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トライトン

2024.09.04

【YOKOHAMA】ジオランダーのA/Tタイヤが第4世代に進化「GEOLANDER A/T4」

■GEOLANDER A/T4

 SUVに特化した専用ブランドである、ヨコハマタイヤのジオランダーブランド。そのラインナップは広く、ヘビーデューティな走りへの期待に応えてくれるモデルから、一方、日常性の快適性やスポーティさを追求したモデルまで、SUVユーザーのこだわりを実現してくれるタイヤを提供している。
 カテゴリーは、これまでは走破性を追求したMTタイプ、HTタイプ、そして、その両方の特徴をバランスさせたA/Tタイプの3つとされてきたが、昨今では、トレッドデザインにアグレッシブさを求めつつも、一方で、日常性、特に、快適性をそこに求めるユーザーが増えており、A/TをよりアグレッシブにしたX-ATなるモデルも加えている。
 さて、今回、ヨコハマタイヤからリリースされたジオランダーA/T4は、そのサブネームにA/Tモデルの4代目であることを明確に示し、イマドキのSUVユーザーの期待にダイレクトに応えてくれるパフォーマンスを提案している。特徴的なのは、そのアグレッシブたるトレッドデザインだ。理路整然と並べられたブロックパターンは、オフロードでの高い走破性を予感させ、ショルダー部までしっかりとデザインされた造形はロックやマッドでの活躍を想像させるものだ。
 ちなみに、今回リリースされたジオランダーA/T4はすべてLT規格、つまり、北米基準のライト・トラックユース。いわゆる乗用車対応モデルは、この後にリリースされることが発表されており、純正サイズはもちろんカスタマイズサイズにまで対応できるラインナップも特徴としている。
 このドレッドパターンを目にすれば、走破性の高さはすぐに理解できるが、一方で、日常性、つまり快適性はどうなのだろうかと気になるかもしれない。実はこのモデルの真価はオフとオンのバランスの高さにある。そう、オンロードにおける接地性はすこぶる高く、また、ウェット時の操縦性やブレーキング性能も想像以上のポテンシャルを持っている。

GEOLANDER A/T 4の性能

『ジオランダーA/T4』は、『アグレッシブトレッドパターン』で、オフロード性能や耐カット&チッピング性能、快適性、ウェット性能、浅雪性能などをハイレベルな領域で実現した上で、2イン1で配置された大型のサイドブロックである『2イン1デュアルサイドウォール』でも、見事にアグレッシブなファッション性と耐サイドカット性、オフロード性能といった実用性を両立。さらに接地形状をスクエアにすることで、オフロード性能と耐偏摩耗性をより向上。また、冬用タイヤとして認められた証である 『スノーフレークマーク』を全サイズで獲得していることもトピック。

トライトン適合サイズ

LT265/60R18 外径781㎜/幅272㎜
LT265/65R17 外径782㎜/幅272㎜ ■
LT265/70R17 外径810㎜/幅272㎜ ■
※■… 片側アウトラインホワイトレター(OWL)

アグレッシブトレッドパターンでよりオフロードらしいルックスとA/Tタイヤに必要な性能を追求 !

2イン1センターブロック

センター部にはハンドリングの質を引き上げるブロックを、その左右にオフロードにおけるトラクション性能を確保できるようにさまざまなブロックが並ぶ。耐カットチッピング性能もアップしている。

シングルピッチ
ショルダーブロック

日常の快適性を追求するため、さまざまなブロックパターンを、左右に配列。さらに主溝にストーンイジェクターを配置し、排土性能を向上している。なお、パターンノイズは生じるが、耳障りではない。

ジグザググルーブ

先代のストレートグルーブ構造から進化させたデザインを採用。ブロック形状を並べながらもオフにおけるトラクション性能を確保する一方で、ウェット時における排水性を引き上げたバランスがトピック。

ウェーブ3Dサイプ

写真では伝え切れないが、ブロックに細かに刻まれているサイプは3D形状となっている。これによりウェットシーンなどのグリップを失いやすいような路面でも確かなトラクション性能が約束される。

セリアル側

異なるデザインやホワイトレターによる2イン1デュアルサイドウォールで耐サイドカット性アップ

反セリアル側

タイヤのサイドウォールで、セリアル側と反セリアル側の左右で異なるデザインを採用する『2イン1デュアルサイドウォール』も大きな特徴のひとつ。耐サイドカット性能、オフロード性能を表現しており、まさに好みに応じて装着面を選ぶことができるタイヤだ。ちなみにこのサイドウォール部には、一部サイズを除きアウトラインホワイトレターを採用。

※掲載の写真は色の塗分けでタイヤの技術を分かりやすく表現しています。実際のタイヤはホワイトレターの部分以外は着色されていません。

■幅広いシーンで期待以上の走りを披露

オンロードでは、剛性感がすこぶる高くなり、特にハンドリングに愉しさが生まれていた。といっても、それはスポーツカー向けタイヤのようなクイックさを強調したものではなく、ステアリングを切った分だけ素直に向きを変えていってくれる、そんなナチュラルさ、だ。もちろん、唐突なロールフィーリングを発生させることもなく、操舵量に応じたロールが発生し、そしてヨーへと移行していく。そこには十二分なグリップ「力」がありながら、グリップ「感」もしっかりと存在しており、最初に述べた剛性感とのバランスに驚くはずだ。
 静粛性の面では、静かだと感じさせるものの、いわゆるLT規格モデルであるし、ピックアップトラックボディゆえに、キャビンへと伝えてくるノイズや振動は存在する。ただ、そこには耳に残ってしまうような耳障り感はなく、むしろ、SUVらしさたるサウンドへと変換されており、そこにも愉しさがあった。いうまでもなく、乗り心地はLT規格のタイヤであるのに、とてもいい。言い換えると、悪くはなっていない、ともいえるが、いずれにしても、そこにはゴツゴツといった固さは見当たらず、路面からの強い入力に対しても角をしっかりと除いて伝えてくるために、不快さを意識させることはない。むしろ、先に述べた剛性感も相まって、乗員に安心感を伝えてくる、そんな印象を抱いた。
 オフロードでは、ハイレベルのトラクション性能によりどんなシーンでも安心感にあふれていた。モーグルでは、タイヤが路面から浮いてしまうシーンでも、グリップ加減を実に探りやすく、そのままにアクセルを緩やかに踏み込んでいると、グ、グググッとクルマを前へと進めてしまう。これは、ここの技術を強く意識すると同時に、接地面を広く確保したというタイヤの基本性能も相まってのもの。最新のタイヤは、ずいぶんと進化したものだと感心しきりだ。ヒルクライムでは、わざわざ途中で停止し、再発進を試みるも、発進時に少しグリップを失う程度で、不安を煽ることなくクルマを前進させてしまう。ロックセクションでは、滑ることなくしっかりと岩を掴み、もはやドライバーが狙ったとおりのラインで走らせることでき、従来のA/Tタイプとの違いを感じさせてくれた。
 このようにジオランダーA/T4は、オンロードからオフロードまで、幅広いシーンで期待以上の走りを手に入れられるモデルだ。個人的には、LT規格のタイヤながら、乗用車向けタイヤかのような「しやなかさ」が存在しており、これが最新世代のA/Tか、と、驚きが強く印象に残ったことを付け加えておこう。

オンロードではとてもナチュラルなフィーリングで、ハンドリングも素直。LT規格でありながら乗り心地が良好なのも魅力。

ロックセクション

岩場でのロックセクションではしっかりとグリップを発揮しながら難なく走り切ることができた。ドライバーが狙ったラインで走らせることができ、ATタイヤとして高いレベルにあることを実感。

ヒルクライム

急勾配となるヒルクライムのシーン。途中で一旦停止をしてからの再発進でも不安なく前進できる走破性は、オフロードでの基本性能、グリップ力の高さを物語っている。

モーグル

写真のように後輪が浮いてしまうようなシチュエーションでも、接地面がしっかりとグリップする。タイヤとしての基本性能はもちろんオフロード性能の高さを感じられる場面であった。

オフスタイルを極めるアグレッシブデザイン

オフロードでの高い走破性をイメージさせるトレッドデザイン、さらにショルダー部分にまで及ぶ造形がアグレッシブなオフロードスタイルを作り上げる。性能アップはもちろんのこと、見た目にも大きな変化を与えてくれるのもジオランダーA/T4の魅力となっている。

■GEOLANDAR M/T G003がラリー車両に採用された!

チーム三菱ラリーアートは、AXCR2024(アジアクロスカントリーラリー2024)に新型トライトン4台を投入し、うち1台の田口勝彦選手が15時間34分52秒で総合5位に入賞!参戦クラスはグループT1(改造クロスカントリー車両)。新型トライトンのポテンシャルをさらに引き出すために、ワイドトレッド化やデッキのショート化&カーボンパーツによる軽量化、サスペンションのグレードアップ(リアのリーフスプリングをコイルスプリングを用いた4リンクリジッド式に変更)のほか、エンジンのパワーアップ、トルク容量の大きい競技用のトランスミッション(6速シーケンシャル)を新採用するなど、動力性能や悪路走破性を大幅にレベルアップしている。タイヤは、昨年と同様にGEOLANDAR M/T G003としているが、サイズを235/80R17から245/75R17へアップし、駆動力や制動力を速やかに路面へと伝える。
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