日本が世界に誇るオフローダーの代表格であるランドクルーザー。ジープと共に長年オフロードシーン、そしてクロカンカスタムシーンを盛り上げ、一時代を気づき上げた名車である。
しかし、ランドクルーザー80以降、100系あたりから徐々に街乗り重視のアーバンスタイルも人気を博しており、200系以降、ライバルはラングラーからディフェンダー、Gクラスなど欧州ブランドのプレミアムSUVへとシフトしている。これは内外装共にハイエンドモデル同等の至れり尽くせりな装備も大きく関係しており、結論から言うと、激しくカスタムすることでその価値観がダウンしてしまう恐れすら感じる程の完成度の高さも関係している。
実際に近代モデルは各部センサー類が標準で装備されており、極端なリフトアップはそれらを潔く諦める覚悟も必要。最新のテクノロジーはある意味、職人と称賛されてきたオフロードカスタムの匠の技をプロテクトしてしまい、平成で行ってきたコアなカスタムを寄せ付けない雰囲気すら感じさせる。
そんな最旬SUV事情を加味して京都府のカースタイルが新たに提案するのが“オールラウンダー”だ。過剰な立体造形を控えた伝統的かつシンプルなデザインのオーバーフェンダーと、プレミアムSUVに相応しい強靭でフラットな造形にこだわり、乗降性向上をアシストしつつもスタイリングに貢献するサイドステップ。そして純正車高でも重厚感とオフローダーたるスタイリングを決定付ける純正バンパーに沿った湾曲デザインのグリルガードによる演出は、本来あるべきランドクルーザーの姿勢を継承しつつも、スーツで都心部に乗り付けても違和感を感じさせないジェントルな側面を高次元で両立。このコンセプトはレイズと共同開発する18インチ鍛造ホイールにもリンクしており、インチアップなしでもワンランク上の世界観を実現。オーバーフェンダーを見据えたベストなサイズ感となっている点も特筆物だ。
どんなシーンにも溶け込むオールラウンダーは、令和版四駆が示す、次世代カスタムの大本命と言って良いだろう。
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