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【ELFORD】エルフォードが開発したカスタムホイールのための〝安全技術〟「アンチエアリークシステム」とは?

エルフォードがリリースするホイールに搭載されている特許取得済み(特許 第7365142号)の安全技術である「アンチエアリークシステム」は、通常はフラットなリムのビートシートに深めの2本のリブを設けた独自のホイール機構。これにより、縁石や岩への接触によるタイヤやリムの変形時にもエア漏れを抑制するとともに、スローパンクチャー(微量のエア漏れ)も防止。さらにタイヤのズレを抑え、走行時の安定性を向上してくれる。カスタムすることで、安心感や安全性が高められるのも、エルフォードが目指すカスタマイズスタイルなのだ。

Anti Air Leak System

ホイールのリムのビートシートに独自の凹凸構造を設けることで、タイヤのビート(タイヤをホイールに留める部分)とホイールのビートシートとの接点を増やして、より強固にタイヤを抑える機構。アンチエアリークシステムによって、タイヤとの接地圧力は高くなり、タイヤとの密着性は増す。結果、勘合部(リム)からのタイヤの空気漏れを防いでくれる。

デザインと安全・機能を追求したモノ作り

 一般的には大口径ホイールに変更すると重くなり、ブレーキ性能や燃費の悪化が危惧される。だが先述の通り、エルフォードのアルミホイール『Clestial(セレスティアル)』は24インチの国産鍛造1ピース製で、ランクルシリーズでは純正ホイール&タイヤセットよりも軽量化を実現。さらにセレスティアルは、エア漏れを予防する『アンチエアリークシステム(AALS)』機構を採用する。
 近年のエルフォードのパーツには、こうした機能性や安全性の確保を謳うものが多いが、それはなぜなのか? またアンチエアリークシステムとは? エルフォードブランドを擁するメイワや、KADDISブランドを擁するロードハウスの創業者であり、現在は取締役開発責任者として独創的なアイデアを数々のトライ&エラーでパーツ開発に結びつけている藤森正信さんにインタビューを敢行した。
*  *  *
― ― まず『アンチエアリークシステム』の開発をしたキッカケは?
藤森(以下、藤 ): 約10年前、創業30周年の時に一度自社だけでなく業界全体の発展を考えて、社会貢献できたらという想いがありました。さまざまなパーツ開発や研究を行ない、より安全にカスタムできるホイールがあったらということで、開発したのがアンチエアリークシステム(AALS)でした。
― ― 改めてAALSについて教えてください。
藤 :エルフォードで開発したAALSは、ホイールのリムに独自の凹凸構造を設けることで、タイヤビートホイールリムの密着性を高める「安全技術」です。AALSには主に3つの効果があります。
 第1に路面から衝撃を受けた際のエア漏れを抑制すること。
 第2にホイールのリムにダメージが生じた場合でも急激な空気圧低下のリスクを軽減できること。
 3つ目はタイヤビートのズレを抑えて走行時の安定性の向上です。
― ― 混同されることもあると思うのですが、「AALS」と似たような機構に「ローレット加工」というものがありますよね。両者の違いを教えてください。
藤 :ローレット加工は細かい凹凸状の加工を施すことで、タイヤとホイールのズレ、空転を抑えるもの。一方AALSの狙いは、ビードシート部に設けた2つのリブによって「エア漏れを防ぐ」というものです。ホイールの破損を想定した試験でアンチエアリークシステムの効果を実証したこともありますが、そこでもエア漏れは起こりませんでした。つまり、AALSによってタイヤのエア漏れを抑制できることが証明されたのです。そうしたこともあり、特許を取得済みです(特許 第7365142号)。
― ― よく分かりました。ほかに安全技術の観点から、独自の着想で開発されたアイテムはありますか?
藤 :まずは社会問題となっている「アクセルとブレーキの踏み間違い事故」を防止する装置があります。埼玉大大学院と共同研究で開発した『アクセルブレーカーシステム』というもので、ほかに新たな盗難防止システムである『セキリュティーペダル』にも現在注力しています。これは鍵をかけるのではなく、アクセルペダルを外すことで、通常走行を不能にする「盗難防止装置」となります。
― ― これらは実用新案も取得されていますよね。
藤 :そうです。アクセルブレーカーシステムに関しては、さらにその先の自動車メーカーや部品メーカーとライセンス契約を結ぶことも考えています。現在、国内特許と国際特許(アメリカ、中国、ドイツ)に申請済みで、国土交通省の急発進抑制装置の性能に関する認定取得を見込んでいます。
― ― ではエルフォードが、現在、そして未来に向けて開発しているパーツや技術はありますか?
藤 :今進めているものは新しい技術を採用したエアロパーツですね。FRP製のパーツに強度を求めて、中空のカーボン素材で骨組みを設ける…ということをやっています。
― ― FRPパーツに強度をもたせると、厚みを増す必要があり、どうしても重くなりがちですよね。
藤 :カーボンは相当なことがないと引きちぎれませんので、そのカーボン素材の骨組みをFRPパーツの後ろから入れて強度を出します。結果、軽さの追求も実現できます。
― ― 実用化はいつ頃でしょうか?
藤 :今実験中でして、今年のうちに何かしら告知できるのではないかと。このアイデアを実現できるのは自社開発だから、ということもあります。試作を繰り返したり、実現可能な範囲で時には無茶な注文をしてみたり…。これは委託製作ではなかなか難しいでしょうね。
― ― 企画したものの設計と製造を工場で担い、販売までを自社一貫でできるのは、やはり強味ですね。
藤 :これからも見た目のデザインはもちろん、実用性をさらに重視して、パーツにクオリティを求める人たちに、安全な高品質部品を提供していきたいです。結果として、我々エルフォードだけでなく、自動車業界全体が盛り上がるような提案を色々とさせていただきます。

ELFORD((株)明和) 取締役 開発責任者
藤森 正信さん
28歳でロードハウスを起業。その後4WD車の構造変更を業界に広めるためJOA(現JAFEA)4WD小売店協会の立ち上げに貢献。44歳で越谷市議会議員に立候補し、3期12年を務める。2025年に代表を退き、現在はパーツ開発に専念中。

「アンチエアリークシステム」採用ホイール・装着車例

「アーバンラグジュアリーSUV」

LAND CRUISER 250 ELFORD STYLE
装着ホイール:セレスティアル(24×10.0J+58)
LEXUS LX600/570、GX550、ランドクルーザー200/250/300専用の24インチサイズの日本製・鍛造1ピースホイール。7交点クロスメッシュデザインを採用。1本あたりの重量は驚異の15kg/本。
LAND CRUISER 150 PRADO ELFORD STYLE

装着ホイール:ソニックアート(22×9.5J+20)

150プラドなどに装着可能。2×5スポークはコンケイブとなり、中心へと落としこまれる。さらにスポーク表面に入れた切削加工が軽量感を演出。フローフォーミング製法により軽量化も実現している。

「アドベンチャーSUV」

LAND CRUISER 250 KADDIS AR4 STYLE
装着ホイール:ブラッドストックSL(20×8.5J+15)
フローフォーミング製法による軽量1ピースホイールで、重量は12.1kg。20インチサイズのみを設定する次世代の大径オフロードホイール。150プラドやランドクルーザー300/250などに装着可能。
DELICA D:5 KADDIS XTREME STYLE
装着ホイール:ブラッドストックフェイズ(18×8.0J+10)
5H-114.3モデルに対応。ブラッドストックはまだ進化の途中であり、その段階にあることを意味するブラッドストックの新作。フローフォーミング製法によって、軽量で高性能を誇るオフロードホイール。