オープンカントリーの中核を担う4WD&SUV専用タイヤがオールテレーンタイヤの『OPEN COUNTRY A/T Ⅲ(オープンカントリー・エーティースリー)』と、ラギッドテレーンタイヤの『OPEN COUNTRY R/T(オープンカントリー・アールティ)』である。
OPEN COUNTRY A/T Ⅲは、オープンカントリーを代表するオールテレーンタイヤとして、オンロードからオフロードまで、バランスのいいパフォーマンスを見せる。シビアスノー要件を満たしたスノーフレークマークも打刻され、スノー状況での制動や操縦安定性の向上も果たす、様々な地形、気象環境を走るための本格オールテレーンなのである。
OPEN COUNTRY R/Tは、マッドテレーンタイヤのオフロード性能を有するアグレッシブなショルダー部と、スタイリッシュなオールテレーンタイヤのセンター部をミックスさせたラギッドテレーンという新コンセプトのタイヤである。アグレッシブな見た目に反してそのオンロード性能や走行安定性能は非常に高く、一般道の乗り心地はソフトで高速クルージングは快適そのもの。オフロードでのトラクション性能は、マッドテレーンタイヤのレベルまでは届かないが、ダートでの素直なハンドリングや蹴り返しの強さは十分に体感できる。
いずれも先端技術の力を得て発展を続けるデリカの機動力を高めるのに十分な性能を持っているタイヤである。
■OPEN COUNTRY A/T Ⅲ



【DELICA D:5 JAOS style.】
ジャオスのデモカー作りのセオリー「タイヤ以外は全て自社の製品で固める」で仕上げられたデリカD:5“JAOSスタイル”。その足もとを固めるのは、ジャオスの機能品ブランド“BATTLEZ”の名を冠するリフトアップキットの中でも最上級モデルとなるVFCAだ。チタン配合のリフトアップスプリングTi-W、フロントに車高調整システム、リヤに周波数感応バルブ「ハーモフレック」を内蔵するVFCAダンパーを組み合わせた同キットは、コンフォートライドとハイスタビリティを高い次元で両立しているのだ。
OPEN COUNTRY A/T Ⅲ 245/65R17を試す

ジャオスのデモカーに装着された状態でのインプレッション、というレッツゴー4WDらしい走行テストを行なった。もともとジャオスのリフトアップキットは突き上げを抑えるために初期作動が比較的ソフトに設定されているので、ステアリングを切ると〝スッ〟とロールが始まるのだが、その時のタイヤのグリップ感がとても素直。突っ張ったり、逆にだらしない挙動に陥らないので安心してコーナリングを楽しむことができる。直進性は、特にフラットダートでその優れた特性を確認できる。ラージトラクションブロックによる強力なトラクションでグングン前進する様は、このタイヤを履きこなすデリカD:5ならではの醍醐味だ。また、乗り心地に定評のあるBATTLEZリフトアップキットだが、このA/TⅢの絶妙な剛性感に助けられてその快適性はより高まっている。更にタイヤノイズもオフロードタイヤとしては抑えられている、となればカスタマイズデリカ用のタイヤとしては最有力と言っても過言ではないだろう。
ON-ROAD



とにかく滑らかな乗り味と、静粛性の高さに驚かされる。中低速主体の市街地から高速クルーズまで、じっくり走り込んでみたが、ロードノイズはとても静かで、オフロード系のタイヤにありがちなハンドルを通して伝わってくるゴロゴロ感はほとんど感じられない。
ROUGH-ROAD


ラフロードでも力強い走りを体感できる。ダートでの蹴り返しの強さ、急登坂でのトラクション能力の高さなど、オールテレーン(全天候型)以上にオールテレーンの強みを発揮する。特にそうしたシーンでのブレーキの効きの良さはハッキリと感じられるもの。
■OPEN COUNTRY R/T



【DELICA MINI JAOS style.】
車両デビューから約1年半、いよいよフェーズ1へと到達したのがデリカミニ“JAOSスタイル”だ。コンセプトはデリカD:5とのイメージ共有。もちろんそのスタイリングにリフトアップは欠かせない。ダンパーは最後の詰めの段階ということで、ひと足先にリリースされたのが、純正ダンパーとのマッチングも考慮して入念にチューニングされたBATTLEZリフトアップスプリングTi-W。チタン配合によるコンフォートライドとハイスタビリティを両立しながら約25㎜アップのスタイリングを実現している。
OPEN COUNTRY R/T 165/60R15を試す

ジャオスデモカーでのインプレッション。乗り心地と操安性を軽自動車とは思えない高い次元で両立しているデリカミニだけに、ジャオスではリフトアップサスペンションの開発には苦労したというが、その甲斐あって高まった重心の弊害を感じさせない仕上がり。そして足もとを支えているのが、コンパクトカー用として新登場した165/60R15サイズのオープンカントリーR/Tだ。「A/Tの快適性とM/Tのワイルドさを併せ持つ」という新たなコンセプトで瞬く間に人気となったR/Tシリーズらしく、トレッドはコンパクトカー用とは思えないラギッドデザインだが、本質は至って温厚。もちろん標準タイヤと比べるとノイズを若干感じるが、音質が嫌な高音ではないのでオーナーなら慣れてしまうレベル。乗り心地と操安性も然りだ。その上で悪路でのトラクションはルックスに違わぬ頼もしさ、となれば、デリカらしさをギュッと詰め込んだデリカミニに相応しいキャラクターの新タイヤと言えるだろう。
ON-ROAD



ロードノイズはマッドテレーン系のタイヤとしては比較的静か。静止状態から動き出す際や、ブレーキをかけて車体が止まる前には一瞬、接地面のゴロゴロ感がハンドルを通して伝わってきて、非日常的な雰囲気を楽しむことができる。
ROUGH-ROAD


ラフロードでのトラクションは、マッドテレーンタイヤのレベルまでは届いていないが、素直なハンドリングや蹴り返しの強さは十分に体感できる。泥の中でのグリップ感も間違いなく一般的なオールテレーンタイヤよりも信頼できるものだ。
- トーヨータイヤ
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