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ジムニー

2022.04.27

【SUZY SPORTS】タフで走破性に優れたジムニーの真骨頂たる部分を的確に進化する

スクエアなボディになり、クロカン車のイメージが復活した現行ジムニー&シエラ。しかしカスタムシーンを俯瞰してみると、昔ながらのあのゴツいオフローダー風に仕上げている例はあまりないようだ。しかし、ジムニーカスタムの先駆者『スージースポーツ』がやってくれた!
 そう、前後に極太のチューブバンパーを配した往年のクロカン四駆のような、ワイルドなアピアランスを実現してくれたのだ。しかもフロントにはウインチも搭載済みだ。新しいジムニーオーナーたちには新鮮に、そして旧くからの四駆ユーザーには懐かしく映るシルエットかもしれない。
 しかし、このジムニーの本質はサスペンションにある。コイルはオリジナルの40㎜アップ仕様、これにオーリンズのリザーバータンク式ショックアブソーバーを組み合わせているのだ。高圧ガス・モノチューブ式、減衰力は伸び側・縮み側でそれぞれで調整が可能。その減衰値の組み合わせは、まさに〝無限〟!!それだけにセッティングは難しいところだが、魅力的であるのは間違いない。
 早速スージースポーツのセッティングで乗ってみると、さすがに乗り心地に厚みがあって荒れたオフロードも快適に走れる!スピードを上げていくほどに路面追従性が高まり、まるで滑るように直進して、コーナリングでは的確な挙動を見せてくれた。そう、ダート走行はかなり速く走れる!反面、まだセッティングを煮詰めている段階とのことだが、モーグルをゆっくり進む走りではクルマの揺れを抑えきれない…。見た目はクロカン車だが、足回りはダートマシン。やはりスージーのカスタムは個性的だった!

今回のJB64は、スージースポーツのカスタムコンプリート〝NEO‐02〟をベースに、試作品や開発中アイテムを盛り込んでモディファイを実施した車両。

◆往年のジムニーカスタムをさらに進化させたヘビーデューティなバンパー

開発中の試作品とのことだがリリースを心待ちにしたい仕様

リア

フロント

スージースポーツ仕様のJB64の象徴になっているのが、このフロントチューブバンパー。72φの極太・屈強なスチールパイプを用いて、ヘビーデューティなイメージを強調。ウインチマウントを設定してウインチを搭載し、さらにハードなユースも可能だ。リヤも同じくチューブタイプだが、こちらはシンプルに対地アングルを向上させる仕様。組合わせるリヤコンビランプはノーマルも使用可能。いずれも現状は試作品、とのこと。

いにしえのクロカン四駆を彷彿とさせるヘビーデューティなチューブパンパー。スクエアなシルエットのJB64&74には、こんな仕様もアリか。マウントされたのはカムアップウインチ。ジムニーにはうってつけの軽量さもセールスポイント。

OHLINS リザーバータンク式ショック・サスペンション

フロント

 サスペンションとしては、ショックアブソーバーにKYB製14段減衰力可変式を採用したスージースポーツオリジナルの40㎜アップキットも用意しているが、今回のデモカーにはオーリンズの別体式タンクを持つショックを組み合わせていた。荒れたオフロードを走った時の懐の深い乗り味、コントロール性の高さはさすがオーリンズ!

リア

フロント

ただし今回のセッティングでは特にクロスカントリー走行時、コイルのしなやかな動きを高圧ショックが上手く抑えきれていない印象があった。そこでスージースポーツでは今後オーリンズショック専用のコイルを開発予定。すべてが噛み合ったサスキットが待ち遠しい!

フロント

リア

ちょうど良い40㎜アップで人気を博すスージースポーツのNEW CROSS 40㎜アップキット(¥173,800/台)。そちらはKYB製ショックを採用しているが、さらなる上級モデルとして開発が進んでいるのが、オーリンズ製別体式リザーブタンク付きショックアブソーバーを採用したサスキット。サーキット走行もこなす実力を持つ。

ミニコンで気軽にECUチューン!

ジムニーのECUチューニングでは定番の「ミニコン」。ボルトオン装着するだけで燃調を管理。アクセル開度や回転数、ブースト圧に対して細かな燃料の増減を行なってスープアップ。スージースポーツではさらにレスポンスブースターをプラスし、電子制御スロットルの反応を改善している。
ドライブやスポーツ走行に備えたインテリア。ステアリングはドライビング時の手に馴染みやすいワークスベルのステアリングに変更。同時に純正のステアリングスイッチ類も移設済み。ノーマルの機能性を活かしている。一方で2輪界でその名を知られるNOGUCHI製の「座布団」をシートに敷く。これは低反発ウレタンのほか特殊素材を内蔵し、ロングツーリングでの疲労を軽減してくれる。
最近のジムニーではお約束のアイテムのルーフキャリアを装備。フット、デッキともINNO製。
マフラーもオリジナル。砲弾型!といった自己主張の激しい製品群の中、スージースポーツはフレーム下に出口を隠したステルスタイプのダウンテール仕様。もちろん対地アングルを考えてのこと。
タイヤは185/85R16サイズのファルケン・ワイルドピークMT01。オフロードでのトラクション性能は目を見張るものがあるのだが、実は意外とオンロードも快適。ホイールはBRUT BR-55。これをJAOSのフェンダーガーニッシュで飲み込む。