TOP > 記事 > 【4×4エンジニアリングサービス】快適なロードツーリングからラフロード走破までON/OFFを両立する1ランク上のフィーリング

2022.03.09

【4×4エンジニアリングサービス】快適なロードツーリングからラフロード走破までON/OFFを両立する1ランク上のフィーリング

 現在、さまざまなデリカD:5カスタム&チューニングが盛り上がっているが、このムーヴメントに至るまでには歴代のデリカ・カスタムの流れがあったことを思い出される。
 元々デリカというクルマは、スターワゴンの時代に、シャーシなどのプラットフォームをパジェロとほぼ同一としていた。つまり、クロカン4WDと同じ系譜にある車両として生まれた経緯がある。1BOX形状で荷物の積載性を向上して、走るフィールドはパジェロ譲り、と言われるクルマだったのだ。
 いつしかパジェロはハイスピードダートランナーに進化し、デリカはラグジュアリービークルとなり、パジェロとデリカは全く異なるクルマとなった。
 ラグジュアリービークルとしてのデリカは、さらにハイテク化を進め、乗り味などは一般的な快適性が重視され、いわゆる〝ミニバン〟カテゴリーのクルマとなった。デリカの名を冠する以上、決してオフロード走行をおろそかにはしていないが、その主戦場はオンロード寄りだ。
 しかし、ここにきて時代はアウトドアブーム。ファミリーでキャンプに行く機会が増えて、オールラウンドに使えるデリカD:5の出番も増えた。とはいえ、純正D:5のサスセッティングは、不特定多数に向けた最大公約数な部分があるため、どうしてもノーマルの乗り味にフワフワ感は否めない。そこでパジェロと同じ流れをくんでいたデリカをアウトドアでの相棒とするべく、ロングドライブやワインディング、ラフロード走行にも対応させてくれるのが、4×4エンジニアリングサービス(以下、4×4ES)が新開発した「デリカD:5用カントリーサスペンションキット」だ。

カントリーサスペンションキット
デリカD:5専用約25㎜リフトアップ

 その内容は、リフト量がフロント20~25㎜/リア25~30㎜、ショックアブソーバーはフロントがHLSバルブ内蔵型、リアには8段階の減衰力調整式を採用。このセッティングは、減衰力調整式ダイヤルで行なえるが、リアならば下回りから確認できるため、オーナー自らが任意に設定可能。装着後のフロントに関しては、トリムが被って手を差し入れることも難しく、減衰力調整は事実上不可能。ならば固定式…と思うが、それでは様々なフィールドに対応しきれない。
 そこで‟HLSバルブ”というハーモフレック機能を採用した構造とした。これは路面からの入力に対して減衰力が変動し、最適なストローク速度が得られる機能。結果、ロングドライブでの快適性、ワインディングでのスポーツ走行、ラフロード走行時のトラクションなどを最適に確保できる。
 リフト量も絶妙で、サイズアップされて装着したタイヤのシルエットを見ると、往年のデリカを思い出させる。このルックスが純正でも良いとさえ思える。
 このサスペンションキットは、デリカに求められる使い方に対応させるための足回りだ。決して派手ではないが、オーナーのことを第一に考え、様々なアプローチから走りの性能を向上し、実力派のパフォーマンスを提供してくれる。そう、4×4エンジニアリングサービスのカントリーサスペンションは、本来のデリカの実力を思い出させるカンフル剤であり、遊びの幅を広げるパートナーでもあるのだ。

4×4ESのカントリーサスペンションキットは1月にリリースしたばかり。さらに今回、4×4ESとデリカカスタムのカリスマ「オートフラッグス」がコラボした最新のサスペンションキット「パーフェクトリフト30」も誕生!

リフトアップ量を比較すると、その名の通り、若干パーフェクトリフト30装着車の方がリフト量は高い。まずカントリーサスペンション装着車からワインディングで試乗したが、積極的にストロークし、衝撃を吸収していた。ロール感も程良く、しなやかに動くフィーリングはコンセプト通りのオールラウンダーな印象で、ロングドライブではかなり快適だろう。

 一方のパーフェクトリフト30装着車は、カントリーサスペンションより締まった印象。決して嫌な硬さではなく、スポーティなフィーリングだ。ステアの反応も良く、スポーツ走行でのアドバンテージがあり、ワインディングでの走りを楽しめそうだ。
 リフト量の違いは若干だが、結果、乗り味の印象はかなり違っていた。オールラウンダーなカントリーサスペンションキット装着車に対し、ワインディングでのスポーティさが目立つパーフェクトリフト30装着車…。どちらもセッティング的には“アリ”だ。対地障害角も向上しているため、どちらもアウトドアでのレジャービークルとして使える。快適な旅を楽しむか、移動でもスポーティさを楽しむかの違いと言えよう。

Flegs Perfect Lift30 + feat.4x4Eng.KIT

オートフラッグスの最新サスペンションキットにも、カントリーサスペンションキットで使われているものと同じ4x4ES製のショックアブソーバーを採用。そこにフラッグスオリジナルのコイルやスタビロッド、メンバーダウンブラケットを同梱している。カントリーサスペンションキットより若干リフト量が多い30㎜アップのため、メンバーダウンなどが必要となる。

「デリカにこだわる」というコンセプトで、さまざまなカスタムをしてきたオートフラッグスがプロデュースしただけに、乗り手を選ばない純正からレベルアップしたフィーリング、というのが乗ってみて感じた印象だ。しなやかでいながら不快なロールは皆無。リフトアップしていることを感じさせず、それでいて硬すぎるとは思わないセッティングは流石のひと言。●取材協力:オートフラッグス(http://www.autoflags.co.jp)

ミニマムな構成で最大限に効果を発揮する渾身のカンサス!

4×4エンジニアリングサービスのチューニング手法は「必要最小限の構成で、大幅に走行性能を上げる」というもの。今回のデリカD:5用のカントリーサスペンションキットについても、ルックス・走行性能をきっちりと向上させつつ、必要以上にコストをかけない絶妙なパッケージングだ。この約25㎜のリフト量を超えるとメンバーダウンなどの追加装備が必要となり、スタビのリンクセッティングも変わってくる。クオリティは、純正オプションに採用されても良いと思わせるほど、オールラウンドにレベルが高い。
コイル&ショックのほかに、スタビライザーリンクが今回のキットには同梱されている。このリンクの長さが適正でなければ、ストロークのスムーズさが無くなり、不快なロールが生まれたりする。実はサスペンションキットの味付けとして、かなり重要なアイテムだ。

BIG COUNTRY Shock absorber for DELICA D:5

今回のカントリーサスペンションキットのキモとなるのが、ビッグカントリーショックアブソーバー。HLSバルブ内蔵のフロントショックは、路面からの入力に対して自動的に調整を行ない、減衰力を最適化。この味付けが絶妙で、しなやかでいながら適度なロールで車体を維持し、操縦安定性と乗り心地を両立する。一方でリヤには8段階の減衰力調整機構を装備。これは積載する荷物量や乗車定員によって変更してあげると、快適なドライブを実現できるだろう。

Air/G Rocks(エアージー・ロックス)

ブラッドレーVといった、本格クロカン4WDに向けたシンプルかつタフなホイールを擁するイメージの強い4x4ESだが、ワイルドなディープ・コンケーブでアウトドア・スタイルを彩る新機軸のホイールブランドがこの「Air/G(エアージー)」。今回装着したのは、奥行きのある立体感を強調したディープ・コンケイブ・デザインにシャープで精密なメッシュフェイスを融合させた「Air/G Rocks(エアージー・ロックス)」だ。
17×7.0+32サイズのAir/G Rocksに、BFGオールテレーン KO2をマッチング。デザインはもちろん、マットブラック リムDC(ダイヤカット)のカラーが、デリカの印象に合い、かなりお洒落に感じさせる。派手過ぎないこのクルマの仕上げにピッタリだ。またオーバーフェンダーを装着するとともにタイヤサイズ245/65R17をコンビし、ちょうど良いフェンダークリアランスを確保。リフトアップ量も絶妙だ。
4×4エンジニアリングサービスの〝オフロード走行を前提〟としたカントリーサスペンション・シリーズに、満を持してデリカD:5専用のリフトアップキットが誕生!存在感をアピールしつつ、サイズアップしたタイヤを綺麗に収めるのに最適なリフト量:約25㎜アップ仕様だ。このリフト量は、ダウンメンバーの必要のない最大値でもある。