大きく見せることだけが正解ではない。日常で気持ちよく走り、休日には軽快に遊べる。そのリアルな答えが、このトライトンGSRにはある。
2インチのマイルドアップに、無理のないホイールサイズ、そしてオンとオフの両面で頼れるRidge Grappler。今求められるのは「やり過ぎない説得力」であり、この1台はそれを体現する。
三菱の最新ピックアップトラック『TRITON』。2.4ℓディーゼルターボ(204PS/470Nm)と6AT、そして舗装路でも使えるスーパーセレクト4WD‐Ⅱを組み合わせて、見た目以上に「乗ってわかる骨太さ」が魅力だ。
今回紹介する1台は、そんなトライトンGSRの素性を活かしながら、街でもオフでもサラリと映えるストリートリフトアップを施したカスタム例だ。手掛けたのは小田原の『Tech Four(テックフォー)』。オフロード四駆からSUVまで幅広く扱う同店が選んだスタイルは、リフトアップコイルとブロックによる約2インチのアップ。大掛かりな加工に頼らず、日常でもストレスなく使える「ちょうどいい高さ」を引き出した。見た目は力強く、それでいて乗り味は純正に近い素直さを残す。そんなセンスこそテックフォーらしい。
足もとを固めるのはRAYS製「TEAM DAYTONA M9+BEL」。トライトン専用サイズの17×8.0J+20で、ビードロック風のディテールが武骨な存在感を放つ。ここに組み合わせたのがNITTO「Ridge Grappler(リッジ グラップラー)」のLT285/70R17。最近のオフロード界隈では35インチ以上の大径サイズで知られるタイヤだが、実は16インチや17インチの純正対応サイズも充実しているのが隠れた魅力だ。つまり、「普通に履けるリッジグラップラー」を選んだことで、このトライトンは過度に背伸びせずともタフな印象を手に入れた。
ちなみにリッジグラップラーはオンロードでの静粛性や直進性を重視した「ATタイヤ的快適さ」と、ダートで確かなトラクションを生む「MTタイヤ的グリップ力」を併せ持つハイブリッドテレーンタイヤ。今回の装着サイズはおよそ32.8インチ相当で、2インチリフトアップと相まってちょうどいいクリアランスを確保。高速道路での安心感も損なわず、キャンプ場の未舗装路にも軽やかに踏み込むことができる。
この仕様であれば、普段の通勤や街乗りでも違和感がなく、休日のアクティブライフにもしっかり応えてくれる。大径ホイールや極太タイヤの「見せるカスタム」とは対照的に、あくまで「無理のないサイズ選び」で仕上げる。その自然体が、今のカスタムシーンで求められるリアルさなのだ。
ハイラックスのように市場で成熟した定番でもなく、ランドクルーザー250のようにSUV的な上質さでもない。その間を埋める存在として、トライトンは日本のピックアップシーンに新しい可能性を示している。今回のテックフォー流ストリートリフトアップは、その魅力をもっとも素直に体現した好例といえるだろう。
ストリートもアウトドアンにも溶け込む自然体の存在感



ほんの2インチのリフトアップだが、トライトンの雰囲気がアップデートされる。Tech Four製スプリングとJAOS製ブロックを組み合わせたサスペンションは、ルックスに余裕を与えながら乗り味はあくまで自然体。その足元にRAYS TEAM DAYTONA M9+ BELの17インチと、NITTO Ridge Grappler LT285/70R17を合わせれば、派手に構えなくても十分に迫力を引き出せる。昨今のRidge Grapplerは大径サイズばかりが注目されがちだが、実は16〜17インチのラインナップが豊富なのである。毎日使い倒したいトラックだからこそ、無理をせずちょうどいい加減が、ストリートでもアウトドアでも絵になる存在となっている。
2インチUPが生む、自然体の迫力


フロントにはTech Four製のリフトアップスプリング、リアにはJAOSのリフトアップブロックキットを採用。約2インチというマイルドなリフト量は、極端にハイトを稼ぐのではなく、純正のバランスを活かしながら+αの存在感を加えるアプローチだ。見た目の迫力は確実に増しつつ、乗り心地やジオメトリーは純正そのもの。毎日使うトラックだからこそ、この自然体な加減がちょうどいい。
純正サイズ感という新しい選択肢

RAYS TEAM DAYTONA M9+のトライトン専用サイズ17×8.0J+20に組み合わせたのは、NITTO Ridge Grappler(ニットー・リッジグラップラー) のLT285/70R17サイズ。大径タイヤで名を馳せる同モデルだが、実は16〜17インチあたりの純正サイズもしっかりラインナップされているのが魅力。ハイブリッドテレーン構造を採用しており、オンロードでは静粛性と快適性をキープしつつ、ダートに入ればMTタイヤ譲りのグリップを発揮。純正から大きく外さないサイズ感でありながら、見た目の迫力と走りの実力を両立させてくれる。まさに今の時代に最適な選択だ。

インテイリアは高めのアイポイントから前方・サイドの視界が広く取れていて、クラスターメーターはアナログ+デジタルのハイブリッド構成で読みやすく、タッチスクリーンはレスポンスも良好。

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