【PUTデポ】海外仕様のハードルは高くない!自分だけの個性的な1台を
SUVや4WDが大人気だ。アウトドアブームということもあるだろうが、中にはカスタムをしたり、美しい景色と一緒に写真をとったり、“映え”を意識したユーザーも数多く存在している。いずれにせよテーマは“個性”。これだけブームになると、いかにして他のユーザーと差をつけ、自分らしさを演出できるか?そのあたりが重要になってくる。
そこで提案したいのは「逆輸入車」「並行輸入車」という選択だ。なにしろ日本にはないクルマを、海外から持ってくるわけだから、これはもう、他のユーザーを一歩も二歩もリードできる。個性を演出するには十分すぎるほどだ。
また海外には日本にはない、魅力的なクルマが存在するのも事実。クルマ好き、4WD好きなら、海外仕様に乗るのが夢、なんて方も多いのではないだろうか?しかし逆輸入や並行輸入はなかなかハードルが高い?費用の面でも心配だ…。いやいや、ご心配なく。最近は信頼できる輸入ルートを確立した、頼れる輸入車ショップが数多い。逆にいえば、信頼できるからこそ、これまで生き残ってきたショップが多いわけだ。
今回ご紹介する「PUTデポ」も、そんな輸入車ショップの1つ。創業26年、USトヨタのピックアップトラックを皮切りに、多くのユーザーに個性的なクルマを提供してきた老舗中の老舗だ。PUTデポに任せれば、逆輸入車・並行輸入車のハードルは高くない…いや、ほとんど“ない”と言ってもいいだろう。
■GRJ71 70th Anniversary Edition
昨年、生誕70周年を迎えたランドクルーザー・シリーズ。そのため、世界各地でアニバーサリーモデルが発売されているのだが、なんと、PUTデポのショールームに、70ショート、中東仕様の70周年記念モデルが展示されていた!これはマニアならずとも、興味深い1台。
まず印象的なのが、そのボディカラー。ダークレッド×ブラックの2トーンのアピアランスは、70系らしからぬファッショナブルな存在感だ。フロントマスクも、オリジナルのグリル、まわりをブラックアウトしたヘッドライトなどで演出され、迫力の表情。すでにナナマルオーナーになっている人は、参考にしたいドレスアップ法(?)かもしれない。
ベースはシンプルなLXグレードだが、特別装備は様々採用され、電動ウインチやフォグランプ、サイドデカール、オリジナルエンブレムなど。さらにオーバーフェンダー、265/70R16、ブラックメタリックのホイールなどなど、他では手に入らないギミックが目白押しだ。さらにインテリアにも、ソフテックス・レザー調シートや、ウッド&レザーステアリング、70周年記念オリジナルコンソールボックスなど、上質な仕上がり。ワークホース、と呼ぶには、あまりにもプレステージな存在になっている。ドライブトレーンはV6ガソリン+5速MT、前後デフロックやA-TRACAも装備。走りも決しておろそかにしていないのだ。
ナナマルらしからぬオシャレなダークレッドのボディに、グリル、バンパー、フェンダーなど、要所をブラックアウト。アニバーサリーモデルならではのプレミアム感が漂う外観だ。オリジナルのドアサイドのデカール、70thエンブレムなど、マニアなら垂涎もののギミックも。電動ウインチやフォグランプ、265サイズのタイヤ、ブラックアウトした専用アルミホイール、ガス缶&キャリアなど特別な装備も充実。
リヤゲートは観音開き式。向かって左側、小さく開く方のゲートには、ガス缶&キャリアも装備されている。
ドアミラーはメッキ仕様、ここにウインカーも備えられている。サイドウインドーはパワー式だが、なんと、前方には三角窓が!
Bピラーには70th ANNIVERSARYのエンブレムが。さらにフェンダーにはレトロスタイルのLANDCRUISERエンブレムが付されているが、これはメーカーではなく、中東のディーラーが手を加えたもの?かも。
ラゲッジサイドの収納スペースには、なんとエアコンプレッサーが! 砂漠の真ん中でもタイヤの空気圧調整ができる装備なのだ。
トリムまわりも鉄板むき出しとか、安っぽいファブリックではなく、シート地と同じソフテックス・レザー調でまとめる。アームレストにはウッドパネルも付く。
インテリアは基本的にワークホースたる70系のものだが、コンソールボックスやウッド&レザーのステアリング、70thエンブレムがあしらわれたウッドのダッシュボードパネルなど、プレミアム感漂う構成。シート地もレザー調の高級なものになる。
サスペンションはフロント3リンク・コイル、リヤリーフの、前後リジッド式。タイヤは265/70R16のオールテレーン。ホイールは70thモデルオリジナルのアルミ。ブラックアウトされ、ダークレッドとの美しいコンビネーションをみせる。
インパネにはUSBソケットも装備。今どきのユーティリティもしっかり確保されているのだ。
ショートモデルだけに、ラゲッジスペースはリヤシートを立てた状態では極小。リヤシートは一体で折りたたみ式だが、もちろんたためばそれなりのスペースは稼げる。ちなみに登録は1ナンバーとなる。
ショートモデルはナローモデルが中心だが、こちらはオーバーフェンダー付きのワイドボディとなる。
ヘッドランプユニットは、センターのレンズ部分以外をブラックアウト。まるで丸目2灯のように演出され、オフローダーらしさを醸しだしている。フォグランプも標準装備。
エンジンは4.0ℓV6ガソリン、日本でもおなじみの1GR-FE型。ドライブトレーンはクロスカントリー車としてはオーソドックスなパートタイム4WDを採用。5速マニュアルミッションと組み合わせている。前後デフロックやA-TRACも搭載されている。
■VDJ78 “Troop Carrier”
トゥルーピー=トゥループキャリアとは本来、人員輸送のために開発されたクルマ。海外でランドクルーザーが働く現場まで、作業員やスタッフを確実に送り込む、そして帰ってこさせるためのクルマなのだ。もちろん日本ではそんな用途は必要とされないため、これまでのランクル70の歴史の中でも国内正規販売されたことはなかったが、しかし、ランクルファンの中での人気は根強く、なんとか入手ルートを見つけだし、苦労しながら実際、オーナーになっている例も多く見受けられる。
しかし、PUTデポに任せておけば、憧れの70トゥルーピーも比較的容易に手に入る!事実、PUTデポの展示場には納車待ちのトゥルーピーが十数台、並んでいるのだ。PUTデポが扱うのは、為替ルートなどの関係からもオススメの中東仕様がメイン。その特徴は、5.2mという長大なボディ(とはいえ70ピックアップよりは短いが)、しかも2ドアで、運転席を含む前席は3人掛け、後席は左右横向き対面シートという構成だ。ただし日本では横向きシートの登録はできないため、そのままだと3人乗りとなるが、それにしてもリヤラゲッジスペースは奥行き2m超のスペース!幅は1.5mほどだが、4人ファミリー全員が楽々車中泊できてしまうほどの広さだ。
ちなみにPUTデポではオプションとして、リヤの前向きシートも用意。それでもリヤには十分なラゲッジスペースが確保される。アウトドアやオーバーランダーが、新しいレジャーとして浸透しつつある今。これほど魅力的なクルマがあるだろうか!
PUTデポがオーダーを受けるランドクルーザー70、その約80%がトゥルーピーだという。ボディカラーは一番人気のサンドベージュ。車幅は70系ナローボディと変わらないが、全長は5mオーバー。ドアは前席両サイドと、観音開きのリヤゲートのみとなる。撮影車両のグレードは「SPL」。電動ウインチやシュノーケル、ルーフキャリア(ボディ直付け)、リヤラダー(ピラー装着)などが標準装備だ。
インパネデザイン自体は他の70系と変わらないシンプルな構成。パワーウィンドウやエアコンは標準装備。前後デフロックも選ぶことができる。シートはファブリック地。
ラゲッジルームは長大、と一言。シートは横向き対面式だが、日本の法規では登録不可。シートを両脇に跳ね上げ使用してもいいが、PUTデポでは法規を満たした前向きシートもオプションで用意している。
SPLグレードならではの装備として、ルーフラックやラダーも標準装備される。ラックはルーフサイドに直付け、ラダーはエンドピラーに直付けのステップ状となっている。
サスペンション形式は他の70系同様、フロント/3リンク・コイルリジッド、リヤ/リーフリジッド。ただし他の70系モデルより、リヤのリーフのスパンがかなり長い設計だ。タイヤは225/95R16Cという、あまり聞き慣れないサイズ。いわゆる7.50R16より、少し径は大きい。
エンジンは日本仕様には設定のなかった4.5ℓV8ディーゼルターボ、196HP&44kg-mのスペック。ドライブトレーンは5速マニュアルミッション+パートタイム4WD、撮影車両には前後デフロックも装着されていた。現代のモデルらしくA-TRACも装備される。
実際に乗ってみて感じるのは、やはりV8ディーゼルの強烈なトルク感だ。ギア比やファイナル比が極端に低く設定されているため、発進時は頭打ち感があるが、3速からの車速の伸びは、スポーツカー並み。交差点の右左折や急な登りも、とりあえず3速にシフトしておけばOK。長いボディ、左ハンドル+MTのドライビングは、すぐ慣れてしまうはず。