TOP > 記事 > 「4×4 PROJECT」ラリーカーのポテンシャルはそのままに普段乗りも可能とした「贅沢」なFJを披露!

「4×4 PROJECT」ラリーカーのポテンシャルはそのままに普段乗りも可能とした「贅沢」なFJを披露!

長年に渡り、様々な海外ラリーに参戦している「チームあきんど」。ランクル40、70と乗り継ぎ2017から彼らが選んだのは、FJクルーザー。実はこの車両、2015年にチームJAOSが使用したマシンをリフレッシュしたのもで、通算4回アジアの大地を駆け巡ったこととなる。
ダメージは想像以上ではあるが、毎年中央自動車大学校でフレームとボディを切り離して徹底的に整備が施されていたこともあり、まだまだ実用に耐えうるコンディションをキープしておりそのまま朽ち果てるのは偲びない、ということで「あきんど号」の主治医である4WDプロジェクトが、ラリーカーとしてのポテンシャルはそのままに、リヤシートなどを復元。走れるデモカーへと転生した。
その出自の関係から、エクステリアパーツは基本的にJAOSで、ボンネットやテールゲートは軽量化のために純正形状ながらFRP製に変更。車内には本格的なロールケージが残されており、ラゲッジには脱着式のウインチも積載。ポイントはやはり足回りで、減衰力が伸び/縮みを独立して調整できるバトルズVF-Rに加え、補助ショックを追加。前後共スタビライザーが外されているが安定感は極めて高く、ラリーカーそのままの高いハンドリング性能はまだまだ健在。スタイルだけでなく、クルマを運転する楽しさの真髄が堪能できる仕様だ。

フロントバンパーはJAOSのスポーツカウルをベースに、大型のランプをビルトイン。こちらがロービームとなり、オーバーフェンダーを装着しても車検に適合する。
ブッシュワーカーのポケットスタイルオーバーフェンダーを追加。スタイル重視のパーツに思えるが、トレッド幅を拡大できるので、ハンドリングの向上にも貢献する。
サスペンションはJAOS・バトルズVF-Rで50㎜リフトアップ。前後共スタビライザーを外しているが、KYBの補助ショックを追加することで、しなやかな動きを実現しつつ非常に安定したコーナリング性能も両立させている。
TJMのサファリシュノーケルを装着。増水した川を渡ることもあるAXCRでは必須アイテム。日本では不要かもしれないが、ラリーカーらしさを伝えるために敢えて残している。
フロントバンパーからトランスファまでを覆い尽くす、巨大なアンダーガード。ハイスピードダートを駆け抜けた際に跳ね上がる石などでトラブルが発生するのを防止。本格的にオフロード走行を楽しみたいなら、装着すべきアイテムの1つと言える。
フロントグリルには、4WDプロジェクトのオリジナル純銀製TOYエンブレムを装着。FJクルーザーの純正エンブレムに似た雰囲気だが「大人のおもちゃ」と言う意味が込められる。
ヨコハマ・ジオランダーM/T G003にリアルオフローダー御用達のビードロックホイール・タービンZ1を組み合わせる。タイヤサイズは敢えて305/75R16をチョイスしており、タイヤの大径化によるトルクの現象を防ぐ。
 
まさにコックピットと呼ぶにふさわしい、物々しい雰囲気の運転席周り。クロモリ綱のロールケージは残されているが、リヤシートはノーマルを再装着し、5名定員に復元。シートポジションはやや低めで、4WDよりもスポーツカーに近い印象。ロールケージには、2019年のAXCR参戦時の車検証が残されている。なお、サイドアンダーミラーの代わりにカメラを装着。ピラー部分は左サイドを、運転席右側は、車両の前方を表示する。
車内は内張などはすべて剥がされ、鉄板むき出しの状態。テールゲートはワンオフのFRP製に交換されており、リヤバンパーの中央部もレスに。不要なパーツを徹底的外すことで、軽量化も実現している。