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高耐久次世代塗料ラプターライナーをカスタマイズに応用

 オリジナル調色で純生カラーにラインナップされていない色に塗装するカスタムペイントやオールペイントは、カスタマイズシーンにおいて欠かせない存在となっている。色で個性を表現することはもちろん、その車輛のコンセプトを決定づける重要なポイントでもある。そんな中、注目を浴びているのが、ハードな使用に絶え入る耐衝撃性持つ耐光性に優れた防護塗料、ラプターライナーである。ラプターライナーは粒状の凹凸とウレタン製のゴム質の様な特殊塗料を、さらに進化させた次世代塗料と言ったポジションにある。粒の大きさを粗くも細かくもできるし、マット塗料ほど完全に艶無でもなく逆に極艶でもない、ほどよい半ツヤ感と絶妙なクッション性は、まるでラバーマットを上に敷いたような感じ。それでいてビジュアルはハードボイルドでワークスタイルにも映える見栄えの良さ。耐久性の持続力も高く、色褪せもほとんどなく傷も目立たないレベルである。つまり、ラプターライナーは、4WD・SUVのカスタマイズにぴったりの塗装、というわけである。
 さて、それがトライズオートとブレインストームの強力タッグによって、もっと身近に、もっと手軽にオーダーできるようになったのである。

■TRIZE AUTOのお仕事

肌感への追求が画期的な仕上がりを生む!

 奈良県奈良市にファクトリーを構えるトライズオート。ここは20年以上にわたり鈑金・塗装を生業しており、自動車ディーラーやプロショップが頼りにする高い技術力を持ったお店である。同社では、塗装技術を生かしラプターライナーの施工を行なっている(ラプターライナーの正規代理店)。ラプターライナーは一般的な自動車用塗料と異なり、ザラザラとした塗装面と硬い塗膜が特徴。作業工程自体は自動車用塗料の扱いと基本は変わらないが、ラプターライナーを施工するには専用の工具と、それを操る職人技の持ち主が必要となる。代表の木村さんは、ラプターライナーの特性に魅せられ、通常の板金塗装業務に勤しむ傍らで理想的な塗り分けを追求してきたラプターライナーマイスターなのである。
 余談ではあるが、粒度を落として、ツヤ感も少し出したいとか、逆に粒度を上げて、マットに仕上げたい、といったオーダーも可能なので、ドレスアップに取り入れたいと思ったら、同社に連絡してみよう。

■メッキパーツのすべてにラプターライナーを塗布する

作業手順

①しっかり汚れを落とす
 
②足付け。機械だけでなく必要に応じて手を使って表面を荒らす。
③足付けと脱脂が完了。メッキの被膜が硬く作業に時間が必要となる。同社ではここまで徹底した足付けを行なう。
④トライズオートでは一度プライマーを入れてラプターライナーの密着性を高める。
⑤ラプターライナーの塗布は、専用に開発したガンで行なう。吐出量の調整で塗装面が変化する。
⑥完成。希望は「全てのメッキパーツにラプターライナーを塗布。純正然とした自然な仕上がりに」であったが、見事にオーダー通りの仕上がりとなった。まるでカタログモデルの様。

世界でただ一台のクルマに仕上げるために

トライズオートがラプターライナーを施工する際に大切にしているのは、〝世界で1台しかない、自分のためのラプターライナー仕様〟のお手伝い。純正然とした仕上がりにすることも、調色可能なチンタブルを駆使して好みのカラーとすることも、ラプターライナーの堅牢性に着目しエッジを立たせて滑り止めとすることも、トライズオートなら実現可能なのである。それはまるでテーラーメードのスーツのように、職人の手により仕立てられている。

ラプターライナーを施工した上にクリアを塗装したもの。これは肌目の変化を見るための実験。こうした研究も日々行なわれている。ラプターライナーの防傷や質感をキープしながら塗料を混ぜて好みの色にすることも可能となる。

ブレインストームと“強力タッグ”カスタマイズシーンを盛り上げる

国内外の4WD・SUVのカスタムを手がけるプロショップ。スタイルアップだけではなく、実用性や安全面にも踏み込んだグレードアップも提案してくれるので、カスタマイズ初心者からベテランまで頼れるお店だ。
鈑金塗装業を20年以上にわたり展開しているトライズオート。その高い技術力を求めて自動車ディーラーからのオーダーが絶えない。トライズオートは、ラプターライナーを知り尽くす正規施工店としての顔を持つ。
イギリス生まれの特殊な塗料として注目を集めているラプターライナー。仕上がりがザラザラとした質感なので、とくに4WD・SUVのスタイルアップに最適。塗布箇所を選ばないのでワンポイントでも、オールペイントでも楽しめる。
ラプターライナーは、粒度・ツヤ感・色を自在に調整できる。サンプルを見ながら検討できるので、完成形がイメージしやすい。
ラグジュアリーな装いでハイグレード志向のZXをベースに、オフロード色を高めてワイルド方向へと誘うべくラプターライナーで塗り分け施工。グリル部分はクローム部分を敢えて残しつつ表情を引き締める。
メッキパーツをすべてラプターライナーで塗装。できる限りタフなイメージを弱めるために粒立ちは抑え気味に調整してある。見事に純正然としたグリルが完成した。

トライズオート代表木村 祐氏

奈良県を中心に自動車ディーラー、メーカーが仕事を依頼する板金・塗装のプロフェッショナル。ラプターライナーに精通しており、オリジナルの専用ガンで巧みに塗布具合を操る。その仕上がりは推して知るべし。

●取材協力:トライズオート(https://www.trize.co.jp
●取材協力:ブレインストーム(https://www.brainstorm.jp
●取材協力:シーザー(http://www.caesar.ne.jp