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【DUNLOP】グラントレック史上初のワイルドでオールラウンダーなラギッドテレーンタイヤが登場!!!

■GRANDTREK R/T01

総合的性能や信頼性の高さで自動車メーカーの純正タイヤに多く採用されるダンロップのGRANDTREK(グラントレック)ブランド。M/Tタイヤ、A/Tタイヤという定番の布陣で多くの4WD・SUVユーザーから支持されてきたが、ついにダンロップブランド初のラギットテレーンタイヤ『GRANDTREK R/T01』をリリース!M/TとA/Tの中間に位置し、オンロードとオフロードの双方に対応する性能を兼ね備えたラギッドテレーンであり、またカスタムを楽しめる2種類のサイドウォールデザインを採用する。この新世代のオフロードタイヤ『R/T01』の中身と実力を早速検証してみよう!!!
ダンロップの4WD・SUVタイヤブランド『GRANDTREK(グラントレック)』は、オールテレーンとしてバランスの良い性能を発揮するグラントレックAT5、MTタイヤとして多くの信者を持つグラントレックMT2というバリエーションでユーザーをフォローしている。また多くのメーカーに純正採用されるタイヤでもあり、性能バランスの良いブランドというイメージも強い。
今回新たに加わったのが『グラントレックR/T01』。これはいわゆるオールテレーンとマッドテレーンのいいとこ取りをした、ダンロップ初の〝ラギットテレーン〟タイヤである。

デザイン面での特長は、1本でホワイトレターとブラックレターの2つどちらを表に出すかを選択できる「デュアルサイドウォールデザイン」を採用していることだ。一部サイズはブラックレターのみとなるが、現状のサイズバリエーションでは約8割がデュアルサイドウォールデザインとなる。ホワイトレター側もアグレッシブなサイドウォールデザインだが、ブラックレター側はよりラギット感を強調したデザインを採用。凹凸が多くワイルドかつスタイリッシュなサイドウォールのデザインは、グラントレックシリーズ随一のワイルドさと言っても過言ではない。
早速オンロード走行におけるインプレッションを敢行。トレッドセンターにオールテレーンの要素を、両サイドにマッドテレーンの要素を盛り込んでいるのがグラントレックR/T01の特長だけに、センター部分の性能が大きく発揮されるのがオンロード走行なのである。
まず走り出してみるがロードノイズがうるさいと感じる場面はない。ブロックパターンをランダムに配置して、パターンノイズを大幅に減少したカオスピッチ配列によるものだが、事実、助手席や後部座席の同乗者との会話は不満無くできるレベルにある。また低速時に聞こえやすいパターンノイズもほぼ感じない。コンパウンド自体が柔らかいのかと思いきや、US市場デモリリースされるグラントレックR/T01は、耐摩耗製も重視した設計としているそうだ。
微粒子カーボンと3種類のポリマーを組み合わせたトレッドパターンは、ゴム強度を向上させたことで、優れた耐摩摩耗性や耐カット性、操縦安定性などを実現している。しかもLT規格のタイヤゆえ、今回の試乗では空気圧は3KPhを超えていたが、硬いと感じることがない。これはカオスピッチ配列に加えて、コンパウンド開発も相当力を入れて開発したのだろう。快適性のレベルも相当高いものとなっている。
同時にブロック剛性が高いブロックスタビライジング・アンカー構造を取り入れたことで、コーナーリング時に不安を感じることもない。今回試乗したランクル250やジムニーなどのフレーム車との相性も良好で、オンロード走行の印象は、オールテレーンタイヤとほぼ同じと思って間違いないだろう。
一方のオフロード走行での印象は、オンロードで感じた驚きを上回るもの。最新の電子デバイスを揃えるランクル250との組み合わせでは、さなげアドベンチャーフィールドの急勾配もモーグルも、不安無くサラリと走り抜けてしまった。自身の運転技術が向上したかと思うほど、最新電子デバイスとのマッチングが良好なタイヤなのだ。
安心感が高いというのは、シンプルなメカニズムのジムニー×グラントレックR/T01という組み合わせでも同じこと。ただし、運転の仕方次第で空転が生じやすいジムニーの場合、スリップ後のグリップ力の回復を顕著に感じることができる。恐らくタフ・グリップ・スロット、オフセットショルダー、ブロックスタビライジング・アンカーという技術が、高いグリップ力と、その復帰に貢献しているのだと思われる。
ホワイトレターもブラックレターも選べるアグレッシブなデザインで、オフロードも楽しめて、オンロードを快適・安心に走ることができる。使用範囲が広く満足度の高いタイヤである『グラントレックR/T01』は今後ユーザーの魅力的な選択となるはずだ。

グラントレック R/T01の特徴

トレッド中央部にオールテレーン、両サイドにマッドテレーンの特性を配置したグラントレック初のラギットテレーンタイヤとなる『GRANRTREK R/T01』。トレッド中央にはブロックパターンをランダムに配置することでパターンノイズを大幅に減少できるカオスピッチ配列を採用。また各ブロックに隙間で泥や岩を掴み、オフロードでのグリップ性能を高めるタフ・グリップ・スロットを採用。さらにブロックを横から支えるブロックスタビライジング・アンカーが優れた操縦安定性に寄与する。サイドはブロックの凹凸が泥濘路のトラクション性能を発揮するオフセットショルダー、ブロック上部の水をサイプから排出するアグレッシブ・サイプ・デザイン、石噛みを抑制するストーン・インジェクターといった技術が盛り込まれている。

使用したコンパウンドや構造もR/T01の性能に貢献するポイントが多数。まずトレッド部にフルバンドとスチールベルトを採用してオンロードでの操縦安定性に寄与。サイド部には剛性の高いビードとカーカスを使うことで、オフロードでの耐久性を確保。また特にオンロード耐久に優れたポリマー配合を採用することで、粗面路での摩耗量を抑える一方、低温時のグリップも落とさないように、全天候で安定して摩耗をコントロールできるバランスが取られている。

好みのデザインを選択できるデュアルサイドウォールデザイン

ブラックレター

ホワイトレター

R/T01のサイドウォールは、1本のタイヤでホワイトレターとブラックレターの2種類から装着面を選択できるデュアルサイドウォールデザインを採用(一部サイズはブラックレターのみ)。ブラックレターの方が凹凸が多くラギット感が増した厚みのあるブロックで耐カット性能を確保。ホワイトレターはロゴが目立つ幅の広いブロックによるスタイリッシュなデザインを演出。

オフロード

オンロードにおける快適性にも驚かされたが、もっと衝撃的だったのはオフロードの走破性。マッドテレーンと直接比較はしていないが、このR/T01ならばさなげアドベンチャーフィールドのトライアルコースも難なく走破できてしまう。優れたトラクション性と排土性、さらにコントロール性を持つため、オフロード走行を楽しみたいという要望にも応えてくれる、使用範囲のい広いオールラウンドタイヤなのだ。

ゆっくり登り、途中で一度停止後に再出発するヒルクライムの場面も、不安なく問題なく登れる。特に安心感をより強く感じられたのはヒルダウン。優秀な電子デバイスとの組み合わせなら、より楽に急勾配を下ることができる。

オフロード走行の空気圧は約2.2kph。その設定の効果もあり、外周路はかなりしなやかに走ることができる。とはいえハンドリングも常時安定しているので、初心者でも安心してラフロードを走ることができる。乗り心地も総じて快適だ。

オンロード

オンロード試乗のランクル250はLT265/65R18、ジムニーJB64×185/85R16 LTと、両方ともLTサイズなため、オンロードでの空気圧は3.1kphで実施。さらにタイヤの特性として、耐摩耗性を重視しているため、普通は硬めのな印象だが、乗り心地は至ってコンフォート。カオスピッチ配列のブロックパターンが高い静粛性を発揮して、パターンノイズも気にならない。

加速の初期段階や停止直前は、パターンノイズがよく聞こえてしまうシチュエーションだが、それが気になることは無かった。またブロック剛性が高いことが影響してか、コーナーリングで不安を感じることもない。オンロードでオールテレーンより劣ると感じる部分は見いだせなかった。