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【S-STYLE】非現実的ではなくスマートな上げ幅を追求する

カスタムのセオリーはジャンルによって様々。VIPにはVIPの流儀があるし、トラッキン、リフテッド4×4にドリフト系、スタンスなどジャンルを並べるときりがない。しかし、一貫して言えるのは、ジャンルの概念にとらわれず、魅せ方やホイールの履かせ方、さらにはベースとなる車体を軸にそれに見合ったカスタムを施せるかがセンスの問われる部分といえる。

 デリカのキャラクターは本格派4×4でも、アルファードやヴェルファイヤのようなミニバンカスタムでもない。また、カスタムベースとしては比較的ビギナーユーザーが多い事もあって過激なリフトアップを施すのはごく一部のマニアに限り、大半はアウトドアビークルとしつつも妻と兼用するファミリーユースといったところが中心になってくる。
 それを加味しつつも、カスタム意欲の激しいご主人が満足できるレベルまでスタイルアップさせていくことをコンセプトに仕立てたのが、S-STYLEの20インチ履き。本来なら265サイズのタイヤで組み合わせる場合、4インチ以上のリフトアップやオーバーフェンダーが必須となるが、足の上げ幅を2インチ弱に抑えつつ、タイヤ外径で車高を稼ぐというスマートさ。それこそが、S-STYLEのこだわりなのだ。そのカラクリを詳しく解説していこう。

こだわりのインナーフェンダー

3ピースのハイスペックな20インチに、オープンカントリーR/Tのホワイトレターを265サイズで履かせる圧巻のサイズ感。それでいてリフトアップ量はオートフラッグスのリアメンバーダウンキットや現在開発中の受け皿をアッパー気味にレイアウトしたオリジナルの車高調キットで2インチ弱の上げ幅に抑えるのがキモ。ステアリングを全切りした際にメンバーに干渉しないようODKステアリングストッパーを追加。純正と何ら遜色のないインナーフェンダーも実は前後共にセットアップされているもの。リアに関しては燃料ホースの位置まで変更して安全面にも配慮。このバランス感覚には目を見張るものがある。

メンバーダウンを施しつつリフトアップによる軸の補正にODK調整式キャンバーアームを装着。車高調でのリフトアップでコーナーの安定感を求めるなら硬めに、直線におけるマイルドな乗り味を求めるなら柔らかめにするなど、ドライバーの意図する乗り味をセッティングできるのも魅力。
インナーフェンダー部分はできるだけカットした跡を見せないように、独自のカット技術で純正風をキープ。パッと見はわからないが20mmほどセットバックされて265サイズのタイヤを装着できるよう絶妙なセッティングが施されている。
ODKスタイルのアッパーグリル。アイラインとの組み合わせで、精悍な顔つきへと変貌する。グリル開口部にはハニカムメッシュグリルネットが付属する。
ODKスタイルのモノコックバーは、運転席&助手席後ろのシートベルト取り付け位置にボルトオンで装着できる。リアエンド上部も同様に穴あけ加工無しで装着でき、車体の捻れ防止やコーナーでのバタツキ軽減に効果を発揮するアイテムだ。
マフラーはリアヒッチメンバーを介して積載やけん引した際に、排気が直接かからないように斜め出しのワンオフデュアルタイプに変更。ワンオフマフラーの製作も可能だ。

■ミニバンの要素があるからこそフェンダーとタイヤの隙間はシビアに!

S-STYLE流 脱定番スタイル

スーパースターのレオンハルト・ゲーヴェル20インチにオープンカントリーR/T(265/50R20)を装着。プレミアムなホイールにホワイトレターの組み合わせは、フェンダークリアランスでトータルバランスを整える。
■ TIRES:TOYO OPEN COUNTRY RT(265/50R20)
■ WHEELS:LEONHARDIRITT Gewehr
■SIZE:F 20×9.5J インセット41(5mmスペーサー)
  R 20×9.5J インセット35(スペーサー無し)

S-STYLE流 定番スタイル

「16、17インチは確かに良いけど、個性を出したいなら18インチで行くべき」と語るS-STYLE。ボトムスに欠ける熱量の高さが、こうした会話一つとっても伝わってくる。
3ピースのホイールでアウトドアは気が引けるというオーナー向けに提案しているのがこの18インチ。通常、16、17インチが主流となるが、オープンカントリーの新作A/T(265/60R18)で合わせるとバランスが良い。
■TIRES:TOYO OPEN COUNTRY ATⅢ(265/60R18)
■ WHEELS:XTREME-J XJ03(18×8.0J インセット40)