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【DUNLOP】グラントレックに新しいオンロードタイヤが登場「GRANDTREK PT5」

 ダンロップの4WD・SUV専用タイヤブランド『GRANDTREK(グラントレック)』。そのラインアップは魅力的で、高い走破性で絶大な支持を受ける本格マッドテレーンタイヤ『グラントレックMT2』、オフとオンとをハイバランスしてオールマイティな走りを提供してくれる『グラントレックAT5』、そしてオンロード性能に求められる快適性とハンドリングを追求した『グラントレックPT5』など、個性派と呼べるタイヤを揃えている。
 ここでは2023年に『PT3』からモデルチェンジした、グラントレックの最新モデル『グラントレックPT5』を紹介しよう。
 先述の通り、グラントレックの中でもオンロードユースなタイヤに位置する『PT5』は、より高荷重・高重心になりがちなSUVに対する街乗りニーズの高まりを受けたパフォーマンスを備える。その中身は先代にあたる 『PT3』で好評だったコンパウンドはそのままに、プロファイル(断面形状)を変更。さらにトレッドの接地面積を拡大して、操縦安定性を12%アップするなど、より安定した走りと高いウエット性能を実現する。この接地圧の均等化に加え、パターンを見直したことで静粛性も向上。サイドウォールのクッション性を高め、サイドウォール全体で振動を吸収することで、快適な乗り心地を約束してくれるという。当然、GRANDTREKブランドを謳うにふさわしく、M+S規格にも適合している点も魅力だ。
 そして、そのラインナップは人気車種にも適合する全25サイズを揃えているが、今回は加速感・乗り心地・静かさなどのすべてで、オンロードをすこぶる気持ち良く走れる新世代のSUV、アウトランダーPHEVに235/60R18のグラントレックPT5を装着。テストドライブに連れ出してみた。

■グラントレックPT5[タイヤテストデータ]

【DUNLOP】GRANDTREK PT5 235/60R18

【RAYS】HOMURA 2X7FA 18×7.5J+38

今回のグラントレックPT5のテストドライブは、三菱・アウトランダーPHEVに、同車の純正タイヤでも設定のある『235/60R18』サイズを組み合わせて行なった。静粛性・滑らかなフィーリング・レスポンスの良さといった〝EVらしさ〟はさらに高められた印象があるし、ハンドリングはより精密になって、操る愉しさが増していた。

グラントレックPT5のサイズバリエーションは全25サイズ。今回のテスト車両であるアウトランダーPHEVやCX-60といったクロスオーバーモデルのほか、ランドクルーザープラドやジムニーといったクロカンモデルにまで対応。大小さまざまなサイズで人気SUVへの装着をカバーする。

グラントレックPT5の特徴

さて、ここからは早速『グラントレックPT5』の試乗インプレッションをお届けしよう。まずはそのトレッドデザインを観察してみるが、そこにはいい意味でトガったパフォーマンスを感じさせるような〝派手さ〟は見当たらない。ただし実際にテストしてみると「コレはスゴイ!」と言わんばかりの性能が顔を出してくる。
 走り出してすぐに感じるのは、転がり抵抗がかなり抑え込まれていることと接地感が豊かである、という実に不思議なバランス感だ。それは抵抗なくスーッと転がり出したかと思うと、路面をトレッドの広い面で均一に捉えてドライバーに快適なインフォメーションをしっかりと伝えてくる。さらにアクセルペダルを踏み増していってもその印象は変わらない。…いや、むしろ接地感はより増しているかもしれないと思うほど、ドライバーは心地良く感じられる。もちろん静粛性もすこぶる高いのだが、それは静かというより、耳障りなノイズが存在しないといったもので、〝アッパークラス感〟と表現できるほどだ。
 加えて高速道路においては、さらに素直に真っすぐに走っていこうとする〝直進安定性という快適さ〟がプラスされる。それでいながら操縦性には精密さが与えられているため、素直にクルマが動くといった印象も感じ取れるのだ。また、しなやかさを与えられたサイドウォールが理想のたわみを提供してくれるため、レーンチェンジにおいても不快な挙動はなかった。
 次にステージをコーナーが連続するワインディングへと移す。コーナーへの進入はあえてSUVらしくロールさせたまま走ってみたが、そんな時にもサイドウォールは剛性感を失うことなく、また、しなやかにたわませるという走りを披露する。グリップ感はつぶさに伝わってくるし、そのグリップ力にも不満はない。それでいながら乗り心地は良く、さらに余計な動きをみせない。これが結論として、オンロードのドライビングが愉しくなる効果だと思う。
〝オンロード向け〟とはいえ、グラントレックを名乗る『PT5』だけに、ハードなオフロード走行こそ行なってはいないが、最後に林道にもアプローチしてみることにした。結果として、その走りには不安はなかった。グラントレックにふさわしい深溝構造やショルダーブロックのラグ溝(横方向の溝)によって、先述のオンロード性能を誇りながらも、しっかりとオフロード性能もバランスさせていたのだ。
 ダートではオンロードで感じたようなハンドリングの愉しさがしっかりと備わっており、単なるオンロード性能だけに特化させたモデルではないことを確認でき、そこに驚きを覚えた。もちろん浅雪にも対応できる〝M+S〟であることも、この『グラントレックPT5』のトピックとなっている。

見た目は純正タイヤのような生真面目にも思えるトレッド面だが、数多くの最新技術が採用されている。接地面においてはその幅を広げ、また接地面圧を均一化することで走行安定性を高めているが、それをウエット時にまで対応させたこともポイント。静粛性の向上については、不均一とした横溝幅、外側へと放射音を伝えないデザイン、さらに接地形状を丸くすることで路面からの衝撃を緩和させたことで実現。乗り心地と操縦性は、サイドウォールが広い範囲で均一にたわむように設計された新円プロファイルの採用によって、先代PT3よりブラッシュアップ。ウエット性能や低燃費性能を狙った4WD・SUV専用の〝低発熱密着ゴム〟の採用のほか、M+Sにも対応していることもトピックとなる。

グラントレックPT5は、先代のPT3からプロファイルを変更することで、トレッド幅が広くなり、走行時の接地面積を従来比8%拡大。これは走行中のふらつき抑制にも効果を発揮し、従来比12%の操縦安定性能の向上を実現。さらにウエット路面での走行性能向上にも貢献する。また接地圧の均等化や接地形状、トレッドパターン設計の最適化などによってノイズを低減。静粛性も高めている。
プロファイル変更によるトレッド幅のアップによって乗り心地の良さや接地面積をしっかりと拡大!これがふらつき効果の抑制や操縦安定性にも貢献する。

ON-ROAD

路面を均一に捉える接地感の高さとしっかりとたわむプロファイルによって、オンロードの乗り心地はすこぶる良い。この接地感の豊かさは従来比12%アップさせたという、操縦安定性にも貢献。抵抗なくスーッと転がるのに、グリップ感もしっかりとハイバランスさせているのは驚きだ。タイヤノイズも聞こえてこないため、テスト車両のクラスが上がったような静粛性だと感じた。

OFF-ROAD

単に〝コンフォート〟とは表現できないオンロードの快適性さは、林道といったラフロードにおいても十分に感じられる。さらに深溝構造やショルダーブロックのラグ溝(横方向の溝)によって、ダートでもハンドリングの愉しさが備わっており、グラントレックを名乗るに相応しいタイヤだと確認できた。浅雪にも対応させている〝M+S〟というのもオーナーには心強い。

  • ダンロップタイヤ (住友ゴム工業株式会社)
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