メルセデスらしい
「強いSクラス」として復権
5代目Sクラス(W221)
●生産期間:2005~2013年
●後期型:2009年~
ホイールアーチを強調したサイドライン、押し出しの強いフロントマスクで「強いSクラス」を復権させた、通算で5代目となるモデル。V型エンジンはすべてDOHC化され、ロング版では2トンを超えた車体を、力強く加速させるパワーを得ている。足回りは先代同様にエアマチックとアクティブサスペンションがグレードによってチョイスされ、車間距離を自動的に調整するディストロニックなど最先端の安全装備も用意されている。
200万円の予算で走行5万㎞ほどのW221が選べる。だが、中古のSクラスで注意すべきは豪華な装備や作りになっている反面、部品代が高価な場合が多い。足回りではエアサスペンションがその代表的な例で純正だと1本20万円以上する。近年ではビルシュタインからOEMパーツが流通していたりするが、それでもCクラスなどと比べると部品代は高め。ハイテクな装備が満載されたこともあって、電子ユニットを多用している。こちらも部位によるが10万円以上の出費になることも。ただ、こうした高価な部品が使われているからこそ、Sクラスならではの満足感があるのも事実だ。
威風堂々としたフロントマスクとボディサイズを誇るエクステリア。ロングボディも用意され、エクスクルーシブな空間を提供する。エアサスペンションによる乗り心地は、Sクラスに相応しい上質なものとなっている。エンジンはV6、V8、V12を用意し、ハイブリッドモデルも設定している。
代表モデルの中古車価格例
2007年式S350
走行5.2万km/ホワイト/198万円
2010年式S550ロング
走行5.5万km/ブラック/159万円
200万円という予算を設定するとW140など角目世代のモデルが出てくるのが面白いところ。W221全体としては寝落ちが進んでいるが、程度の差が激しく、ローダウンやアルミ装着などカスタム車両も見受けられる。