USスタイルのカスタムは、単にアメリカのパーツをやみくもに組み付ければ完成するものではない。そこに必要なのはUSのダート、オフロードシーンに対する知識と旬なパーツを適材適所にほどよく取り付けるというバランス感覚である。こうしたトレンドは流動的で、ブランドの選定はもちろん、カスタムに合わせたカラーや素材をセンスよく選んでいくことが成功の秘訣。それを見極め、自らの感性をベースに落とし込むことこそ、このスタイルの難しさであり魅力でもあるのだ。
こうしたUSのカスタムJeepをオンタイムで探求する「トップランカー」が、今回挑んだカスタムベースはJTグラディエーター。やはり注目すべきはそのマッシブな足もとで、これは現在のJeepカスタムの主流とされる17インチホイールにNITTOタイヤというアメリカで人気のコンビでフィニッシュ。肉厚のある37サイズのタイヤはホイールベースの長いグラディエーターとも良好なマッチングをみせてくれる。
さらにバンパーやフェンダーといったエクステリア周りのパーツもまたUSで人気のMOTOBILT製パーツを多用。KCライトやウィンチをアクセントに添えてオフロードスタイルをさりげなく誇張しているのことも見逃せない。一方、サスペンションには、FOX製のリザーバータンク付きレースシリーズを採用。ビレット素材のRPMのドラッグリンクやスウェイバーなどが覗くシャシー周りは、巷のJeepとは明らかに異なる雰囲気を放っている。
こうして完成したJTグラディエーターはUSスタイルの追求、つまりファッション面のみならず、オフロード走行時の実践的な性能とデザイン性を兼ね備えた一台。現在のカスタムJeepの好サンプルとして早速そのディテールをチェックしていこう。
2003 JEEP【Gladiator RUBICON】
前後バンパーはコンパクトながら強固なMOTOBILT製のCrasherバンパー。ウインチベッドに載せられているのは信頼性の高いWARN製ウインチ。FACTOR55のウルトラフックを組み合わせることで、ドレスアップはもちろん、どんなリカバリーシーンにも迅速に対応できる体制を整えている。
足もとのセットアップ、サイズはUSのオフロードシーンを意識した仕上がりに。ホイールはMETHOD Racingの17×9.0J、ブロンズフィニッシュ。タイヤもまたアメリカ仕込みのNITTOトレイルグラップラー(37×12.50R17)というスキのないチョイスだ。
US MOPAR製ハイフェンダーは絶妙な数値でチョップ加工が施され37サイズのクリアランスをしっかりと確保。スタイリッシュなLEDとともにオフロードヴィクルらしさをアピール。
リフトアップはフロントで約2.5インチ、リヤで1.5インチ。オフロード走行時のクリアランスを確保しつつ全体のバランスを整えている。バンプストップやスタビライザー、アルミ製のインナーフェンダーキットといった見えにくい、しかしグッとオフロード感を高めるパーツがさりげなく投入されているのもこのグラディエーターの特徴である。
RPM製のドラッグリンクやステアリングリンク、さらに ROCK JOCK製のスウェイバーが搭載された下回りはレーシーでいて見た目のインパクトも十分。ショックはFOXのレースシリーズ(バイパスリザーバー付き)、コイルは2.5インチUPを捻出しパフォーマンスをUP、さらにオレンジのカラーリングはビジュアル面にも貢献する。
- トップランカー
- 京都府八幡市八幡吉野垣内12-1
- http://www.toprankaz.com
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- 定休日:月曜日