【To Fit】電子の力でランクルをサビから守る！過酷な使用環境にも配慮した防塵・防水設計

梅雨の季節。それに前後して台風、集中豪雨シーズンもやってくる。今年は特に春先に多くの人が人体で感じるほどの、10年で最多の大量に黄砂が飛来したと同時に工業有害物質も付着しながら運ばれてきている。粘着性のある黄砂は車体にまとわりつき、さらに黄砂に付着した大陸の工業地帯からの微粒子化した酸化有害物質は目視しにくく、洗車しても除去しにくいのだ。これらは、車両の内側やボディの裏側、モールや樹脂の隙間に入り込んで、塩害とは別の角度から車体を攻撃してくるのだ。
一方でスパイクタイヤが禁止されてから、冬の融雪剤の散布量が大幅に増えている。加えて昨今の温暖化で大型台風が発生し、その影響を受けて今まで飛来してこなかった広範囲で海から20数㎞の内陸にまで海の塩が潮風で運ばれてくるのと重なってダブル、トリプルの攻撃となる。これらは乾いて舞うことで、従来はなかった自動販売機やガードレール、扉などにもサビ塩害が起きている。
もちろんクルマの鉄の部分は錆びないように塗装されてはいる。しかしながら塗装は飛び石やこすり傷はもちろんだが、ブレーキやカーブのGなどの繰り返しによる負荷の影響や紫外線や液剤等で、見えない部分のボディの継ぎ目部分に塗装の亀裂が入り、その下の鉄部の密閉部分に湿気や水分（雨）が侵入し、塗装というバリアが破られサビが始まるというワケだ。
また近年の季節の寒暖差は塗装の膨張と伸縮を大きくしていると考えられる。そして塗装は工業有害物質や酸性雨や塩水、ホコリなどに含まれる微粒な化学物質、紫外線などのダメージを受け、経年劣化し、輝きを失ったり、密閉効果が減少していく。また、塗装面には肉眼では見えない凹みや穴が多く存在し、塗装の劣化にともない、金属部まで達していることも多々あるという。
特に車重があり、オフロードを走る機会のある4WD車はこうした傾向にある。また車両がロングライフであるがゆえ、さらにこの傾向が強くなる。そこに直接水分が侵入し、金属の持つ電子が水に奪われる現象が起こると、中側のサビが発生する。　対策としてテスターでは検出出来ないほどの微弱な電流を「ラストストッパー」から塗装の表面に連続的に流す。これにより電気的なバリアを張り、ボディへの浸食を防ぐことでサビの発生を防ぐシステム。複数のカーディーラーやユーザーから、ラストストッパーをつけていると、つけていないクルマとでは年後ボディの輝きが違うという報告を受ける。これはラストストッパーから継続的に微弱な電流を流すことにより塗装面は硬化され、また塗装部のミクロ・マクロの穴に電気分解された水分に混ざっていた鉱質の一部が固着し守ってくれているのだ。