昨年、ユタ州のモアブで開催された「2021イースター・ジープ・サファリ」で現行型ラングラー ルビコンをベースにジープスター コマンドをモチーフにコンセプトカーとして初公開されたジープスター ビーチ。〝太陽の下でジープを楽しむ〟をコンセプトにグリル回りやフェンダーアーチ、オープンルーフの形状まで再現されたソレは、多くの注目を浴び、SEMA SHOWでは当時モノの60年代の赤いジープスター コマンドが出展されるなど、本国ではGM、FORDに続いてJeepブランドも旧車志向が高まりつつある。
こうした本国のトレンド事情を察知して、日本ではまだまだJLカスタムが主流ではあるが、先陣を切って日本へ持ち込んだのが、京都のトップランカー。「40インチ履きも珍しくなくなってきた昨今、あえてCJをベースに17インチのメソッドホイール×NITTOリッジグラップラーのマウントや、レンズ類を最新のものへアップデートさせるなど、JLに固守せずに、歴代モデルのジープで細心のアフターパーツを融合させていけば、もっと個性的でクール、そしてディープなジープカスタムを楽しめるのでは?」と山口さん。
そんな同社がこの夏、一際個性的でレアな個体をベースに製作した新コンセプトのデモカーが紹介するジープスター コマンドである。その強烈な個性と色気の中に、時折見せるファニーでキュートな印象は、ジープファンのみならず旧車ファンも虜となる。
350エンジン換装で見た目とは裏腹に軽快!
Willys JeepsterとWillys Commando fire Truckから名を継承して、小型4WDとしては初のATを搭載したJeepster Commando。当時のライバルは言わずもがなアーリーブロンコだ。Commandoのフェンダーアーチはフロントとリアでかなり形状が異なるため、リフトアップする際の上げ幅も至難の技。現車は17インチメソッドレースホイールにニットータイヤの新作、リッジグラップラー(33×12.5R17LT)をマウント。リアエンドの立ち上がりが強めの幌、そして個性的なプレスラインを相手にバランスの良い上げ幅を見いだす場面は、JLラングラーカスタムとは全く異なる切り口となる。エンジンはANCのオリジナルからシボレーC10等に搭載される350エンジンへ換装されており、見た目とは裏腹の軽快な走りを実現させている。JLカスタムと並行して、歴代モデルをベースに柔軟な姿勢で新しいアイテムを取り入れていく独自のスタンスもまた、同社ならではの魅力である。
ローバックタイプのバケットシートは張り替え済み。71yモデルなのでヘッドレストは不要。フロアが高いので乗車ポジションは良い意味でジープらしからぬ姿勢となり、ドライビングフィールも独特。
5.7L V8を搭載したコマンドの走りはとてもトルクフルで全くの別モノ!
- トップランカー
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