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「ヒルトップ」タフさが漲る79ピック!愚直なまでにそのスタイルを貫く!

70シリーズをメイクする際において、その方向性はやはりオフロードを意識した上げ系のスタイルが基本となる。しかし、このクルマにおいてはただ単に上げて見た目を整えればいいというシロモノではなく、70シリーズのバックボーンをしっかりと考慮して仕上げなければ本来有するポテンシャルを半減させてしまうことにも繋がりかねない。そこでオーナーが依頼したのは、これまでにも数多くの四駆を手掛け、機能性を最大限に発揮させるメイクに定評のある〝ヒルトップ〟だった。
 代表の木村氏にメイクの方向性を伺うと「やはり70本来の素性の良さを高めることに尽きるかな。そのためにウチならでは味付けを施しているよ」とのこと。これを聞いて、長い付き合いとなる筆者がピーンと来たとおり、仕上がったばかりだという79を確認させてもらうと、エクステリアはもちろんのこと、サスペンションに至るまで、木村氏らしい仕掛けが随所に施されているので、順を追って確認していこう。
 まずはエクステリア。オーストラリアを本拠にする、世界最大級のオフロードパーツメーカーであるARBのアイテムを用いて構成。何しろARBはアウトバック(砂漠地帯)で鍛え上げられているだけに、信頼の高さは折り紙つきで、まさにタフな70に相応しい。そしてサスペンションだが、こちらもオフロードレースシーンで高い実績を誇るKINGショックをメインに、コイルやアームなどにも独自のチューニングを加えて、ハイトなだけではなく乗り心地の両面を絶妙なバランスで構築して抜かりなしといった仕上げ。
 まさに機能性を優先した屈強なスタイルへと進化しているが、タフネスさを売りとする70にはこれでもまだ物足りないかもしれない。

サミットバンパーをはじめ、サイドレール&プロテクションサイドステップ、サファリシュノーケルなど、エクステリアはARBで構成。さらにWARNのウインチにLight FORCEのドライビングライト×2を装備することで、タフさ漲るフォルムへと進化。
タイヤはMAXXIS・RAZR MT(35×12.50R17LT)。これに組み合わせたホイールはFUEL OFF-ROAD・ZEPHYR BEADLOCK(17×9J)。
フロントにはヒルトップオリジナルの5インチアップコイルスプリングに、KINGの20段コンプレッションアジャスター付きショックアブソーバーをインストール。さらにリフトアップした際におけるズレの調整も抜かりはなく、キャスター角はキャスタースーパーアームにて補正するとともにタフドッグのステアリングダンパーも装着済み。リアは、リーフスプリングを交換しただけでなく、シャックルも組み合わせてハイト。
もちろん上げただけでなく、乗り心地もアップさせる調整を施してあり、しなやかに揺れを押さえるだけでなく、オフロードのリバウンド制御や高速走行時の安定感も抜群で、快適性はこの上ない。
純正の荷台が低く見えることへの不満を解消するため、ブロックを噛まして高さを調整。これに併せて鳥居も加工してキャビンのルーフとツライチに。