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【YOKOHAMA】デリカとカスタムシエラにベストな〝攻め〟のホワイトレターA/Tタイヤ「GEOLANDAR X-AT G016」

◆GEOLANDAR X-AT G016

 マッドテレーンとオールテレーンの中間というキャラクターを持つ〝新しいカテゴリーのタイヤ〟で、多くの4WD・SUVユーザーから支持されているヨコハマタイヤ「ジオランダーX-AT(以下X-AT)」。荒々しいトレッドパターンやサイドデザインからは想像できないほど、快適なオンロード・クルージング性能を持ち、またワインディングやダート、オンロード/オフロードを問わない走りのポテンシャルを特徴とする。
 本誌でも予告していたが、2021年年末X-ATにまた大きな魅力が加えられた。デリカオーナー(そしてシエラユーザー)に向けたトピックだが、この2車を装着ターゲットとするサイズ「LT235/70R16」に、ホワイトレター仕様が追加ラインナップした。

 デリカD:5といえば、ミニバンとSUVのキャラクターを併せ持つ、世界で唯一の存在であり、ファミリーユースはもとより、アウトドアのトランスポーターとして愛されているが、カスタムベースとしての人気も高く、タイヤカスタムは大きな楽しみのひとつ。 ちなみに現行型D:5は、主要車種に225/55R18サイズのタイヤを標準採用。対して今回のX-ATのサイズはLT235/70R16という、外径とタイヤ幅が純正より大きくなるが、あえての2インチダウンタイヤなのだ。
 ただしD:5のブレーキキャリパーは16インチも許容するし、さらに18インチより選べるタイヤが多く、プライス面でもありがたい。何より〝ホワイトレター〟は、カスタム派のユーザーマインドに刺さる!ミニバン+SUVというキャラクターを持つD:5の、ワイルドな面を引き立てるという意味では重要な要素を満たす意味でもオススメだ。さて、それではホワイトレターのジオランダーX-ATを装着したデリカD:5で、実走行してみよう。ちなみにテスト車両はサスペンションカスタムをしていないノーマル車高だが、LT235/70R16を無理なく履けている。

ジオランダーX-AT G016の特徴

アグレッシブブロックパターン

MTタイヤとATタイヤの良いところを融合した、新カテゴリーのエクストリーム・オールテレーンとなる「ジオランダーX-AT」。ショルダー部は2つの異なる形状のブロックを、センター部は4つの異なる形状を配置した「デュアルサイドブロックデザイン」を採用し、よりアグレッシブでオフロード感あふれるルックスを実現。サイプと細溝の組み合わせによって、ウェット路や滑りやすいオフロードでのトラクション性を向上しているほか、コンパウンドはM/Tタイヤにも採用される耐摩耗性、耐カット性を設計したトリプルポリマーを用いているほか、サイド部の耐カット性を強化した構造とする。今回のLT235/70R16サイズのホワイトレターは、X-ATではジムニー用195R16Cサイズに続く第2弾となる。
裏面の反セリアル側は「ラグタイプデザイン」を採用するブラックレター仕様。
 まずオンロードでは、アグレッシブなルックスと思えないほど静粛性の高いクルージング性能を披露する。これは従来のブラックレターと変わらない高評価なポイント。LT規格・6PRというサイドウォールしっかりとしたタイヤ構造だが、実際の乗り味はとてもしなやかだ。むしろコーナリング時もしっかりサイドから支え、トレッドのグリップを生かしてくれるイメージがある。もちろん、剛性の高いサイドウォールは反応のいいハンドリングにも貢献。A/Tタイヤのアドバンテージは、十二分に発揮されている。
一般的なオールテレーンタイヤより、やや硬質だが、十分しなやかな乗り心地を披露。それはリアシートからの突き上げをほとんど感じさせないほど。逆にシャキっと引き締まった直進安定性はロングツーリングでの疲労度軽減にもつながる。
コーナーでは剛性の高いサイドの効果で、ロールポイントの高いデリカでもむしろリニアなハンドリングが好ましい。静粛性の高さも上質な乗り味のD:5にピッタリだ。
一方オフロードでは、大きくなったタイヤ扁平率に安心感を覚える。タイヤ外径が大きくなり対地性能も向上、さらに太いタイヤ幅でホイールをヒットすることなく、余裕を持ってアプローチできる。
 トラクション性能にも秀でている。例えばヒルクライム途中からの発進でも、しっかり路面を掻き、車体をグッと前に進める。モーグルでのグリップ感はマッドテレーンタイヤほどではないが、通常のオールテレーン以上に力強いトラクションを得られている。また、D:5のトラクションコントロールの介入も唐突なものでなく、穏やかに抑えられていた。
70扁平というハイトのあるサイドは、オフロードへ踏み込むと安心を感じる。また6PRという構造は、路面の悪いオフロードでは硬すぎず、柔らかすぎずで快適。河原や林道でのX-ATは水を得たサカナのようだ。一方、坂道途中からの発進でもダイレクトなグリップ感があり、モーグルでもトラクションコントロールの介入を最小限に抑えるほど、グリップレベルは高い。この強いトラクション感覚はマッドテレーンに匹敵する。ホワイトレターによるルックスの良さ、またオン&オフで発揮される実性能の高さなど、ジオランダーX-AT・ホワイトレター(LT235/70R16)と現行デリカD:5には、相乗効果をもたらす良好なマッチングがある。

「ジオランダーX-AT」のLT235/70R16は、実はリフトアップしたジムニーシエラ(JB74)にもフィッティングできるサイズである。ここでは60㎜のリフトアップカスタムを行なったジムニーシエラに実装してチェックした!

今回、兵庫県の老舗・ジムニーカスタムパーツ専門ショップ「オフロードサービス・タニグチ」協力のもと、同社の60㎜アップ仕様・シエラデモカーに装着してみた。
写真をご覧いただければお分かりの通り、スタイル的には迫力のある姿を構築。もちろんフェンダー内にタイヤも収まっており、バランスの良さも秀逸だ。さらにホワイトレターの存在感が印象的で、原点回帰したスタイルの現行型JB74のクラシカルなイメージを引き立てる。
肝心の走りについては純正タイヤよりかなり太く、さらに大径となったが、駆動系やパワー感にはそれほど負担はない。オンロードでは総じてスムーズなドライブを楽しめる。そこにオン&オフ問わないトラクションの高さを発揮している。特にオフロードシーンでは現行ジムニー&シエラの必殺の電子デバイス「ブレーキLSD」との相性の良さが特筆ものだった。