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【新井工房】ランクルの本質を見失うなことなく〝機能美〟に特化させてユーザーフレンドリーに仕上げるARAI 4X4 lab.

 新井工房が運営するカスタムショップ『ARAI 4×4 lab.(アライフォーバイフォーラボ)』は、150プラドを主軸に、ランドクルーザーやハイラックスといったトヨタ系四駆の本格的カスタムを行なっている。これまで数多くの150プラドカスタムを手掛けてきたアライ4×4だが、新たにコンプリートカスタムをスタート。そのコンセプトは「家族で快適な移動ができて、オフロードも楽しめる。かつオフ会で目立つ存在感のある150プラド」だ。
 これを可能にする最大のポイントが、同社がオリジナルで減衰調整を行なったKINGショックの装着とチューニングにある(リアはストローク量もアップさせる)。他にもビルシュタインやスーぺリオエンジニアリングなどのリーズナブルなチューニングメニューも用意しているが、アライ4×4の推しは何と言っても『KINGショック』。先のコンセプトを実現するために、最適なサスペンションを模索して辿り着いたという。
 そのKINGショックを使用したカスタムメニューはざっくり2つ。ひとつが約2.5インチアップの車高にセットしたKINGショック+補正パーツ、そこにベストなタイヤ&ホイールとオーバーフェンダー装着の仕様が150万円からとなる。
 さらなるグレードアップメニューが、プラスしてTOTAL CHAOS(トータルカオス)のフロントアッパーアームやリアフルリンクキットを装着し、ノーマル同等以上のサスペンションジオメトリーを確保した仕様だ。こちらは250万円~。冒頭で述べた通り、車両持込みのカスタム以外にカスタム車両を購入できるカスタムコンプリートも受付けている。

■KINGショックをメインにプラドをコンプリート

LAND CRUISER 150PRADO

ARAI 4X4 lab.が持てる全てを注入したデモカーで、主に西日本のカーイベントなどに出没する150プラド。フロントが独立懸架サスのプラドで、本格的なロッククローリングやオフロードレースに参戦して勝てる仕様のカスタムを実施。フロントはワイドトレッドのロングトラベル仕様で、延長アーム、KINGショックのダブル仕様、さらに前後LSDの装備……など、ここに書き切れないほどの超絶競技スペックだ。これと同様のカスタムプランは500万円から応相談。
世界中の数多のオフロードレースで培われたノウハウが注ぎ込まれた、ハイパフォーマンスショックアブソーバーであるKINGショック。特にアメリカのプレランナーをはじめとしたデザートレース界でポピュラーなショックブランドであるため、乗り心地、応答性、吸収性はもちろん、優れた耐久性と堅牢さを誇り、オフロード用のショックとしては文字通り〝最高峰〟といっても良いブランドだ。ARAI 4X4 lab.はこの正規輸入品をベースに、オリジナルの減衰力調整やロングストローク化などを行なった独自のKINGショックを使ってカスタムをしている。しかもKINGショックとしては、実にリーズナブルな価格で提供しているところも特長だ。

LAND CRUISER 150PRADO #01

ARAI 4X4 lab.のもっともスタンダードな150プラドのカスタムコンプリートメニューを施した1台。減衰力調整機構およびリザーブタンク付きのKINGショックをメインに、ARAI 4X4 lab.オリジナルのバルビング調整(突き上げ感を緩和した仕様)やリアのロングストローク化を行ない、2インチアップコイルを装着。タイヤはBFGのマッテレKM3(LT285/70R17)として、鍛造ホイールのBRADLEY FORGED 匠をチョイス。それらを35インチにも対応するTASK 40㎜ワイドオーバーフェンダーで飲み込む。
タイヤ・ホイール、オーバーフェンダーはオプション扱いなので、今回の仕様以外でもオーナーが希望するものを選択できる。これらがコンプリートプランAとなり150万円から。さらに車両込みのカスタムコンプリートカーは560万円 (総支払額・フル公認)で販売中だ。

LAND CRUISER 150PRADO #02

アップ量2.5インチのリフトアップに加え、充実した足回りカスタムを実施したのがこのホワイトのコンプリート。KINGショック&コイルスプリングは右のブロンズカラーの150と同じだが、さらにフロントにTOTAL CHAOSのフロントアッパーアームを追加し、リアはTOTAL CHAOSのラテラルロッド、ロアコントロールアーム、アッパーコントロールアームへと交換。オーバーフェンダーはロードハウスの20㎜ワイドで、LT285/70R17サイズのFALKEN ワイルドピークM/TをBRADLEY FORGED 匠にセット。またラプターライナー塗装で仕上げた1700㎜長のロックスライダーも付いて、フル公認仕様となる(カスタム費用は250万円~)。
ARAI 4X4 lab.ではノーマルのサスペンションジオメトリー値を重視しており、車高アップに伴うホイール位置の変化を、各アーム類の装着によって適正値へとセットする。そのため、2.5インチアップ以上の仕様では、アーム類の交換も強く推奨している。

LAND CRUISER 300

プラドだけでなく、ランクル300カスタムもお手の物。INTENSITY LEDフォグランプ付ARBサミットブルバー、1700㎜のロックスライダー、フェンダーアーチ&リアバンパーのラプターライナー塗装、そして同社オリジナルのストーンガード(ボディサイドのステッカー)で仕上げた。足回りは2インチアップ仕様のオーストラリアのスーぺリオエンジニアリングショックを装着し、ホイールはランクル300でも匠、タイヤはジオランダーM/T G003(LT285/65R18)をセット。
ARAI 4X4 lab.オリジナルのストーンガードをボディサイドに装着。実は貼るだけの簡単装着ながら高いボディ保護性能を発揮する分厚いステッカー仕様なのだ。また同社はARB 4×4ACCESSORYSの正規販売代理店でもあるため、ARBパーツの販売も行なう。もちろんカスタムの相談や装着も得意メニュー。
代表の新井康弘さんは、元々油圧ショベルを造る会社の整備部門で働いていたが、150プラドを購入後に自分でカスタムを行ない、それが評判となって他ユーザーからのカスタム依頼が増えたことで、2023年5月に株式会社新井工房として起業。そうした背景があるゆえ、カスタムは1台1台丁寧に実施し、また間違ったカスタムは推奨しないというユーザーフレンドリーなプロショップなのだ。本格的なオフロードカスタムから街乗りメインのカスタムまで、幅広いモディファイに対応してくれる。