TOP > 記事 > 【YOKOHAMA】〝魅せる・走破るを両立した〝GEO最強〟のマッテレ「GEOLANDAR X-MT」
Jeep JLラングラー

2022.11.25

【YOKOHAMA】〝魅せる・走破るを両立した〝GEO最強〟のマッテレ「GEOLANDAR X-MT」

◆GEOLANDAR X-MT

本格派オフロードタイヤからオールラウンダー、コンフォートにエコタイヤまで、あらゆる4WD・SUVユーザーを想定した、幅広いラインナップを誇るヨコハマ『GEOLANDAR(ジオランダー)』シリーズ。その中でもとりわけ“エクストリーム”なキャラクターを持つタイヤがこの『ジオランダーX-MT』だ。
 基本的には“オフロード・スペシャリスト”が、X-MTのコンセプト。実はジオランダーにはマッドテレーンタイヤとして「ジオランダーM/T G003」も展開している。そのG003よりもなお、ハードなロックセクションやマッドコンディションを走破することを追求した、まさにエクストリーム、スーパーなマッドテレーンタイヤなのだ。
 その“スーパー”っぷりは、サイズ設定にも表れている。なにせ最も径が小さいのは7.00R16/外径778㎜。ラインナップの中心は35/37インチで、なんと最大で40インチまでが設定されている。もちろん、履くことのできるクルマも限られてくる。ワイルドな“映え”を狙っても、SUVが履くのはムリ。ウィズフレームボディを持ち、かつリフトアップ・カスタムされた本格4WDでないと、このエクストリームなパフォーマンスとスタイルは味わうことができない。
 今回はその中でも、比較的装着ハードルの低い〝35×12.50R17LT〟というサイズをとりあげた。外径は883㎜と、実は現行のJeepラングラーJLならば、少しのリフトアップカスタムで装着ができる。
 実際、今回の試乗車両となった「JEPPESEN(ジェプセン)」のJLアンリミテッドは、1インチアップコイルと12㎜のホイールスペーサーのみでのセットアップ。いわば最低限のカスタムだが、これだけで35インチの装着もOKなのだ。

■ジオランダーX-MT 3つの特長

➊ワイルドラグ・グルーブパターン

溝面積が大きくとられた、よりワイドなラググルーブ(横溝)を採用し、泥・砂・岩・ガレ場・ウェットなど、様々な悪路でのオフロード性能に配慮。360度の方向に強力なエッジ効果を発揮し、オフローダーたちの求める、高いトラクション性能を実現している。一方でブロックから溝底にかけては階段状に刻むことで、セルフクリーニング性を向上させると共に、オンロード性能を確保するブロック剛性の向上にも貢献。

➋ロックコンセプトトレッド

トレッドからサイドウォールまで、タイヤ全体のデザインを、自然界に存在する岩をイメージした“ロックコンセプト”デザインとして採用。溝面積も大きく取られた、まるで大きな岩が散りばめられたようなアピアランスは、装着車両のシルエットをよりオフローダーらしく演出。実性能についても強力なトラクションを創出。ちなみにコンパウンド自体はジオランダー M/T G003と同じものを採用している。

➌X-MT専用サイドデザイン

サイドブロックは大径サイズに合わせ、より大きなサイドブロックをレイアウト。深いマッド路面、ロック路面でもサイドからトラクションを生み出してくれるので、さらにオフロード性能の向上に貢献することになった。またGEOLANDARのブランドロゴはベタ文字を採用し、ワイルドなイメージをアップ。

■ジオランダーX-MT装着車をチェック!

今回、ジオランダーX-MT(35×12.50R17 LT)を履かせてテストに臨んだのは『JEPPESEN(ジェプセン)』のデモカー・JeepラングラーJL/アンリミテッド 。サスペンションは、オリジナルの1インチUPコイル+純正ショックアブソーバーでカスタム。ホイールにもJEPPESEN MJCR#216(17×8.0J+41)を組み合わせているが、これだけで〝35インチ〟はフェンダー内に収まる。さらにスタイリッシュさを極めるために12㎜のホイールスペーサーをプラス。これはタイヤのストローク時、フェンダー内の干渉防止にも有効だ。

JLラングラーオーナーに熱烈なファンを持つメーカー・JEPPESEN。デモカーには機能系パーツはもちろん、独自のセンスのオリジナルのエクステリアパーツが多数。外装以外ではインテリアに同社のヒットアイテムであるスェーディーヘッドライナーを装備。これは全JLラングラーオーナーにオススメの逸品。

ジープの4WD性能を覚醒するハイレベルなM/Tタイヤがアドベンチャーに誘う

さて『ジオランダーX‐MT』を装着して走ってみよう。まずやはりオンロード走行には少々ストレスが感じられる。低速走行時はタイヤのブロックがパタパタと路面を叩く感触がステアリングに伝わってくる。少しスピードを上げて時速40㎞を超えると、タイヤノイズが耳やカラダに少なからず響いてくる。
 ただしLT規格のタイヤということで、今回エア圧を標準(2.5kPa)より10%ほど高めに設定しているが、エアボリュームが大きいせいか、乗り心地自体は悪くない。ブレーキもハンドリングも想像したよりは違和感が少なく、タイヤノイズ以外のオンロード性能は及第点、ではある。また、今回装着した35インチサイズは、ラングラーを街中で軽快に走らせるのにはギリギリの大きさだと感じた。
 一方でオフロードへ踏み込めば、そこはむしろX‐MTの独壇場となる。試しにダートを軽く走ってみるだけで、蹴りの強いトラクションがステアリングやドライバーの腰の辺りにつぶさに伝わってくる。同じジオランダーブランドのマッドテレーンタイヤ『M/T G003』と比べると、このX‐MTはブロック自体が複雑な形状をしているためか、360度、どちらの方向にもエッジが効いてくれる感じがあるのだ。そう、タテ方向にもヨコ方向にも強いグリップが生みだされているこのバランスの良さは、G003のオフロード性能を遥かに上回っている印象だ。
 さて、オフロードでの走行は砂・石(河原)・ガレ場・泥と様々なシーンでも試してみたが、どこを走ってみても簡単にグリップを失うことはない。今回、エア圧自体はオンロード走行の時と同じ2.5kPaのままだったが、さらに少し落としてやれば、それこそオフロード競技でも高い実力を披露するレベルにある。
 見た目がかなりアグレッシブで“映え”を狙うジープユーザーからも熱い眼差しを集めているというジオランダーX‐MT。しかし、オンロード限定のユーザーならば、装着しての普段使いには少々覚悟が必要ではある。一方でリアルオフローダーとして、しっかりとコダワリを持って履くならば、これほど頼りになる存在はない。

ON ROAD

オンロードを走ってみると、低速時はパタパタとトレッドブロックが路面を叩くような感触がステアリングに伝わってくる。さらに中速域以上になるとタイヤノイズが少々気になってくる。ただしエアボリュームが大きいおかげで、乗り心地自体はそれほど悪くない。ブレーキやハンドリングもとくに違和感のようなものはない。この音をガマンできるかどうかが、X-MTを選ぶポイントになりそうだ。

OFF ROAD

フカフカの砂地の場合、M/T系タイヤは強すぎるトラクション性能ゆえ、アクセルをあおり過ぎると砂を深く掘り、逆にスタックすることがある。ところがこのX-MTは、広い溝面積と低めのブロックゆえにそんな状況にならない。程良いトラクションで、砂の上を舐めるイメージで走れる。
ダート路に踏み込んだ瞬間から、強いトラクションが感じられる。タイヤがしっかり路面を捉えているから、ステアリングにもしっかり感があるのがイイ。少しスピードを上げて走っても、タイヤがどの方向にもグリップを容易に失わないため、安心感が高い。そう、スピード域が早くなるシーンも意外と得意としているのだ。
ジオランダーX-MTを履いたら、ぜひ試したいのがヌタヌタのマッド。タイヤが半分埋まってしまうような泥濘でも、しっかりと泥や水をかき分け、トラクションを確保してくれる。なお、広い溝の排土性が生きる場面では、ブロックが泥に突き刺さるのではなく、蹴散らして前進するようなイメージがある。よって、うかつに溝を深く掘ってハマってしまう可能性も低いのだ。
X-MTが最も本領発揮できるのが、凸凹のモーグルのようなクロスカントリー的場所を走る時だ。車体が傾いても、さらにタイヤが地面に半分だけついているような状況でも、しっかり路面を噛んでくれる。今回装着した35インチの外径と12.50インチのトレッド幅も、ラングラーの姿勢を保つには良いバランスだった。
  • GEOLANDAR by 横浜ゴム株式会社
  • https://www.y-yokohama.com
  • タイヤお客様相談室 ☎0120-667-520(フリーダイヤル)