日本一のランクル専門店のFLEX(フレックス)が展開しているカスタムコンプリートブランド『Renoca(リノカ)』。新車とも中古車とも異なる「リノベーションカー」というカテゴリーで、いわゆるクルマのリノベーションを提案する。コンセプトの定まったクルマを選び、豊富なカスタムメニューから自分好みのスタイルやカラーでつくりあげる…そんな楽しみもあるモデルだ。
「自分らしさをどこまでも」
そのコンプセプトのもとに開発されたリノカは、ランドクルーザー80やランドクルーザー95プラド、ハイエースなどで展開中。今回フィーチャーするのは、ランドクルーザー100をベースにした『Renoca106』だ。
この『106』最大の特長は、ランドクルーザー60を彷彿とさせるレトロなフロントマスクを取り入れていること。そう、100系+60系=106というワケだ。
ちなみにグリルやヘッドライトベゼルはランドクルーザー60の純正品を使用し、ヘッドライトは角目か丸目という現代のクルマではあまり見られない古き善きフロントマスクを採用。さらに前後のアイアンバンパー、安全性を考えてオリジナル金型でプレスから起こされたスチール製ボンネット、またフロントフェンダーはこのボンネットやフロントマスクに合わせたFRP製でフォルムを構築。オリジナルパーツを組み込み、ランクル100が自然に60フェイスになるように調和させている。
レトロ感を主張するオールペンされたボディ色は、スタンダードカラーとして16種類を用意。この全塗装時はボディのキズやヘコミ修正に加え、モールやサイドパネルを撤去。これがシンプルなレトロスタイルにするための大事な作業。また、モールやサイドパネル撤去時にパテ痩せが生じないように装着用の穴を溶接で埋めるという凝った手法も。こうした手法はテールゲートにも用いられ、テールランプを外した後スムージング加工のような工程を経て仕上げられる。足し算のカスタムでなく、引き算というのは、実に面白い。
古いクルマのスタイリングには惹かれるが、信頼性や安全性、何かあった時にリペアできるかが心配という人には、『106』はまさしく打ってつけ。誰もが気軽にヴィンテージカーのレトロテイストを手に入れることができる。また、不変のエクステリアデザインゆえ、モデルチェンジで急に色褪せる心配もない。だから飽きることなく、長く乗ることができる希有なモデルなのである。
Renoca106
ランクル100をベースとしながら、自然に見える60フェイスを採用するリノカ106。単にヘッドライトとグリル、薄型のスチールバンパーをフロントに移植しただけではないのが、リノカ106が唯一無二であるゆえん。
ボンネットやグリル回り、ブリスターフェンダーを含むAピラーより前をオリジナルで新たに設計し、ランクル60系純正パーツともに組み込むことで、106スタイルが構築されている。ちなみにヘッドライトは60後期型角目4灯のほか、上写真3枚目の60前期型丸目2灯のいずれかから選択が可能だ。