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【JAOS】特徴的な〝前後リジッド〟を乗りやすく身近にBATTLEZ SUSで上級スタイルを創る

昨今のジムニーカスタムで主流となりつつあるのが、いわゆる〝ちょいアゲ・カスタム〟。その先鞭を切ったメーカーのひとつがジャオスだ。ランドクルーザーなどの大型4WDで2インチリフトアップを得意としていた同社が、JB23(前モデル)でジムニー用サスペンションを手掛ける際に「車両のサイズがまるで異なる車両なのに同じ量のリフトアップで良いのか?」との思いで度重なるセッティングの末に編み出したのが、抑えめの40㎜という設定だった。
当時は2インチどころか、3インチが流行り始めていたジムニーカスタマイズの中にあって一見地味な商品設定だったが、その優れた乗り味もあって瞬く間に定番のとなったのはご存知の通り。そんなジャオスの『BATTLEZリフトアップセット』だが、現行モデルJB64/JB74用に新たに加わったのが、さらにリフト量を抑えた『20㎜リフトアップセット』だ。
「力学上では、リフトアップをすると車体は不安定になります。その不安定さを打ち消すためにサスペンションを固めると、今度は乗り心地が損なわれてしまう…。その基本性質の中で、いかに操縦安定性と乗り心地を確保するかがサスペンションチューニングのキモとなるわけですが、我々BATTLEZのサスペンションは『チタン配合コイル』や『ハーモフレック内蔵ダンパー』という優れた素材を使っていることと、長年にわたって大小さまざまな4WD・SUVのチューニングを行なってきたノウハウにより、多くのご支持をいただいています。その上で、リフト量を20㎜に抑え、さらに間口の広いリチューニングを行なったのが今回リリースしたリフトアップセットです」と、ジャオスの広報氏。それでは新登場の「20㎜」の検証を微に入り細を穿つレポートで展開してみよう。

20㎜アップでも侮るなかれ。ノーマルでもジムニーのオフロードパフォーマンスは十分なのだから、余裕を得たサスペンションに不満があるはずもない。

定番の40㎜アップサスのポテンシャルもチェック!重心が高くストロークも長いver.Aはわずかながらロールスピードが速い傾向だが、ロールしてからの挙動が素直で扱いやすいところが支持される理由だ。一方のオフロードでは重心の高低よりサスペンションの素直で長いストロークが重要。地上高の高さに加え、ダンパーのストロークまでが延長された40㎜アップのver.Aの性能は有利なのだ。

ボンネットフードに貼り付ける
ボンネットプロテクターもNEWリリース

JB74シエラに対するジャオスのカスタムアプローチはほぼ完成した状態だが、新作パーツのリリースは続く。そのひとつが、タフな質感を持つタフブラック仕上げのフロント&リアスポーツカウル。そして純正サイドステップより出幅を抑えて乗降性を向上させるサイドアンダーガーニッシュ。これらは今注目のアイテム。

JAOSサスペンションシリーズ

・BATTLEZ ダンパー VFS ver.B(20)
・BATTLEZ リフトアップセット VFS ver.B(20)
・BATTLEZ リフトアップセット VFS ver.B(20) コンプリート
・BATTLEZ VF-Rリフトアップセット ver.A(40) コンプリート
●ジムニーおよびジムニーシエラ用近日発売予定
※最新情報や詳細は右のQRコードより、ジャオスオフィシャルWEBでご確認ください。

JB74【20mmUP】

BATTLEZ リフトアップセット
VFS ver.B(20) コンプリート

20㎜リフトアップスプリングと、それに合わせてリチューニングされたハーモフレック内蔵ダンパー(VFS)、そしてホーシングのズレを解消するラテラルロッドや、キャスター角を補正するブッシュまでパッケージされたコンプリートセット。さらに今回のテスト車両は直進性を強化するステアリングダンパーも装着済。

JB74【40mmUP】

BATTLEZ VF-Rリフトアップセットver.A(40) コンプリート ※近日発売予定

今回の40㎜アップ車両には、リリース予定のプレミアムダンパー「BATTLEZダンパーVF-R」が装着されていた。これはスプリングは通常のリフトアップセットver.A(40)と全く同じだ。ちなみに、JB64/74の場合、40㎜アップを行なうにはロングブレーキホースが必須となるが、それももちろんパッケージされているのだ。

■乗心地・操作性の効果

【3つのキーワード】
❶ロールを「抑える」のではなく、しっかりと「コントロール」
❷ハーモフレックによる上質な乗り味
❸クセのないハンドリング

BATTLEZ SUSを選択する理由❶【JB74 20mmUP ON-ROAD】

●コーナーリング
20㎜アップ(以下ver.B)が40㎜アップ(以下ver.A)の単なるスケールダウンサスペンションでないことはオンロードでステアリングを握るとすぐにわかる。車高の上げ幅が少ないので、同じレート(固さ)のコイルとダンパーの組み合わせながら通常スピード上におけるコーナリングでは無駄な動きが少ないのだ。
●荒れたアスファルト
荒れた路面での乗り心地に優れているのは、ハーモフレック内蔵のBATTLEZダンパーVFS最大の特徴だ。路面などから発生する微振動(早く短い動き)をいなす(受け流す)その機能によって、ボディやステアリングに伝わる不快なバイブレーションを低減する。その美点はジムニー用リフトアップセットでも有効だ。
●一般道
端的に言うと「 “カスタマイズサスペンションだから”というエクスキューズとは無縁」なのがジムニー用BATTLEZリフトアップセットver.Bだ。一般道に限らず、それくらい自然に使用(運転)できるのが最大の特徴である。これでは物足りないというエキスパートもいるかもしれないが、そんな方のためにver.AやVF-Rモデルがラインナップされているのである。

■凹凸道の対応力の効果

【3つのキーワード】
❶スムーズなストローク
❷ハーモフレックで制御される微振動
❸適切なダンピングによる路面追従性

BATTLEZ SUSを選択する理由❷【JB74 20mmUP OFF-ROAD】

●起伏の激しい悪路
ノーマルではアクスル(車軸)が暴れてしまうような路面状況+スピードでも、しなやかなコイルと強力なダンパーによってワンランク上の操縦安定性を確保している。しかし、さらに過酷な路面状況や高速域になってくると、ストロークに余裕のあるver.Aに走破性は一歩譲る。ただし、低重心なver.Bも捨てがたい。
●砂利が敷き詰められた路面
ここでも本領発揮するのが周波数感応バルブハーモフレック。微振動時に減衰力を落とすフリーバルブの機能によって、砂利による細かなサスペンションの動きを阻害しないので、快適…とまでは言わないものの、不快なバイブレーションを低減している。更にサスペンションの無駄な動きが少ないので操縦安定性も確保されている。
●ゴロゴロした大きめの岩が転がる路面
大きめの石がごろついている路面では、高速域での操縦安定性よりもサスペンションの素直で長いストロークが肝となる。ここでもしなやかなコイルの伸縮によって純正よりも路面追従性は高く保たれている。また、たかが20㎜とは言え、物理的にロードクリアランスが拡大されているので余裕を持った走行が可能だ。

■スタイルアップの効果

BATTLEZ SUSを選択する理由❸

特にJB74シエラだとファミリーカーの側面も持つ。そこでジャオスが提供するサスペンションには、安心・安全に直結するための操縦安定性と快適性の両立は不可欠だという。「1点突破型……例えば 『リフトアップ』『ハンドリング』『走破性』どれかひとつを引き上げることはそれほど難しくないんですが、それによって何かを我慢しなければならない状態になるのは、スタイリッシュじゃないですよね」とジャオス広報氏。そこで、全方位引き上げを実現するため、実走によるトライ&エラーを実直に重ねていくのだ。