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聖地・岡崎製作所で公式に初開催!PHEVオーナーズミーティングが熱い!!

 三菱自動車オフィシャル・イベントとして開催された『PHEVオーナーズミーティング in 岡崎製作所』。以前は新型デリカD:5が登場する際に行なわれた『デリカFANミーティング』や『パジェロFANミーティング』などのイベントがあったが、コロナ禍ということもあって、自粛していたのは間違いない。にわかにイベントが開催できるムードとなっていたこと、初代アウトランダーPHEVが2013年1月24日発売から10年という節目を迎えたことで、ようやく今回のミーティングが実現したのだろう。
 またこの10年の間にアウトランダーはモデルチェンジし、さらにエクリプス クロスにもプラグインハイブリッド(PHEV)モデルが追加された。これで国内のPHEVシェアは再び過半数を得るほどに増えた。そう、PHEVのオーナーに感謝の気持ちを贈りたい…という思惑もきっとある。そして、本イベントへの参加権の獲得のために約500件のもの応募が殺到!その厳正なる抽選をくぐり抜けたラッキーなPHEVオーナー89組・198名が会場に集った。
 参加車両の比率は現行アウトランダーPHEVが45%でトップ、次いで先代のアウトランダーPHEVが29%、エクリプス クロスPHEVが14%。もちろん現オーナーでなく納車待ちのユーザーもいるため、その他三菱車が6%、他メーカーのPHEVが同じく6%となった。
 なお、イベント名が“PHEVオーナーズミーティング”ということもあり、三菱車以外の参加もOKだったのは面白い試みだ。
 とはいえ、イベントは〝三菱PHEV〟主体の内容だ。三菱自動車 岡崎製作所で開催されたオフィシャルなミーティングということで、丸1日あっても堪能しきれないスペシャルなコンテンツが盛りだくさん。大きく4つのメニューが用意されていた。
 まずは高速周回路やダートコースなどで行なわれる「テストコース同乗体験」、三菱のPHEVがどのように生産されているのかが分かる「工場見学」、三菱車の未来が感じられる「デザイン開発設備見学」、そして三菱の歴代名車が並ぶ「オートギャラリー見学」だ。
 さらにメインステージではアウトランダーPHEVの開発陣やタレントのテリー伊藤さんらによるトークショーも展開。当日イベントに参加したレポーターもそのすべてを取材できないほどで、参加者もどこに行くかで相当頭を悩ませただろう。そう、イベントのどれもがこの日しか体験できない特別なモノだったのだ。
 さて、大盛り上がりの中で今回のオーナーズミーティングは無事終了したが、その充実した内容にイベント参加者は終始笑顔をみせていた。これからも三菱オーナーやファンのために、このようなイベントの開催を切に願いたい。

三菱PHEVの登場10周年を記念して、PHEVオーナーたちが岡崎に大集合!中央にはアウトランダーPHEVのリアル・オーナーであるテリー伊藤さんの姿も。

PHEVオーナーズミーティング #01 テストコース試乗体験

高速周回路、クロスカントリー路、ハンドリング路といったテストコースを、テストドライバーの解説付きで同乗試乗できるという、まさに本イベントの目玉コンテンツのひとつ(試乗車両は現行アウトランダーPHEV)。実はイベントが開始される前にメディア向けに行なわれたアウトランダーPHEVの比較体験試乗会に取材班も参加!バンクがある高速周回路のテストコースなども用意された試乗で有意義な経験をさせてもらったが、PHEVオーナーズミーティングの参加者も同じくバンク走行を体験。この機会はとても価値のある体験だったに違いない。

テストコースのバンク上段を走るほどの高速走行を体験できたいのは実にスゴイこと。参加者からは喜びの声が上がっていた。
ダート路面のハンドリング路も同乗体験。サスペンションの性能はもちろん、滑りやすい低ミュー路走行では、三菱のS-AWCのパフォーマンスを実感できただろう。

PHEVオーナーズミーティング #02 PHEVトークショー

イベントのメインステージでは、三菱自動車の開発陣らによるトークショーが行なわれていた。さらにタレントのテリー伊藤さんも登壇して、開発者とトークライブを行なった。自身も現行アウトランダーPHEVに乗っているため、オーナー目線の話で盛り上がったが、テリーさん自身はアウトランダーPHEVへの評価を「85点」と回答。その理由はクルマ好きの観点から、現状より進化を望むため…とのこと。つまり最高得点に近い評価だった。
PHEVの特性を活かして、イベントのメイン会場ステージやフードコーナーで使用する電気はアウトランダーPHEVから給電されていた。ほかにも場内コンテンツとして、半田ごてを使ったレザークラフト体験や、休憩所的に使えるこたつテントといったブースにおいても、PHEVの給電システムが活躍していた。

PHEVオーナーズミーティング #03 デザイン開発設備見学

取材班も初潜入した三菱自動車 岡崎製作所内にあるデザインセンター。普段は万全なセキュリティ体制のため、こちらも一般に開放されるのは超レア! ここでは初期デザインスケッチからCG、モックアップ、VRまで、エクステリアやインテリアがどのように開発されているかを実際の流れに沿って体感。

特に興味深かったのが、本物のデザイナーによるデザイン作業。初期スケッチと呼ばれるデザインをパソコン上で描いては消しを繰り返し、色を塗り陰影を付けて立体的なデザインCGを作成する様子を見れたのは貴重だった。まさに未来の三菱車が生まれていく様子を目の当たりにできた。
デザイン最終段階ではまるで本物の車両にしか見えないモック(実物大模型)をつくり、実際のサイズ感や色の見え方などを検証。最近ではVRを使った3Dでも内外装をチェックする。このツアーの参加者は実際にVRゴーグルを装着体験。シート着座からの眺めやハンドルやスイッチ類、助手席や後席の配置などを確認した。
インテリアはインテリアで別のデザイナーが担当する。質感も重視されるため、単なるデザインだけでなく、車両のコンセプトや狙いに合わせたさまざまな素材やカラーのサンプルを集めて、それらを選定していく。

走りも使い勝手も自由自在に楽しめる!!!オーナーごとに違うPHEVライフを満喫中

かなたファミリー(アウトランダーPHEV)

デリカD:5ガソリン仕様に11年乗りながら、デリカPHEVの登場を待ち続けたが、我慢できなくなりアウトランダーに。EVの加速感や雪道を安心して走れるの性能に大満足。

かわすみさん(アウトランダーPHEV)

キャンピングトレーラーに使えるクルマを探して、アウトランダーに辿りついた。けん引時のパワーロスもほとんど感じず、PHEVの給電システムで一晩中エアコン稼働できるのが強み。

On Timeさん夫婦(エクリプスクロスPHEV)

ランエボを7、8、10と乗り継いできたon Timeさんが選んだのは、スポーティな走りも魅力のひとつのエクリプス クロスPHEV。助手席の奥様も車酔いしにくい安定感を評価した。

曾我隆之さん夫婦(アウトランダーPHEV)

デリカD:5ガソリン仕様に11年乗りながら、デリカPHEVの登場を待ち続けたが、我慢できなくなりアウトランダーに。EVの加速感や雪道を安心して走れるの性能に大満足。

まーちゃさん(アウトランダーPHEV)

実は過去に本誌の取材を受けたことがある「まーちゃ」さん(写真左)。まだアフターパーツが少ない現行型アウトランダーPHEVだが、ルーフラックやBFGタイヤなどでオフロードスタイルにカスタムされていてカッコイイ!PHEVによる静かで快適な走りがとにかく好みだそうで、昔乗っていたセダンのクラウンアスリートと比べても、居心地や走りは遜色なしだとか。
会場に集った参加者車両に参加者自身が投票する「オーナーズPHEVいいね!コンテスト」も開催されていたが、まーちゃさんが見事に優勝。文句なしのカスタムスタイルが素敵だ。
三菱自動車といえば、やはりラリーのイメージが強いが、PHEVでもレース活動をしている。写真下はアジアクロスカントリーラリー2013に参戦して完走したマシン。一方の写真上は、三菱自動車岡崎製作所に務める社員を中心としたプライベートラリーチームのマシンだ。2021年式のエクリプス クロスPHEVをベースとしており、国内のさまざまなラリーに「三菱エクリプス クロスPHEVラリー2023」として挑んでいる。

アウトランダーPHEV:10年の進化

最も重要なPHEVシステムは、EV航続距離を伸ばすことや力強い走りを実現するためフロントモーターではジェネレーターとともにマグネット配置や巻線を最適化し、冷却効率の高い油冷システムなどを導入。結果として最高出力は25kWアップの85kW、最大トルクは118Nmアップの255Nmと大幅向上。一方リアモーターはステーター側のコイルを角型断面とすることで巻密度を高め、最高出力を70kWから100kWに向上(最大トルクは変えずに195Nm)。EV航続距離も87㎞(※1)実現する。
 さらにツインモーターとしたことで、車両運動統合制御システムである「S-AWC(Super-All Wheel Control)」も進化。後輪側にもブレーキAYC機能を追加し、さらにASC(Active Stability Control)を採用するなど、常時4輪・統合制御によって、三菱が掲げるまさに「意のままの走り」を実現する。
 ほかにSUVらしい力強さのあるエクステリアデザインへの変更やフラッグシップモデルにふさわしい内装デザインや質感を高めたことも、現行アウトランダーPHEVが人気を集めている要因だ。※1 Mグレードの数値。PおよびGグレードは83㎞

本イベントが開始される直前、メディア向けにアウトランダーPHEVの先代と現行モデルの乗り比べ試乗が行なわれた。貴重な新旧乗り比べとなったが、まず乗ったのは先代アウトランダーPHEV。力強さも加速感も十二分と感じられたが、その後に乗った現行型はさらに上のレベルにあった。パワフルなだけでなく加速感は相当なめらか、さらに運転中の車内の静粛性もかなりハイレベルと言わざるを得ない。
 もうひとつ確かめられたのが、S-AWCの進化。新旧ともに採用する統合制御技術だが、最新のアウトランダーPHEVの方がより曲がり、しかも安定していて、加速もハンドリングもSUVとは思えない走りを披露した。
 ちなみに7つのドライブモードを持つ現行型だが、特に「ターマックモード」が秀逸。ツインモーター4WDとS-AWCによって、ドライビングが上手くなったような感じすらある、ハイスピードで走り抜けることができた。
PHEVオーナーズミーティングのスペシャル車両展示コーナーには、さらにカスタム車両も勢揃い。写真右から東京オートサロン2023の出展車両でもあるアウトランダーPHEV&エクリプス クロスの「BLACK Edition Premium」、そしてラリーアートのパーツを装着したRALLIART仕様のアウトランダーとエクリプス クロス。純正のままでもいいが、カスタムモデルの魅力も再認識できた。

イベント詳細

開催日時●2023年2月25日(土)

開催場所●愛知県・三菱自動車 岡崎製作所

参加者●89組(198名)

主催●三菱自動車(http://www.mitsubishi-motors.co.jp

PHOTO提供●三菱自動車他