンオフされている。フロントバンパーにはWARNのウインチも搭載される。またカラーも変えており、リアバンパーはフレームと同色で一体感を演出。フロントはグリルよりも明るくして軽快なイメージにしている。


ハイマウントストップランプのプラスチックパーツは塗装して新品同様の姿へとリフレッシュ。テールライトはハイマウントと同形状のLEDに変更し泥臭さを排除。ハイマウントとの統一感を生み出し街中で映えるオシャレな雰囲気としている。


フェンダーミラーやエアアウトレットなどのパーツはできる限り新品に交換するという。細かなことだが仕上がりの完成度がまったく異なるのだ。なおダイレクトとちぎではこうしたパーツも多くストックし、クオリティの高いカスタムを常に行なっている。


ベース車は程度だけでなく仕様にもこだわって仕入れているというダイレクトとちぎ。このクルマはショートでメーカーオプションのサンルーフとデフロック付きという個体。こうしたレアモデルを探し出すのは浦川氏の嗅覚だ。



非常に凝った作り込みがなされたフロントフェンダー。アウターパネルを大きくカットしハイフェンダ—に。インナーパネルは鈑金で作っている。またリアフェンダーもアーチを大きくカット。今後36インチクラスの大径タイヤの装着を見据えた加工なのだ。


天井もリフレッシュしており、まるで新車のよう。外装だけでなく内装も含めて徹底的に手を入れることで完成度を可能な限り高めている。ランドクルーザーのカスタムショップは数あれどここまで仕上げる店は、ほかに見当たらないとさえ思える。


インテリアパネルはホワイト系で作り直し、まるでデザイナーズマンションかカフェのような雰囲気に。こうしたセンスは浦川氏をはじめスタッフで話し合って決めているという。また内装もすべて鈑金したのち防錆処理をすることで錆の心配もない。



シートはレカロ製に換装。さらに外装とマッチするようにブラウンに張り替えている。ステッチもグリーンとすることで外装とマッチさせている。またフロアはファブリックに張り替えており、レトロ感も演出するなどオシャレなインテリアとなっている。
純正新品パーツを使用するなど徹底したリフレッシュ作業









板金技術が自社でできるのもダイレクトとちぎの武器。このクルマは70の泣き所であるリアフロアの錆があった。そこで仕入れた後にフロアを全面カットし、部品取り車からフロアを移植。塗装を施すことで新車のような仕上がりにしているのだ。またウインカーやワイパーのほかウインドーのモールやエンブレム、ドアハンドル、燃料タンクの固定ブラケットやネジに至るまで「必要の有無ではなく可能な限り」新品へと交換しているという。こうした徹底したリフレッシュ作業により、オフロードも含めてランドクルーザーの魅力を長く楽しめる仕上がりとしている。

- ダイレクトとちぎ
- 〒321-0217 栃木県下都賀郡壬生町至宝3-7-1
- TEL:0282-21-8050
- 営業時間:10:00〜20:00
- 定休日:火曜日
- https://4wd-direct.com/













