東京オートサロン2023で発表され大きな注目を集めたのが、エヌズ・ステージが製作したフルオープンジムニーの〝Limited 660 CRAWLER〟だ。その名の通り、ベースはジムニーJB64。ここではそのカスタムを紹介する。
まずこのクルマはただ魅せるだけでなく、リアシートにゲストを乗せ、「自然やオフローディングの楽しさを全身で味わえるクルマ」として、体験走行してもらうためのクロウラーがコンセプト。そこで視界の拡大と解放感を高めるためにボディを大きくカット。ただし乗員の安全性を確保すべくロールケージをインストール。シートは４つともレカロに換装し、4点式のシートベルトも装備し安定したポジションをつくりあげる。さらに後席はフロアをカットして低床化と低重心化を実施。一方で悪天候時にも乗れるようにルーフもオリジナルでセット。軽量化とボディに合うスタイリングとなるようにワンオフでつくられた。
足回りはジャオス製40㎜リフトアップコイルとOHLINS（オーリンズ）S46アドベンチャーダンパーに換装し、高い走破性を確保。さらにボディリフトされて拡大したホイールハウスにインストールされたオープンカントリーM/T（245/75R16）と、ワーク製ガルバトレ2のエヌズ別注仕様で迫力のスタイリングとしている。
このLimited 660 CRAWLERは、正しい意味でデモンストレーションカーであり、販売していない。が、エヌズ・ステージではカスタムコンプリートカーの“エヌズリミテッド”を販売中。オプションパーツを加えれば、これに近いジムニーに仕上げることも可能だ。
◆N’s Limited JIMNY 660 CRAWLER
魅せるだけでなく悪路での走破性も考え抜かれたJB64とは思えない圧倒的なフルオープン・クロウラー
ゲストを後席にのせてオフロードを楽しんでもらう。そのためには視界の拡大と安全確保は必須。それを叶えたのがバンカットだ。処理も純正並みにスムースでさすがエヌズ・ステージと思わせる。ロールケージはワンオフ品で後席乗員の頭までしっかりとカバーできる安全性を確保しながらも、車両デザインの一部となるようにデザイン。さらに降雨時など悪天候でも走るためにルーフも装備。ルーフは「純正ルーフではカッコよくならない」からと、スタッフが自ら作ったスペシャル品。常にお客さんのことも考える、エヌズ・ステージらしさが詰まったカスタマイズなのだ。
タイヤには走破性に優れるだけでなく耐摩耗性や静粛性、見た目もカッコイイ、オープンカントリーM/Tの245/75R16をチョイス。ホイールはワークのガルバトレ2のエヌズ・ステージオリジナルカラーを履くことで迫力だけでなく、オシャレな足元に仕上げている。
オープンの4WDでオフロードを走るのは迫力満点であり爽快感も楽しめる。その楽しみを同乗体験で味わってもらうために窓は全てない。またドアもパイプ仕様なので地面を近く感じられる。
ワイルドな質感を高めるているのは、ボディカラー。これはザラザラな塗装面が特長となるラプターライナー塗装で、強固な塗膜によりボディを保護する効果もあるのだ。
Limited 660CRAWLERの魅力をブラッシュアップしてているのは、実はバンパーやボンネットに装着されたボディパーツ。これらはWALD BlackBisonのボディキットで、ボンネットスクープカバーやフロント＆リアバンパーの他にルーフスポイラーなども含まれる。一見ジムニーであることすら分からないようなボリューミーなスタイリングはさすがといえよう。
シートは４座ともにRECARO（レカロ）RCSに交換。４点式ベルトも全席に装備してオフロード走行で乗員の身体をしっかりとサポートして安全性を高めている。さらにインパネにも注目！ ボディと同じくザラザラした独特の質感のラプターライナーで塗装されることで、不思議とシックな印象に仕立てられた。またレアルのステアリングに換装して高級感もアップ。細部に至るまでスタイリッシュなカスタムが施されているのだ。
カッコよく遊べてしっかり走れるリフトアップオーリンズショックの実力
サスペンションはボディリフトとジャオス製40㎜アップコイルTiで極大アップ。さらにダンパーには46段調整+リザーバータンク付きのOHLINS S46アドベンチャーに換装し、アームはHB1st製に交換することで強化と軽量化、アライメントの適正化を同時に実現。こうしたサスペンションセッティングは長年JSTCなどのレース活動を通して培ってきたノウハウをフィードバック。オフロードを走るためには何が必要なのかを知り尽くしたセッティングといえる。
Front
Rear
◆N’s Limited JAOS EDITION
エヌズ・ステージと全国のジムニーワールドで納車可能なカスタムコンプリート
ヌズ・ステージおよび全国各地のジムニーワールドではカスタム済みで納車可能なカスタムコンプリート『エヌズ・リミテッド』も数パターン用意して発売中。ここで紹介するモデルは「JAOS EDITION（ジャオスエディション）」となり、ジャオス製のパーツを中心にコンプリートされ、前後バンパーやフェンダーガーニッシュに加え、サスペンションも交換済み。またサイドシルやドアハンドルにもジャオス製のプロテクターを装着しており、ボディへのキズを予防してくれる。こうしたポイントを抑えたカスタマイズを、ジムニーを知り尽くしたエヌズ・ステージが提案している。これもまたエヌズリミテッドの魅力なのだ。
サスペンションもジャオス製に交換。リフト量は40㎜アップとなり、オフロードの走破性はもちろん、オンロードでも走行安定性、さらに乗降性やスタイリングなどを全て高い次元でバランスさせている。
エヌズリミテッドでは足もともも好みでリクエストできる（注文時にホイールを選ぶことが可能）。このカスタム仕様は、軽量かつ高剛性なレイズのA・LAP-Jホイールに大人気のオープンカントリーR/Tをセット。
- エヌズステージ
- ☎019-632-6222
- http://ns-stage.jp
- ジムニーワールド宇都宮
- ☎028-663-6688
