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ランドクルーザー、14年ぶりの新作をついに世界初公開!

ランドクルーザーのフラッグシップモデルが、ついにフルモデルチェンジを迎える。新しいランドクルーザーの呼称は〝300シリーズ〟。現行の200シリーズが2007年に登場しているので、実に14年ぶりの新作となる。300シリーズ開発のキーワードは2つ。
「ランドクルーザーの本質であり、伝統である、信頼性・耐久性・悪路走破性を継承しつつ、それをさらに進化させる」こと、そして「世界中のどんな道でも運転しやすく、疲れにくい走りを実現する」こと。

 何より気になるのが、その風格のあるエクステリア。200シリーズのシルエットを継承しつつも、各部のボリューム感をアップ。とくに大型化したフロントグリルの印象が強く、インパクトのある存在感を与えている。リヤセクションがより立ち上がったデザインになったこともあり、ボディサイズはひとまわり大きくなったようにも見えるが、全長・全幅・ホイールベースなどは200シリーズを踏襲している。ランプ位置やバンパー造形をオフロード走行時でもダメージの受けにくいデザインを採用しながら、さらに前後の対地アングルについても、200シリーズと変わらない。

 ワールドプレミアでは、「ZX」と「GR SPORT」の2つのグレードが発表されたが、後者については、さらにオフロードの走りを予感させる、シャープなフォルムに仕上げられている。

 もちろん、中身のほうも14年分の進化をしっかり果たしている。まずクルマの根幹となるプラットフォームは、フレーム構造を基本に、これにプリウスなどにも使われているTNGA技術を組み合わせた「新GA‐Fプラットフォーム」を採用。これにより軽量化・高剛性化・低重心化を実現したほか、サスペンション構造の改善などにもつながっているとのこと。結果、オンロード&オフロードの双方で運転しやすく、またハーシュネスがおきにくい、乗員に優しい乗り心地を実現したという。

 注目のパワートレーンは、従来のV8エンジン以上の動力性能を有する2つのユニットが用意されている。「3.5ℓ・V6ガソリン・ツインターボ」と「3.3ℓ・V6ディーゼル・ツインターボ」だ。6月10日現在、日本向けにそれら2つのユニットが設定されるのかは不明だ。また、新開発の10速ATとの組み合わせで、CO2排出量を200シリーズより10%低減できる見込みとなっているという(一部地域ではV6ガソリン自然吸気+6速AT仕様もあり)。詳細は下記にて。

存在感を強める塊感のあるフォルム

力強い直線基調のデザインに、効果的に曲線を加える基本デザインは、200シリーズを踏襲したもの。ひとつの固まりから削りだしたかのようなフォルムが与えられた。フロントマスクからリアバンパーまで、滑らかなラインで描かれ、フェンダーやドアといったパートでも、連続性を持たせている。と言いながらも平坦にしたわけではなく、フェンダーやサイドシルといった部分の存在感を強めた表現がされている。その中で、特にフロントマスクは大型になったグリル、バンパーやボンネットラインも相まって、大きくその存在感を強めている。

バリエーションは、ZX、GR SPORT、VX-R

ZX

GR SPORT

2021年6月10日に発表されたワールド プレミアによると、グレードは2タイプ。上級モデルとも言える「ZX」、そしてオフロード色を強めた「GR SPORT」だ(中東仕様のみに「VX-R」も設定)。搭載エンジンや標準装備などの詳細は不明だ。また、車両価格についても6月10日現在、未発表。日本では2021年8月にリリースされる予定だ。

TNGAに基づく新GA-Fプラットフォーム

 トヨタ独自のTNGA(Toyota New Global Architecture)プラットフォームをフレーム車に応用した新GA-Fプラットフォームを採用。長年、培われた匠たちの溶接技術により200kgの軽量化を果た。サスペンション技術であるKDSSは、さらにスタビライザーの解除機能をプラスして接地性を向上させるE-KDSSに進化。

また、マルチテレインセレクトは従来、ドライバーが走行モードを任意に選択していたが、今回は走行路面をクルマが判定し、自動で走行モードを選択する新技術が加えられた。

それに付随するマルチテレインモニターも、よりドライバー視点で障害物を直感的に可視化できるよう改良。

最新の予防安全パッケージを採用

先進機能を付与した最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を引き続き採用。歩行者(昼夜)や自転車運転者(昼)を検知し、衝突回避または被害軽減に寄与するプリクラッシュセーフティに、交差点での対向直進車や右左折時に前方から来る横断歩行者検知機能、ドライバーによる回避操舵をきっかけに操舵と車線逸脱抑制をサポートする緊急時操舵回避支援機能を追加。

さらに、駐車場での前後障害物や、後退時の接近車両、および歩行者を認識し事故防止に寄与するパーキングサポートブレーキを新たに採用した。

頼もしさを手に入れた2つのエンジン

●3.5ℓガソリン

●最高出力 305kW(415ps)●最大トルク 650N・m

●3.3ℓディーゼル

●最高出力 227kW(309ps)●最大トルク 700N・m

新開発の3.5ℓ・V6ガソリン ツインターボは、10速ATと組み合わせで、出力415ps、トルク650N・m(66.3kg-m)を発揮する。一方、3.3ℓ・V6ディーゼル ツインターボは、やはり10速ATとの組み合わせで、出力309ps、トルク700N・m(71.4kg-m)となる。
パワーユニットの小型化は車両の重量配分の良化にも貢献し、さらに操縦性や快適性の向上につながっている。ちなみに注目のディーゼルエンジンだが、日本仕様に搭載されるかどうかは不明。

信頼性や安心感の高さをインテリアにも強く表現

インテリアは、機能性・プレミアム感・快適性が高められている。インストルメントパネルは悪路状況でもクルマの姿勢をとらえやすい水平基調、スイッチ類も直感的に操作できるよう、機能ごとに配置されている。シートは3列目まで用意されているが、最大7人乗りのよう。サードシート無し車もあるかどうかは、現時点では不明である。また安全性能についても、先進機能を付与した最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を採用。パーキングサポートブレーキなど付加機能も充実している。
 本質を極めたSUVの頂点、新型ランドクルーザー。日本での発売は、2021年夏が予定されている。
※車両は海外仕様 ※画像はWORLD PREMIEREより
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◆6月29日発売
「LAND CRUISER CUSTOM BOOK 2021」に掲載
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  • トヨタ自動車株式会社
  • 【ランドクルーザー】

Toyota Land Cruiser World Premiere

https://youtu.be/s2itaDXzQhU