数年前からアウトドアシーンを想定したルーフキャリアやラック、ヒッチにサイドステップなどのアイアンパーツを格上げすべく取り入れられてきたのがラプターライナー塗料。いわゆるチッピングと呼ばれる塗料の様ではあるが、粒の粗さや艶感は別次元のクオリティーを誇る。筆者もそんなラプターライナーに魅せられた四駆乗りの一人としてバンパーの一部やヒッチキャリア、さらにはルーフ全体にラプターライナーを愛用する信者である。
これまで様々なイベント会場でラプターライナーブースに展示される車両を目にしては「こんな塗り分け方も素敵!」「なるほど、このアレンジは斬新!!」なんて参考にさせてもらっていたのだが、今回紹介するデリカはなんと全身ラプターライナーボディ。しかもチンタブルを使った色の塗り分けなども一切取り入れずに素のラプターライナー一択といった潔さで見る者を魅了する圧巻のインパクトである。
ラプターライナーの匠による高度なテクニック
SNSの普及やユーチューブの作業工程動画に感化されてDIYでクルマをカスタムするケースも多い昨今。もちろん悪いことではなく、自分でカスタムすることで愛着が湧き、それこそが醍醐味であったりする。しかし塗装に関しては結構シビアだったりする。ラプターライナーは多少粒感が不均等でも元々ザラザラボディのワイルドな肌感から、通常の塗装よりもイージーな印象を受けがちではあるが、むしろその肌感をどう表現していくかを突き詰めていくとハードルが上がり、難易度の高い塗装技術と言える。
その講師的な存在として全国90店舗を超えるラプターライナー施工店からテクニックや技術の相談や問い合わせの絶えない匠が、紹介するトライズオートの木村さん。新たに加わった製品に関する最新情報の収集を本部と連携し、常に最新の技術に置き換えながら、日々難易度の高いラプターライナー施工に真摯に向き合う姿勢は、ラプターライナーマイスターに相応しい。
そのサンプルとして施工工程の取材をしたのがジャスパー。特別仕様車に与えられたガンメタリックの色に合わせて同色に調色しての塗装となったが、その色味を最大限生かすべく粒感にこだわって細目に仕上げている点は特筆物。この細目で均一に塗るのはもちろん、純正塗料を剥離して面を整える下地処理の工程が取材を通じて、やはりプロは違うと実感した次第。
話を伺っていくとガンのノズルにもこだわりがあって東大阪のガン職人さんと何度も打ち合わせを交わしてラプターライナー専用ガンをオーダーするほど。細目、中目、粗目を巧みに使い分ける技術はこのガン開発と多くのラプターライナー塗装を手掛けてきた経験値の賜物であり、そうした技術を全国の施工店に広めていくこともまた使命。まさに餅は餅屋である。
タフな仕上がりで愛車を守る次世代塗料ラプターライナー
ラプターライナーでカスタマイズシーンを強烈に盛り上げる名店
【トライズオート】
高い塗装技術を駆使してラプターライナーを自在に操る
鈑金塗装業を30年以上にわたり展開しているトライズオート。その高い技術力を求めて自動車ディーラーからのオーダーが絶えない。トライズオートは、ラプターライナーを知り尽くす正規施工店としての顔を持つ。
- 住所: 奈良県奈良市横井5丁目397-1
- 電話: 0742-61-9528
- URL: https://www.trize.co.jp
【ブレインストーム】
豊富なノウハウと高いセンスでカスタマイズを提案する
国内外の4WD・SUVのカスタムを手がけるプロショップ。スタイルアップだけではなく、実用性や安全面にも踏み込んだグレードアップも提案してくれるので、カスタマイズ初心者からベテランまで頼れるお店だ。
- 住所: 奈良市東九条町419-1
- 電話:0742-50-6788
- URL:https://www.brainstorm.jp/
※今秋移転予定