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【足回りシリーズ第二弾】意外と知らないタイヤ選びの基礎!

◆タイヤの種類◆

Terrain(テレーン)とは「地形」の意味を持つ、つまりハイウェイテレーンとは、直訳すれば、〝高速道路走行〟を前提としていることを意味したタイヤとなる。もちろん、高速走行を最優先にしているということではなく、あくまで高速走行を含めた舗装道路の走行を優先して設計されたタイヤのことを指す。4WD・SUV用であっても乗用車的な細かなトレッドパターン(溝の模様)を持ち、走行時の静粛性も高く、舗装路での安定性についても十分確保されている。

舗装路からオフロードまで全域をカバーする全地形型のタイヤ。極悪路での走破性や、排土性はマッドテレーンに譲るが、ダート走行などにおいては、あえてコントロールしやすいオールテレーンを支持するドライバーもいる。また、オンロードでの快適性やパフォーマンスは、ハイウェイテレーンに届かない。つまりどこかに性能を特化させていない分、すべての性能値がオフ寄りにバランスされたタイヤだ。舗装路メインで、時々オフ走行を楽しむなら十分オススメだ。
マッド(泥地)での使用を最優先に設計されたオフロードタイヤ。広い溝を持ち、泥濘地でも目詰まりしにくく、さらに詰まってしまった泥もタイヤの回転でふるい落とされるセルフクリーニング性能を考慮したデザインだ。ゴツゴツとしたブロック状のトレッドパターンは、悪路や岩の上でのトラクションにも優れており、引っ掻くようにしてクローリングする走り(ゆっくり進む)にも適している。一方で舗装路では走行音が大きくなり、グリップ力に若干欠ける傾向がある。

◆タイヤサイズの見方◆

タイヤ自体のサイズはカタログや取扱説明書に表記されているし、タイヤそのものの側面(サイドウォール)にもサイズが記されている。例えばラングラーアンリミテッドサハラであれば「255/70R18113」がタイヤサイズにあたる。まず「255」はタイヤの幅でミリ表示。次の「70」というのは、偏平率を表す。この偏平率はサイドウォールの高さ(下図参照)から割り出される計算値だ。タイヤのサイドウォール高は「255(幅)×70%」という計算式で求められるので、つまりは例の場合178.5㎜となる。次のRは「ラジアル構造」という意味で、その次の「18」は装着ホイールのサイズで「18インチ」。最後の「113」はロードインデックス(荷重指数)というタイヤの強度を表す数値。これで解るのがタイヤ外径で、「サイドウォール高(178.5㎜)×2+ホイールサイズ(18インチ、およそ457㎜)」という計算から、先ほどの数値で見ると約814㎜がタイヤ外径と分かる(あくまで計算値なので、実際は数㎜程度前後する)。カスタムする上で、こうしたタイヤ幅はホイールサイズを変えようとする場合の基準値であるため、愛車のサイズを把握しておきたい。また、タイヤを変える時にロードインデックスが、基準を下回るタイヤとの組み合わせはNG。

◆タイヤ&ホイールの選び方◆

国産4WD・SUVの場合、一部例外はあれどP.C.Dは主に「100㎜」、「114.3㎜」、「139.7㎜」、「150㎜」の3パターンで、それに合わせてホイールも設計されている。さらに人気の高い米国産Jeep・ラングラーのP.C.Dは「127㎜」である。ホイールを選ぶ際には自分のクルマのP.C.Dがどれに設定されているを確認する必要がある。ホイール交換だけするならば、純正ホイールに準じたサイズを選択すれば問題ナシ(リム幅0.5インチ程度の拡幅は問題ないが、リム径の変更は不可)。リフトアップを行ない、タイヤの拡幅・大径化を行なう際には、フェンダーの内側にあまり余裕のない4WD・SUVであった場合、タイヤの拡幅を外側に向けるしかなく、幅を広げすぎるとフェンダーからはみ出て車検適応外あとなる。ただしはみ出た部分はオーバーフェンダーで覆うことができる(構造変更申請が必要)が、ヘッドライトやウインカーが内側に位置している場合、極端なオーバーフェンダー装着は灯火についての法規から外れる可能性があるので注意が必要だ。大径化については、リフトアップの量によって履けるサイズが大体決まってくる。ただタイヤ外形を大幅に変えるとスピードメーターに誤差が生じることになり、やはり車検に適合しない。最終的にはカスタマイズ全体の計画と共に信頼のおけるショップに相談してみるのが得策かもしれない。